『ペルソナ5』の続編、『ペルソナ5 スクランブル ザ ファントム ストライカーズ』のストーリーを紹介です。完全なネタバレになるので、ゲームをプレイ予定の人は注意してください。
今回はPART8、最終回です。
目次
事件の終わり
近衛の逮捕には善吉が向かいました。すべてを認め逮捕される近衛。一方、大和田は近衛の会見に動揺し、おそらく改心させられていた警察庁長官も元に戻ったらしく味方がいなくなった様子。
同じ頃、怪盗団一行は、事件が解決し大阪での最後の夜を楽しんでいました。そして大阪でやるべき事も終わり、善吉も東京へと戻る事に。東京電波タワー(多分現実でいう東京タワー)にEMMA(エマ)のサーバーがあり、今回の件で警察がそこへガサ入れする事になったとの事。善吉は茜のことや自分のことを救ってくれた怪盗団に心からの礼と、そして別れを伝えます。
怪盗団もキャンピングカーで帰路に着きます。そこでソフィアが旅の終わりに花火を見たいと仲間にリクエストします。調べによると横浜で花火大会があるとの事。昨年(前作ペルソナ5)の花火大会は雨で中止になった経緯もあり、ソフィアのリクエストに全会一致となった怪盗団一行は横浜に寄ることに。
EMMAの暴走
花火を堪能する怪盗団一行。ソフィアも満足そうです。しかしそこへ別れたはずの善吉から連絡がきます。停止したはずのEMMAが復活していて、その原因が近衛にも分からないというのです。そしてソフィアが驚きの声をあげます。なんと東京から横浜までを覆う巨大なジェイルの気配を感じるとのこと。怪盗団は急ぎ東京電波タワーへ向かいます。
東京電波タワーへ着くと、大勢の人が集まっていました。集まっている人たちには生気がなく、EMMAに執着し、スマホだけをただ見つめ続けていました。状況を把握するために、この巨大ジェイルに侵入する怪盗団。これまでのジェイルとは違い、禍々しい雰囲気で、モルガナはかつての認知世界メメントスに似ているといいます。
深淵のジェイル
そして最深部に辿り着くと、そこにかつてのラスボス、聖杯を彷彿とさせる巨大な四角いオブジェクトがありました。そのオブジェクトが話を始めます。『私はEMMA。人々を導く『聖櫃』です。』呆然とするメンバーにEMMAは自分の役割は人々の真のネガイを叶える事だと言います。
そしてそこへなんと一ノ瀬久音が現れます。この一ノ瀬はシャドウではなく本人との事。ペルソナを使えるわけでもなく、一ノ瀬はEMMAから手伝ってほしいと頼まれ、それを承諾するとジャイルに入れるようになったと言います。一ノ瀬は現在のこの状況も、これまで起こった事も全てEMMAの仕業だといいます。EMMAは近衛が使っていたはずなのですが、実際には従ったフリをして、EMMAが近衛を利用していたのだといいます。EMMAは自らジェイルとキングを作り、その後世間にリリースされ、各地で現れたキングを一ノ瀬は監視していたとの事。キングを監視している時に、怪盗団の存在を知って、牛タン屋で接触したといいます。さらにEMMAがここまで暴走してしまったのは、EMMAに集まったネガイのせい。つまり、人間の皆がEMMAを神にしようとしていると言います。最善の答えを与えてくれる存在がいて、それを信じていれば、人には苦しみがなくなる。『聖櫃』のEMMAが言っていた『人々の真のネガイを叶える事』とは、マディスに売る前に一ノ瀬が最初に与えた命令だと言います。
ソフィアの正体
この意見に反論したのがソフィアでした。人はみんな考えも生き方も幸せも違い、ネガイを奪われて生きるだけなど、人間の幸せではないとソフィアは主張します。するとそんなソフィアに対して、冷たい表情の一ノ瀬は、怪盗団にEMMAの邪魔をさせるわけにはいかないと告げます。そしてなぜ自分がここに呼ばれたかの理由を伝えます。一ノ瀬は『怪盗団を倒せ、ソフィア』と命令をくだします。なんとソフィアは一ノ瀬がEMMAのプロトタイプとして作ったAIでした。するとソフィアの目が赤くなり、怪盗団に向かって戦闘態勢に入ります。ソフィアは怪盗団と戦いますが、戦闘の最中、ソフィアの攻撃を受け、傷を負ったジョーカーを見たソフィアに自我が戻りかけます。自我と命令が交互に交錯する中、ソフィアは怪盗団を傷つけることに耐えられず、自らの意思で谷底に落ちていきました。あまりの行為に憤る一同。怪盗団からの訴えに一ノ瀬は、『きっとひどい事しているんだろうけど、私には子供の頃から心という物がないんだ』と伝えると、EMMAが用意していたギミックにより、一ノ瀬が放った強力なレーザー攻撃を受け、怪盗団もソフィア同様に落ちていってしまいます。
