悲運の名作!『機動戦士ガンダムF91』の続きがないことについて!

サブカル

1991年に劇場公開された映画『機動戦士ガンダムF91』。この作品を見て続きが気になっている人もいるんじゃないでしょうか。今回はそんな個人的に大好きな作品『機動戦士ガンダムF91』について紹介します。



機動戦士ガンダムF91

他の作品の続編や後日談だったり、再編集されたものばかりが存在するガンダムの映画作品。その中で唯一孤立しているのが1991年3月に映画公開された『機動戦士ガンダムF91』なのではないでしょうか。『機動戦士ガンダムF91』は宇宙世紀ということで、他の作品とも繋がっていることは繋がっているのですが、元々は「新時代のガンダム」として企画された作品で、超人気作となった初代テレビ版の『機動戦士ガンダム』からつながるアムロやシャアの物語は、『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』で一区切りつきました。
そこでそれまでのキャラクターが登場しない全く新しいガンダムを制作しようとしていたのが、この『機動戦士ガンダムF91』でした。スタッフも監督に富野由悠季さん、キャラクターデザインに安彦良和さん、メカニカルデザイナーに大河原邦男さんというファーストガンダムのメンバーが再び集まって制作されることになりました。物語も『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』から30年後の宇宙世紀0123が舞台となり、当初はテレビ版の新シリーズとして制作される予定でしたが、1クール分の13話のストーリーを1本の映画として公開することになり、その後、映画の続きはテレビシリーズで展開される予定でした。
しかし、テレビシリーズは制作される事はありませんでした。富野監督も『ターンエーの癒し』という本の中で、『機動戦士ガンダムF91』はテレビシリーズの第1話を映画でやると説明されたと記していました。結果、その先の物語は制作されず、次にテレビアニメでガンダムが登場したのは、『機動戦士ガンダムF91』のさらに30年後が舞台となる『機動戦士Vガンダム』でした。なので予備知識もなく『機動戦士ガンダムF91』を観た人は、「え?これで終わり?」というような印象を受けてしまうかもしれません。でもそれにはこういった事情があったのです。

 

新機軸満載だったガンダム

それでも個人的には大好きな『機動戦士ガンダムF91』。平和な時代が続いたことによって、連邦軍が堕落してしまい、主力モビルスーツが『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』の時と同じ「ジェガン」な所や、時代の流れとともにモビルスーツが小型化で高性能化し、旧式のジェガンとの大きさの差が描かれていたり、それまで登場しなかったビームシールドが登場したり、敵モビルスーツも新しい特徴として1つ目のモノアイから、ゴーグルのようなデザインになったことなど、当初多すぎる情報量にテンションがあがったものです。物語もファーストガンダムと似たような冒頭ではあるものの、よりリアルに日常に入り込んできた戦争というものが描かれていて、まだ若かった私は物語序盤の「だってよ…アーサーなんだぜ?」というシーブックのセリフがいまでも心に残っています。そして映画という尺の中で紛争勃発し、終結までは描かれなかったとはいえ、しっかりラスボスまで倒すところまで描ききったこの作品はエンターテインメントとしては素晴らしい作品だと思ってます。いまだに気になると見返してしまう・・・私にとって『機動戦士ガンダムF91』はそんな作品です。

ざっくりストーリー

『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』の物語で描かれた「シャアの反乱」から30年。世界は大きな戦乱も無く平和な時代が続いていました。長引く平和の間に、敵対勢力がいなくなった地球連邦政府は腐敗の一途をたどり、政府は地球に住む民間人を摘発し、宇宙へ締め出しなんてことを行っていました。そして連邦政府の高官は特権階級により自分たちは当然のように地球に住み続け、その結果、地球環境は悪化する一方でした。
その様を見ていたブッホ・コンツェルンの総帥、マイッツァー・ロナ「人の上に立つべき者は、人々の規範となるような高貴な精神を持つ者でなければならない」という考えを思想とする「コスモ貴族主義」を掲げ、能力重視の階級制度によって社会を立て直すために、地球連邦政府の打倒を画策。秘密裏に軍事組織「クロスボーン・バンガード」を設立していました。
宇宙世紀0123年3月、そんなロナ家一族である「鉄仮面」「ドレル・ロナ」に率いられた武装集団「クロスボーン・バンガード」は、新興スペースコロニー「フロンティアIV」を襲撃し始めました。防衛していた連邦軍のモビルスーツ部隊はこれを迎撃しますが、モビルスーツの性能差や、パイロット技術などまるで歯が立たず、いたずらに戦火を拡大させるだけでした。
日常が突然戦場となったフロンティア学園の生徒である主人公の「シーブック・アノー」と妹の「リィズ」は、この襲撃から避難するために学校の友人達とともにシェルターへ避難しようとします。なんとかコロニーを脱出できそうなタイミングで、友人達の一人「セシリー・フェアチャイルド」が「クロスボーン・バンガード」に連れ去られてしまいます。実はセシリーの正体は「クロスボーン・バンガード」を設立したマイッツァー・ロナの生き別れの孫娘「ベラ・ロナ」でした。セシリーを失ったシーブック達は近隣のコロニー「フロンティアI」にたどり着き、そこで地球連邦軍の宇宙練習艦「スペース・アーク」に保護されます。
その頃、「クロスボーン・バンガード」に占領されたフロンティアIVではコスモ貴族主義の実現のための国家「コスモ・バビロニア」の建国が宣言され、セシリーには専用となるモビルスーツ「ビギナ・ギナ」が与えられ、セシリーはコスモ・バビロニアの象徴として祭り上げられることになります。
そして、人手不足からスペース・アークの艦内で整備中だった連邦軍の新型モビルスーツ「F91」のパイロットにさせられてしまったシーブックは戦場でセシリーの乗る「ビギナ・ギナ」と対面することになります。



 

『F91』につながる作品

現在、大ヒットした『機動戦士ガンダムUC』以降の宇宙世紀作品を各種メディアで展開する『UC NexT 0100』というプロジェクトが展開されていて、その第2弾となった作品が、こちらも大ヒットした映画『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』があるのですが、この作品で主人公のハサウェイが連邦軍に対し反旗を翻すきっかけになったのが、『機動戦士ガンダムF91』で「クロスボーン・バンガード」が設立される事となった地球連邦政府は腐敗と特権階級により連邦政府の高官が地球に住んでいるという話から。その後変わっていない所をみるとハサウェイの頑張りがあまり意味なかった感じですね。
そして前述でも説明した本来テレビシリーズで展開する予定だった『機動戦士ガンダムF91』の続編は、その内容が同じかどうか不明ですが、漫画の『機動戦士クロスボーン・ガンダム』へと続いていくことになります。正直、個人的には『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』『ククルス・ドアンの島』なんか映像化するよりは、『機動戦士クロスボーン・ガンダム』のアニメ化をしてほしいですね。

今でもその洗練されたデザインとか、ヴェスバーとか、フェイスガードが展開したりとか、モビルスーツとしても個人的にはF91が好きなんですよね。プラモデルもサイズがコンパクトでいい感じです。

今回は以上です。

コメント