シャアは少しだけ!『ククルス・ドアンの島』感想とちょっとネタバレ

サブカル

いよいよ公開され、公開2日で興行収入3億円を記録し、観客動員数も約15万人と好スタートの映画『ガンダム ククルス・ドアンの島』。今回は映画を鑑賞した私の感想などを紹介したいと思います。



目次

まずは感想

これまで当ブログでも何度も紹介していた『ガンダム ククルス・ドアンの島』。まず映画を観終わっての感想は、物語自体予想通りだったというか、“こんな作品になるんじゃないかな?”という自分が思っていた物と大きくかけ離れることない作品でした。そう言ってしまうとつまらなかったのではないか?と思われてしまいますが、そんな事はなくエンターテインメントとしてしっかり映画として完成された作品です。というのもこの作品はテレビシリーズの第15話という元となる話があるので、物語のオチというか、結末みたいなものはファンならば想像できてしまいますので、予想通りというのはその元となる物語ありきで考えた場合です。
この映画の魅力はその元となった物語にどんな味付けをしてあるかが見どころで、ある程度事前情報は知っていましたが、クライマックスに関しては、“それを持ってきたか”という展開がまっていました。少しネタバレになってしまいますので、その詳細については、本記事の後半で紹介します。


とにかく、大画面でファーストガンダムの登場人物の面々と、モビルスーツたちを見れるだけでも素晴らしかったのですが、BGMや効果音も当時の作品のものが多く使用されていて、それだけで鳥肌が立ってしまいました。とあるシーンではテレビアニメのオープニング『翔べ!ガンダム』をスローにアレンジしたBGMなどが流れてきたり、今回のエピソードには関係ないとある有名なシーンが回想シーンなどで登場するなど、いろいろな所で原作へのリスペクトが観られました。そしてやはり最新技術で描かれた戦闘シーンも素晴らしかったです。これまでのいろんなガンダム作品の中でも、特にモビルスーツの大きさや、重厚さを感じることができました。個人的にはドアンのザクが思っていたよりもメチャメチャ強かったです。クライマックスなどでとある部隊とドアンのザクが戦い出した時に、最初の映画のエヴァ初号機に乗ろうとしているシンジ君バリにモタモタしているアムロを観ながら「ガンダム早く来い!」と思っていましたが、ドアンのザク1機でバッタバッタと敵部隊を倒していく様は圧巻でしたね。・・・大丈夫です。ちゃんとガンダムの見せ場もあります。なんというか、懐かしさと新しさがいい感じで混ざっています。とにかくそういった味付け部分が非常にすばらしく、のんびりしたシーンも多い作品だったわりに、時間はあっという間に過ぎていきました。もちろん、原作を知らない人が観ても、感動するラストになっていると思います。

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あらすじ

ジオン軍との戦争が優勢になりつつあった地球連邦軍は、ジオンの地球進攻軍本拠地であるオデッサを攻略すべく大反攻作戦の準備をしていました。そんな中、補給を受けていた主人公「アムロ」が乗船している戦艦「ホワイトベース」のキャプテン「ブライト」の元に、近頃無人島に偵察に行った連邦軍の主力モビルスーツの「ジム」が数機戻ってこなくなっているという問題が起こっているといい、その原因の解明と無人島への残置諜者の捜索命令が下ります。
ブライトはアムロの「ガンダム」、カイの「ガンキャノン」でこの調査に向かわせます。何もないと思われた無人島でカイは自分が操縦するガンキャノンの足元に子どもたちがいることに気づき驚きます。一方アムロはモビルスーツの足跡を追いかけていると、背後からボロボロになったジオン軍の「ザク」の攻撃を受けます。なんとか応戦しましたが、崖が崩れアムロを載せたガンダムは海へとオチていってしましました。