一ノ瀬の真実
なんとか無事だった怪盗団は谷底でソフィアを発見します。意識のないソフィアを安全な所で休ませ、再び一ノ瀬の所に向かう一同。一ノ瀬の使うギミックによる攻撃には、エネルギーを貯める間のタイムラグがあり、その間にシステムにハッキングを仕掛けると言う双葉。ジョーカーたちはその間一ノ瀬の意識を自分たちに向けようとします。しかし、無情にも双葉のハッキングは間に合わず、一ノ瀬から強力な攻撃がジョーカーに放たれました。間一髪の所で攻撃を防いたのは、なんとソフィアでした。しかし、ソフィアはまだ命令と自我との戦いの最中でした。一ノ瀬は心のない人形は命令に従えとソフィアに言います。
一ノ瀬には生まれながら、人であるにも関わらず『心がない』といいます。両親が亡くなっても泣かず、感情を持って人と接してこなかったから、友達もできず、周りからは『人形』とあだ名をつけられていました。そんな一ノ瀬が心を理解しようと思い作り出したものがソフィアでした。ソフィアに『人の良き友人であれ』という唯一の命令を与え、日々学習を始めます。ある日ソフィアが一ノ瀬に『心ってなんだ?』と質問をします。『一ノ瀬は人間だから心があるはずだ。心を教えてくれ』と執拗に同じ質問をしてくるソフィア。その質問に答えられなかった一ノ瀬は怒りを感じ、ソフィアの記憶を消して凍結したのでした。そしてEMMAがたまたま一ノ瀬の自宅がある渋谷でソフィアを認知し、その後ジョーカーと出会うことになります。心のない人形から作られたものに心があるなどありえない。だから自分の命令に従えと一ノ瀬はソフィアに命令します。するとソフィアは自分には仲間ができたといいます。自分は一ノ瀬が作ったものだから、一ノ瀬に従うための存在なのかもしれない。でもその命令が大切な仲間を傷つけるのなら『私はその命令を拒絶する!』
その瞬間、ソフィアにある声が聞こえてきます。
『覚悟はあるのか』
『覚悟があるなら我が名を呼べ』
『我は汝、汝は我』
ソフィアは叫びます。『パンドラァァァァ!!』
ソフィアのペルソナが覚醒
なんとソフィアにペルソナが覚醒しました。
『一ノ瀬久音。オマエは間違ってる。その歪んだ欲望、私が頂戴する!』
人格を持たないはずのAIであるソフィアが、人の心を宿した瞬間でした。その様子に怪盗団も一ノ瀬も驚きます。そしてEMMAはすかさず、巨大なシャドウを召喚されますが、ソフィアのペルソナによりコレを撃破します。ソフィアは自分は変わった。この変わる力が心だったんだと一ノ瀬を説得します。そして一ノ瀬に作られた自分だからこそ、一ノ瀬は心がないのですはなく、傷つきたくないから自分を守るため心を否定しているのだと言います。その言葉に感情的に反論する一ノ瀬。しかしソフィアは『ならばなぜ私に『人の良き友人であれ』なんて命令をしたんだ?』と一ノ瀬に問い、人間は完璧ではないという事、AIの自分でも変われた事、そして友人とは道を踏み外した者を引き戻してくれるものと、これまでソフィアが怪盗団とともに行動してきて学んだ事を一ノ瀬に伝えます。そして『私は一ノ瀬の良き友人でありたい。だって、一ノ瀬は私の最初の友達だから』と伝えると、心がないと言う一ノ瀬は、心がないはずなのにこの言葉に涙を流します。なんとソフィアは、これまでのジェイルのキングを改心させてきた杏、祐介、春のように一ノ瀬を改心させてしまったのです。
生命と知恵の大樹
一ノ瀬も連れて一度、現実に戻ってみると、以前(前作)のように現実と異世界(ジェイル)が融合を果たそうとしていました。そして東京電波タワーに群がるEMMAに依存し正気を失った民衆達。もはや一刻の猶予はなく、怪盗団は最後の決戦の地東京電波タワー内部「生命と知恵の大樹」に潜入します。
ついて行くことのできない一ノ瀬は、安全な場所で待機してもらう事に。侵入する際、一ノ瀬はソフィアへ「気をつけて、ソフィア」と送り出すのでした。
