誰が描くの?未完では終わらない!『ベルセルク』の連載が再開決定!

エンタメ

大ヒット作『ベルセルク』が未完のまま、若くして亡くなってしまった漫画家の三浦建太郎さん。なんとヤングアニマルからそんな『ベルセルク』の連載が再開するとの告知がありました。



目次

『ベルセルク』再開

すでにあちこちで話題となっている今回のニュース。2021年5月6日に原作者である三浦建太郎さんが急性大動脈解離のためご逝去され、ファンや関係者は悲しみに包まれました。大ヒット作『ベルセルク』はその前から結構休載が多く、ファンの間では未完のまま終わるんじゃないかと心配されていましたが、三浦建太郎さんが亡くなったことで、それが現実となっていました。最新刊であるコミックの41巻が2021年の12月に発売され、その続きは誰もが読むことができないと思われていました。
そんな中、先日6月7日に『ベルセルク』が連載されていた「ヤングアニマル」を発売している白泉社から、6月24日発売の「ヤングアニマル13号」から『ベルセルク』が連載が再開されるという情報が公開されました。その続きの物語は三浦建太郎さんの親友で同じく漫画家の森恒二さんにより続けられるという事。森恒二さんは三浦さんが生前の時に『ベルセルク』のストーリーやエピソードを聞いていて、そのエピソードを元に、三浦さんの弟子たちが作画をしていくという事です。続きが絶望視されていただけに、まさに奇跡のような復活です。森恒二さんはドラマ化もされた格闘マンガ『ホーリーランド』などの原作者です。そんな森恒二さんが今回の『ベルセルク』再開について以下のようなコメントをしています。

 

以下、白泉社のサイトより抜粋

今から三十年近く前、自分は三浦から「ネームの相談にのってくれ」と呼び出されました。いつもの事だったので遊びついでに彼の仕事場に行くといつもより深刻な顔をした三浦が「蝕をやらないといけない」そう言ったのです。自分は(そりゃあ大事だ)と思いましたがまさか1週間も軟禁されるとは…。正にその時『ベルセルク』のストーリーは最終回までほぼ完成したのです。
恐ろしい事にそれから殆ど変更なくあの時に完成したあらすじ通りに物語は進んでいました。
それから幾度も大きなエピソードの度に三浦と話しました。自分達は学生の頃からお互い同じように相談しながら漫画を描いてきたのです。

勘の良い方々は予想していたと思いますが自分は『ベルセルク』の最終回までの物語を知っています。
しかし知っているから描けると言うわけではありません。『ベルセルク』と言う偉大な作品は天才三浦建太郎だから描けるのです。

しかし自分には大きな責任が生じてしまいました。
生前三浦は「最終回までのストーリーは森ちゃん以外誰にも話していない」
そう言っていたのです。そしてそれは事実でした。あまりに重すぎる責任です。インタビューでもしてもらってファンに向けて話せばいいだろうか?
それともイラストを付けた文章でも掲載してもらうか…。しかしそれでは三浦が自分に話した情景、ガッツやグリフィスの台詞は伝えきれない…。

悩んでいたところに連絡が入りました。
「絶筆した回の原稿をスタッフが最後まで描くと言うので見て欲しい」
その回の後ろ数ページは完成していませんでした。キャラを入れてないところもある。
自分は内心厳しいだろう…と思いつつ原稿を見ました。
――必死の力と言うのは時に人を奇跡的に向上させます。そこには正に『ベルセルク』の完成原稿がありました。

「森先生、自分達にやらせてもらえないだろうか」
三浦自慢の弟子達は真っ直ぐ自分に伝えてくれました。
三浦と自分の恩師である島田取締役も「やるなら会社は全力で支える」そう言ってくれました。
ここで逃げれば三浦にこう言われるでしょう。
「散々話したのにやってくれなかったのかよ!!」
わかった。ちゃんとやるよ。

皆さんにお断りと約束があります。なるべく詳細を思い出し物語を伝えます。
そして三浦が自分に語ったエピソードのみやります。肉付けはしません。はっきり覚えてないエピソードもやりません。
三浦が自分に語った台詞、ストーリーのみやります。当然完全な形にはならないでしょう。しかし三浦が描きたかった物語をほぼ伝えられるとは思います。

三浦の弟子達の腕は本物です!
素晴らしい描き手です。
三浦不在の『ベルセルク』に不満不服あると思いますがどうか見守っていただきたいと思います。
よろしくお願い致します。

2022年6月
森 恒二

 



 

漫画 ベルセルクについて

もはや説明など必要のないほど超有名な漫画『ベルセルク』。『ベルセルク』はダークファンタジーの世界が舞台で、身の丈を超える巨大な剣を携えた剣士ガッツの復讐の旅を描いた物語となっています。使徒と呼ばれる怪物と戦っていくのが主な物語なのですが、主人公のガッツはいつもギリギリで勝利していくのが、普通のバトルマンガとは違う所。設定や世界観も壮大で「剣と魔法の世界」が描かれています。「剣と魔法の世界」とは言ってもダークファンタジーなので、描写も過激だったり、救いようのない展開があったりしますが、そういった事など気にしてられないほどの、物語の展開が人気を集めています。日本国内のみならず海外でも単行本が出版され、世界中でも支持を集めています。アニメ化も何度もされていて、映画公開もされています。

今回の連載再開に対して、中には否定的な人もいるかもしれませんが、私は森恒二さんや弟子のみなさん作る、そして三浦建太郎さんが残した『ベルセルク』を楽しみにしています。

今回は以上です。

 

コメント