先日、ペルソナシリーズの25周年プロジェクトの第一報で、発表になったアニメ「ペルソナ」シリーズの一挙配信。アニメから「ペルソナ」シリーズを知って、ゲームをプレイした人たちも多いのではないでしょうか。今回一挙配信されたアニメシリーズですが、劇場公開された4部作『ペルソナ3』、テレビ放送でファンを増やした『ペルソナ4』、そしてゲームも多く売れ、アニメも好評だった『ペルソナ5』と人気作品の中、最近「ペルソナ」シリーズのファンになった人の中には見慣れないタイトルが含まれていたのではないでしょうか。その作品のタイトルは『PERSONA -trinity soul-(ペルソナ〜トリニティ・ソウル〜)』。今回はこの『PERSONA -trinity soul-』がどんな作品なのかについてご紹介します。
目次
アニメのみの作品
『PERSONA -trinity soul-』は、2008年1月にテレビ放映されたアニメ作品。2006年に発売されたPS2のゲームソフト『ペルソナ3』を原案として制作されました。それまでのシリーズとシステムや作風を一新した『ペルソナ3』の人気を受けて、同じ世界観で物語が作られています。ゲーム続編の『ペルソナ4』の発売前にテレビ放映されていて、後のゲームシリーズと設定の整合性が合わなくなり、最終的には『ペルソナ3』の世界から10年後にあたるパラレルワールドという位置付けとなっています。ペルソナそのものの扱いも、ゲームとは少し違う感じで描かれていて、作品の雰囲気も若干暗いイメージです。ただ『ペルソナ3』に登場する真田先輩も刑事となって登場しますし、ほんの少しだけですが、イゴールも登場します。毎年開催されているペルソナシリーズの楽曲を扱ったコンサート『ペルソナミュージックライブ』でも在では『ペルソナ3』『ペルソナ4』『ペルソナ5』がメインとなっていますが、開催開始当初は『ペルソナ3』『ペルソナ4』それぞれの主人公と、『PERSONA -trinity soul-』の主人公の神郷慎の3人でメインビジュアルが描かれていました。本編のゲームからは外れてはいますが、しっかりとした「ペルソナ」シリーズの一つに入る作品です。
ざっくりストーリー
10年前から東京の親類に預けられていた主人公の神郷慎(かんざとしん)と洵(じゅん)の兄弟は、実家がある富山県の綾凪市に長男の諒(りょう)と3人で暮らすため、引っ越してきます。そんな二人に久しぶりにあった諒は、なぜか冷たい態度をとります。そんな綾凪市では、いくつかの怪奇事件が発生していました。富山湾の潜水艇の中からは乗組員が突然姿を消したり、市内では10年ぶりに無気力症(ペルソナ3の事件)の人々が現れたり、学生が皮膚の表裏が反転した無惨な死体となって発見される“リバース事件”などが立て続けに起きていました。綾凪警察署長である諒は“ペルソナ”能力を使ってこれらの一連の事件に関係する組織を追っていました。そんな事を知らない慎はある夜、夜道で見知らぬ誰かに襲われ、ペルソナ能力を覚醒したことをきっかけに、一連の事件に巻き込まれていきます。リバース事件とは何か、慎たちのペルソナは何なのか、そして兄の諒の真意と・・・。
個人的な感想
ここからは私個人の作品に対する感想となります。まず私は『ペルソナ』という名前がつくと肯定的に捉えようとするので、若干贔屓目な感想となります。ただそれでも万人にはオススメはできないかなぁ・・・と。内容はもちろん面白いですし、ラストは感動しました。なので私のような『ペルソナ』好きでまだ未視聴な人にはオススメします。しかし、本来の「ペルソナ」シリーズのような戦闘はあまり多くはなく、戦闘よりもオカルト的にペルソナが描かれています。
ストーリーの進め方がとても丁寧なので、面白くなるまで時間がかかります。人と人の関係や、起こっている事柄を丁寧に描いている前半は、人によっては少し退屈に感じるところもあるかもしれません。この物語の中では“影抜き”という遊びが学校や若者の間で流行っているんですが、それが具体的にどのような行為をするのかは描写されていないので、かなり重要な部分なだけに、そのあたりがモヤモヤしながら見続けていく事になります。そのあたりをある程度想像で補っていけるのであれば、物語はかなり面白いストーリーとなっています。冒頭から伏線があったり、主役の3人兄弟の過去になにがあったのか、そして物語中盤あたりで、予想していない展開があったりと、『ペルソナ』らしい物語の濃さは健在です。ただ前述でも伝えた通り、激しいバトルシーンなどはあまりない(それなりにはあるのですが)ので、他の作品と比べると印象には残りにくい作品ではあります。あと若干グロい描写もありますので、苦手な人は注意が必要です。
以上がアニメ『PERSONA -trinity soul-』の作品紹介でした。個人的はオススメな作品。だけど見てがっかりしないでね。というのが簡単なまとめでしょうか。・・・無責任ですが。いずれにせよ、パラレルワールドとはいえ、当時は『ペルソナ3』と地続きな作品だったので、今回の動画配信をきっかけに、視聴してみてはどうでしょうか。
今回は以上です。
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