これまでにないほどの厳しいジェイルでしたが、なんとか最深部にまで到着します。そこにはネガイが集まっていましたが、実体化していません。EMMAが作ったこのジェイルにはキングがいません。つまり、ネガイを実体化することができません。このネガイはキングではなく、民衆が自らEMMAに捧げたもの。それでは、予告状をだしても意味がありません。民衆が自らEMMAに捧げたネガイ・・・ならば、民衆に予告状を出せば実体化するのではないかということになります。しかし、民衆はEMMAに依存していて、まともに予告状など見ないかもしれません。そこで民衆が見つめるスマホに予告状をだせばいいとなり、双葉がEMMAをハッキングする事になります。しかし、双葉の力を持ってしても、EMMAへのハッキングはうまく行きません。そこに一ノ瀬が現れ、『私にも手伝わせてくれ』と双葉と力をあわせて、EMMAをハッキングします。そしてついに予告状が民衆へ突き付けられます。再び怪盗団は最深部に到達すると、EMMA、つまり聖櫃が姿を表しました。
偽神デミウルゴス
答えを与えられることが人々のネガイという聖櫃。しかし、怪盗団は自分たちで悩み答えを見つけることが人間だと主張すします。お互いの意見を相容れない両者は最後の戦いを始めます。認知世界で聖櫃となったEMMAは「偽神デミウルゴス」へと姿を変え、怪盗団に襲いかかります。強大な力を持つデミウルゴス。怪盗団の攻撃がうまく当たりません。双葉の解析で原因はデミウルゴスの周りある無数の球体ということがわかります。怪盗団は3チームに別れ、デミウルゴス本体と戦うジョーカーのチーム以外は球体の攻撃に専念します。そしてついて弱り始めたデミウルゴス。全員で一斉攻撃を加える怪盗団。最後はジョーカーがデミウルゴスのコアを破壊し、EMMAはついに敗北します。
そしてEMMAは最後にソフィアにだけ聞こえる声で「人々を救って」とメッセージを残して消えていきました。こうして民衆は正気に戻り、再び世界は怪盗団に救われたのでした。
祝杯
長い旅を終え、ようやくルブランに戻ってきたジョーカーと双葉。それを暖かく迎える惣次郎。すべてが日常に戻りつつあります。そして次の日、屋根裏部屋のアジトで怪盗団は打ち上げをします。これまでの旅を振り返るモルガナ、竜二、杏、真、双葉、祐介、春、そしてソフィアとジョーカー。大変だったが楽しかった思い出がまた増えました。EMMAの完全停止により、ジェイルも全て無事に消え、怪盗団は再び世の中から消えることとなります。打ち上げの中、竜二がジョーカーに地元にもどる日を確認すると、モルガナが『明日だ』と返答します。
それぞれの日常へ
ジョーカーが地元に戻る間際、一ノ瀬久音から連絡が入ります。渋谷で待ち合わせることになり、一同は一ノ瀬に会いにいきます。一ノ瀬を待つ間、街頭ビジョンでは大和田の逮捕のニュースが流れ、善吉が無事に逮捕した事が怪盗団は知ることができました。そして現れた一ノ瀬。一ノ瀬は改めて怪盗団にしたことを謝罪すると共に、実は警察に自首したことを告げます。しかしまともに取り合ってもらえなかったようです。一ノ瀬は心を理解するために旅に出ようとしていることを怪盗団に伝えます。その話を聞いたソフィアは、一ノ瀬について行きたいとジョーカーに懇願します。自分が怪盗団に救われたように、一ノ瀬久音を救いたいと言い、ジョーカーはこれに承諾。実は前日に双葉が作っていたプログラムで、ソフィアをジョーカーのスマホ以外にも移動できるようになっていました。しかし双葉は別れるためになると思わなかったと悲しみます。そして一ノ瀬のスマホにソフィアは移り、怪盗団全員に一ノ瀬のスマホから別れの挨拶をしました。一ノ瀬と別れてすぐ、怪盗団みんなを写した画像がソフィアから送られてきます。そして、怪盗団それぞれにも別れの時がやってきました。最後は一斉に「またな、怪盗団」と声を揃え、それぞれの道を歩いていきました。
一ノ瀬久音とソフィアの笑い声を聞きながら・・・。
これで『ペルソナ5 スクランブル ザ ファントム ストライカーズ』の物語は終わります。前作『ペルソナ5』にも匹敵するほど面白かったストーリーだと個人的に思っています。いつかアニメ化などされることを願って、今回のこの『ペルソナ5 スクランブル 』のストーリーについての紹介を終えようと思います。
最後まで読んでくださった方は本当にありがとうございました。
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