様々な噂があり、全世界で注目されていた映画『スパイダーマン:ノーウェイ・ホーム』。1月7日に日本でもようやく公開されました。今回はほんのちょっとだけ、本編のサプライズ部分を紹介しちゃいます。少しとはいえ、ネタバレ内容を含みますので、これから劇場へ行く予定の人や、映像ソフトでその驚きを楽しみたい人はブラウザバックを推奨します。
目次
スパイダーマン史上最高作品
まずは作品の感想から。いきなりネタバレになりますが、かねてよりの噂通り、過去作品のスパイダーマン、ピーター・パーカーが『スパイダーマン:ノーウェイ・ホーム』に登場します。もちろん登場する俳優さんもそのまま。詳細は以前紹介した記事を参考にしてもらうとして、最初のサム・ライミ監督版『スパイダーマン』3部作のピーターを演じたトビー・マグワイア。それとリブート作品となった『アメイジング・スパイダーマン』の2作品でピーターを演じたアンドリュー・ガーフィールドが出演。そして今シリーズのMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)版のピーター役のトム・ホランドの3人のピーター・パーカーとスパイダーマンが一つの画面で共演するのです。これまでのシリーズを観たファンならテンション上がりまくりです。それもただのお祭り的に登場するのではなく、しっかり物語に関わってきて、さらに過去作品に対してのリスペクトも随所に盛り込まれています。ただそれでも、物語中3人のスパイダーマンに加え、それぞれの世界のヴィランが大暴れするので、よくわからない人からみると、かなりゴチャゴチャしている部分があります。とりあえず簡単に、今回『スパイダーマン:ノーウェイ・ホーム』に登場した各作品ごとのヴィランとスパイダーマンについて整理します。
サム・ライミ監督版『スパイダーマン』
サム・ライミ監督版の『スパイダーマン』3部作から登場したのは、スパイダーマンのピーター(トビー・マグワイア)をはじめ、今回メインヴィラン的に扱われていた『スパイダーマン』1作目のヴィラン、“グリーンゴブリン”ことノーマン・オズボーン(ウィレム・デフォー)。
『スパイダーマン2』のヴィランで機械の触手をもった“ドクター・オクトパス”ことオットー・オクタビアス(アルフレッド・モリーナ)。
それと『スパイダーマン3』のヴィランの一人“サンドマン”ことフリント・マルコ(トーマス・ヘイデン・チャーチ)。中央の砂のやつですね。
以上がサム・ライミ監督版の『スパイダーマン』の関係者。
『アメイジング・スパイダーマン』
『アメイジング・スパイダーマン』からは、スパイダーマンのピーター(アンドリュー・ガーフィールド)をはじめ、1作目のメインヴィランでトカゲの姿をした“リザード”ことカート・コナーズ(リス・エヴァンス)。
そして『アメイジング・スパイダーマン2』のヴィランの一人である電気の化け物“エレクトロ”ことマックス・ディロン(ジェイミー・フォックス)が登場。
上記のヴィランたちもただ雑に登場するのでなくて、それぞれがそれぞれの関係性についても語り合ったりする場面があったりと、過去作品を見ていない人たちからすると、情報量が多すぎな感じがしたのではないでしょうか。逆に過去作を見ている人たちからするとニヤニヤがとまりません。それぞれのヴィランの過去作で描かれたコンプレックスなどもしっかりフォローされていて、まさに映画『スパイダーマン』の集大成な作品となっています。
しれっと『デアデビル』も登場
3人のピーターの共演は、サプライズとはいえ、以前から噂になっていたので、予想通りの部分も大きいですが、物語が大きく盛り上がる前、つまり今回たくさんのヴィランたちが登場する前の序盤でもしれっとサプライズがありました。今回の物語は、ピーターに前作のヴィランであるミステリオ殺しの疑いがかけられている状態から始まります。この件に関してピーターだけではなく、メイおばさんや恋人のMJ、そして親友のネッドまでもが事情聴取を受けることになってしまいます。事情聴取の際、ペラペラと喋ってしまうネッドを別に、メイおばさんとMJは事情聴取に応じず、弁護士を介することを要求します。そこで登場したのが盲目の弁護士、マット・マードック。マーヴェルファンには有名すぎる『デアデビル』です。しかもこのマット役の俳優さんが、Netflixの『Marvel デアデビル』でマットを演じたチャーリー・コックス。もちろん、デアデビルのコスチュームを着てはいませんが、一般人からピーターの家に投げ込まれたレンガを受け止めるという存在感はしっかり残しています。コミックではスパイダーマンやパニッシャーと共演していますので、今後のアベンジャーズにも絡んでくるんでしょうか。
物語の冒頭を紹介
物語は前作である『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』の直後からスタート。ミステリオにスパイダーマンであることを明かされてしまったピーター・パーカーは、さらにミステリオ殺害の容疑をかけられてしまいます。ピーターはダメージ・コントロール局に拘束されてしまい、ピーターだけではなく、親友のネッド、恋人のMJ、そしてメイおばさんまでもが尋問を受けることに。盲目の弁護士マット・マードックの尽力で不起訴となるものの、世間のスパイダーマンに対する印象は、これまでのように指示する人たちと、批判する人たちに分かれてしまいます。ピーターとネッドとMJは、3人で同じ大学に進学することを楽しみにしていたのですが、この騒動のせいでピーターだけじゃなく無関係のMJとネッドまで、受験したMIT(マサチューセッツ工科大学)を不当な理由で不合格とされてしまいます。
あまりに理不尽な現実に、ピーターは納得がいかず、かつて宇宙の命運をかけて共に戦ったドクター・ストレンジに助けを求めることになります。ピーターを不憫に思ったドクター・ストレンジが提案したのは、全ての人々からピーターがスパイダーマンであることを忘れさせる呪文を使うこと。すぐに呪文の詠唱が始まったのですが、その最中にピーターがMJやネッドだけには知っていてほしいとか、メイおばさんの記憶も消して欲しくないとか、何度も詳細を訂正し、呪文の詠唱の邪魔をしてしまったために呪文は失敗に終わってしまいます。ドクター・ストレンジは魔術ではなく直接MITに掛け合うよう薦めて、呪文失敗の後始末を始めます。
ドクター・ストレンジに言われた通り、ピーターはMITの副学長に掛けあおうと副学長を探します。副学長は車で移動中で、橋の中央で渋滞していました。MIT副学長を説得しようとするピーターでしたが、そこへ謎のアームを装備した男の襲撃を受けます。なんとか謎のアームを装備した男に勝利したピーターでしたが、その直後にパンプキンボムの爆発と共にグライダーに乗った緑色の男が姿を現します。呆気にとられるピーターでしたが、ドクター・ストレンジの魔術で彼の元へ転移されます。そこでドクター・ストレンジは、魔術の失敗によって「ピーターがスパイダーマンだと知る者を、他のユニバースから呼び寄せてしまった」といいます。別の世界のヴィランがこの世界にきているため、彼らを元の世界に戻さないといけなくなりました。こうして、ピーターはMJとネッドと共に、他に呼び寄せられた訪問者たちを捕縛し元のユニバースに帰すための戦いに挑むことになります。
以上が冒頭の物語。この後、それぞれの世界のピーターの登場や、ピーターにとって大きな悲劇が起こるなど、ただのお祭り作品ではなく、物語としても非常に見所の多い作品となっています。内容が気になった人は是非劇場で結末を確かめてください。以前話題になった「ヴェノム」の件も含め、もっとどっぷりネタバレした内容については、次回紹介したいと思っています。
今回は以上です。
コメント