悪夢にうなされながらも目を覚ましたアムロは、ベッドで寝かされていました。そしてそこには子どもたちがたくさんいました。子どもたちに慕われている「ククルス・ドアン」という男がアムロの前に現れ、どうやらこのドアンがアムロと戦ったザクのパイロットのようでした。アムロは自分が乗っていたガンダムの場所を聞きますが、ドアンは教えてくれません。アムロは自らガンダムを探しにいく事にしました。しかし、夜になっても見つけることができずに、結局、ドアンと子どもたちが住む灯台へと戻るアムロ。そんなアムロにドアンは食事を提供してくれました。

ドアンはかつてジオン軍のパイロットでしたが、戦いの中で民間人を巻き込んだことを深く後悔し、戦いで身寄りがなくなった子どもたちとこの島で暮らしていたのでした。そしてジオン軍や連邦軍がくるたびに、子どもたちを守るため、あのボロボロになったザクで撃退していました。


一方、ジオン軍の将軍である「マ・クベ」は連邦軍の軍元帥「ゴップ」にこれ以上ジブラルタルへの進軍をやめなければ、いくつもの都市を同時に破壊するための弾道ミサイルを発射させると脅しをかけます。しかし、ゴップはそれに動じず、マ・クベからの交渉を無視します。それに腹を立てたマ・クベは弾道ミサイルを発射させるための命令を部下に下しました。弾道ミサイルが隠されている場所。それがなんとドアンたちの住むあの無人島だったのです。
そしてホワイトベースのクルーもアムロが行方不明にも関わらず、ベルファストに向かう命令を下した軍へ反抗し、軍法会議を覚悟した上で、カイ、ハヤト、セイラ、スレッガーたちはアムロの捜索に向かうことにします。
そんなアムロは子どもたちと親しくながらも日々ガンダムを探し、ドアンは子どもたちに気づかれぬように何かの作業をしていました。そしてかつてドアンが所属していた精鋭部隊「サザンクロス隊」が弾道ミサイル発射のため、ドアンたちの島へと向かい始めました。

 

ここからはネタバレ含みます

ここからはネタバレありきの感想となりますので、本編を見る予定の人は注意してください。



シャアは一瞬だけ

さて本編公開前に「シャアが登場する」というニュースがありましたが、専用の新しいザクのデザインが発表されたにも関わらず、登場したのはアムロの夢の中だけです。しっかりセリフもありましたが、アムロが見た悪夢にでてきたので、ただのイカレた悪い奴って感じで登場してました。高らかに笑い声を上げながらあのザクで攻撃していましたが、まるで別人のような登場のしかたでした。そして今回登場する「ククルス・ドアン」はそんなシャアと名前を並べるほどのエースパイロットだったそうです。「シャアか、ドアンか」とジオンのパイロットの中では噂されるほどの実力者だったようです。・・・でも、ザクは普通のでしたが。

 

マ・クベの核ミサイル

感想の所で、“それを持ってきたか”という展開というのが、マ・クベが発射する核ミサイル。このエピソードもテレビ版では第25話「オデッサの激戦」というエピソードで描かれていて、マ・クベが発射した核ミサイルの弾頭をGスカイイージーに乗ったガンダムがビームサーベルで切り落とすという、考えると非常にあぶないことをやってのける結構盛り上がるシーンがありました。しかし、このエピソードは劇場版3部作ではカットされています。そんな核ミサイルをなんとこの作品ではドアンの島にあるという物語になっていたのです。そんでもって、そのミサイルを発射させるために、サザンクロス隊がやってくるという展開になっています。
セイラさんがコアブースターで島に来ていたのと、ガンダムの装備がビームサーベルのみになっていたので、もしかしたら・・・とすごく期待してたんですが、さすがに弾頭をガンダムで弾頭を切るようなことはありませんでした。残念。何かしらであのシーンを再現してくれたら、本当この映画は120点だったのですが。発射された弾道ミサイルは果たしてどうなってしまうのか、それは映画で確認してみましょう。

映画『ガンダム ククルス・ドアンの島』は、ファーストガンダムが好きな人は見るべき作品だと思います。そしてやはりこの作品を見てしまうとファーストガンダムのリメイク、もしくは『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』を完全アニメ化に期待してしまいますね。

今回は以上です。

 

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