ガンダムシリーズの制作会社として有名なサンライズがバンダイナムコアーツと統合して新会社として「バンダイナムコフィルムワークス」という名前になったと発表しました。
目次
バンダイナムコフィルムワークス
2021年10月19日に、すでに株式会社バンダイナムコホールディングスより発表されていた、バンダイナムコグループ映像事業会社3社が統合し、音楽・ライブイベント事業会社3社が統合して、新たな2社に分けられ、今回その2社の社名が決定したとの報告が、各社の公式サイトで発表されました。ちょっと重めのPDFだったので、内容を以下に抜粋しました。
〈商号変更のお知らせ〉
2022年4月より新たな体制で世界中のファンとつながる
バンダイナムコフィルムワークス、バンダイナムコミュージックライブ始動
2021年10月19日に株式会社バンダイナムコホールディングスより発表しておりましたバンダイナムコグループ映像事業会社3社の統合と音楽・ライブイベント事業会社3社の統合に関しまして、この度、2社の商号が決定しましたのでお知らせいたします。
本日、株式会社バンダイナムコホールディングスより発表された2022年4月からの新しい中期計画スタートに合わせて、株式会社サンライズ、株式会社バンダイナムコアーツの映像部門、株式会社バンダイナムコライツマーケティングが統合した映像新会社の社名を「株式会社バンダイナムコフィルムワークス」とします。
さらに、株式会社バンダイナムコアーツの音楽部門、株式会社バンダイナムコライブクリエイティブ、株式会社サンライズミュージックの3社が統合した音楽・ライブ新会社を「株式会社バンダイナムコミュージックライブ」という商号とし、いずれも2022年4月1日から始動いたします。
バンダイナムコグループにおける世界中のファンに向けて“いい映像”を作り続ける集団、“いい音楽・ライブ”を作り続ける集団として、世界中のファンとつながっていきます。
これによると社名としての「サンライズ」は無くなってしまいますが、ブランドとしての「サンライズ」は残るという感じでしょうか。「セガ」に吸収された「アトラス」がブランドとして名前を使用しているのと同じ感じですかね。元々サンライズは「日本サンライズ」という名前が変更した会社で、元々は「バンダイ」がスポンサーという形だったんですが、まあガンダムの絡みで「バンダイ」が「サンライズ」を吸収した形にはなっていました。このことはガンダムの監督である富野由悠季さんが、以前出版したエッセイ『ターンエーの癒し』にも書いてあったのですが、時期的には『機動戦士Vガンダム』が制作された頃のこととの事。当時サンライズは、できるだけ良い形で吸収されるための交渉用に新作ガンダムを制作することになったと、富野さんは赤裸々に語っています。この本はいろいろヤバめの事がいっぱい書いてあって面白かったので、気になった人は一度読んでみてください。
今後の作品には影響なし?
サンライズは進行中であったり、制作予定の作品がすでにいっぱいあります。昨年大ヒットした映画『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』の2作目以降や、まさかのスピンオフ作品『機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島』。テレビシリーズの『機動戦士ガンダム 水星の魔女』のほかにも『機動戦士ガンダムSEED』の映画もあり、ガンダムだけでかなりの本数が準備中です。ファンとしてはいろいろ心配になってしまいますが、すでに「サンライズ」は「バンダイ」の子会社として今までもやっていたので、実際にはこれまでと大きく変わる事はないのではないかと思われます。先日紹介したばかりの、『戦闘メカ ザブングル』が40周年で、『ブレンパワード』は今年初のBlu-ray Box発売など、ガンダム以外でもいろいろ予定されていますし、『機動戦士ガンダム 水星の魔女』に関してもタイトルのみとはいえ、先日日曜の夕方5時に放映されるなど、割と明るいニュースが多かったので、これまで通りに作品を提供してくれそうですね。そもそも合併や統合と聞くと、なぜかネガティブなイメージを持ち気味ですが(私だけ?)、前述にも触れましたが当時「インデックス・ホールディングス」に吸収されていた「アトラス」が現在も『ペルソナ』や『メガテン』を発売し続けられるのは、「セガ」のおかげだと私は思っていますので、ネガティブなイメージだでは決してないですね。
話のついでに『ブレンパワード』について
『戦闘メカ ザブングル』については先日紹介したので、今回はBlu-ray Boxの発売が予定されている『ブレンパワード』について軽く紹介します。いつかちゃんと紹介したいと思っていたのですが、いつになるかわから。『ブレンパワード』の監督は前述にも名前が出てきたガンダムで有名な富野由悠季さん。1998年に全26話でWOWOW初の有料アニメとしてスクランブル放送された作品です。この作品は一応リアルロボット物に属するとは思うのですが、登場するメカはすべて生物という扱い。そして登場する機体も細かいバージョン違いはいくつかあるものの、主役側の「ブレンパワード」と敵側の「グランチャー」のみです。当時、富野監督としてはガンダム以外で久々の新作だったので、話題になりました。ガンダムの呪縛から解放されたせいか、それまで「皆殺しのトミノ」という異名がありましたが、珍しく悲惨ではないラストを迎えた作品でした。この作品を終えた後、富野作品はその後『∀ガンダム』や『OVERMANキングゲイナー』といった牧歌的な作風が浸透していくことになります。全ての生体エネルギーを奪って、宇宙に飛び立とうとする謎の巨大生命体オルファンを巡る戦いを軸に、家族や親子の愛など普遍的なテーマを盛り込むことで、通常のロボットものとはひと味違う作品として、20年近い時を経た今なお根強い人気を誇っています。
突然のニュースにびっくりしましたが、落ち着いて考えるとこれまでと変わらないと思います。新作もいっぱい準備されているので、これからもバンダイナムコフィルムワークス、そしてサンライズを応援していきたいと思います。
今回は以上です。
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