主役はEG!ビルドシリーズ新作『ガンダムビルドメタバース』が発表

サブカル

5月10日~14日に静岡で開催された静岡ホビーショーのBANDAI SPIRITSブースでビルドシリーズ最新作となる『ガンダムビルドメタバース』が発表されました。



目次

ビルドシリーズ最新作

『ガンダムビルド』シリーズは通常のガンダム作品ではなく、現実にもあるガンダムのプラモデル「ガンプラ」を扱ったアニメ作品で、主人公が自分で制作したガンプラを使って、その作品ごとに設定されたシステムなどを使用し、プラモ同士が戦うという作品です。これまでに数品アニメシリーズが制作され、どのシリーズも非常に好評。そして2021年3月にはついに実写化までされています。
そんなビルドシリーズの最新作となる『ガンダムビルドメタバース』が5月10日~14日に静岡で開催された静岡ホビーショーのBANDAI SPIRITSブースにて発表されました。同時に本作に登場するオリジナルガンプラも展示され、主役機である「ラーガンダム」を始め、さまざまなガンプラも発表されました。最新作はシリーズ10周年ということで、これまでのシリーズの主人公たちと戦っていくような内容になりそうです。・・・もう10年たったんか。
ビルドシリーズは本当に発売されているガンプラを劇中に登場させたり、ガンダムシリーズファンがおもわずニヤけてしまうような登場人物や設定などが散りばめられていて、本編では悲しい結末になったカップルや人物をモブで登場させたりと、細かいネタも話題になりました。版権的にまだ難しいと思いますが、現在大ヒット中の『水星の魔女』もいつかからんできそうですよね。まずは最新作のあらすじを公式から抜粋。

あらすじ(公式サイトより)

ガンプラの世界に新たなインターネットサービスが誕生した。メタバース空間内でユーザーは自分の分身となるアバターを動かし、他のユーザーと交流し、ガンプラバトルをし、実際にガンプラを購入することもできる。

この新世界へ飛び込んだ少年ホウジョウ・リオは、リアルの世界でウルツキ・セリアからガンプラビルドの技術を学び、メタバース世界でマスクレディーからガンプラバトルのノウハウを叩き込まれ、日々その腕を磨いていた。

自分のオリジナルガンプラ「ラーガンダム」を完成させたリオは、メタバース空間内で――かつてのガンプラバトルの強者たちと邂逅かいこうする。

ホウジョウ・リオ

ハワイに住むガンプラ好きの少年。日本人の祖父を持ち、その影響から日本文化や武士・忍者といったものに興味を抱いている。性格は明るく前向き。バトルに負けてもあまりヘコまず、楽しむことを第一としている。

ラーガンダム

ENTRY GRADEのRX-78-2 ガンダムをベースに、リオが組み上げたガンプラ。ハワイ育ちのリオにとって「日本の心」をイメージしたカスタムが施されており、機体名称の「ラー」はハワイ語で「太陽」の意味を持つ。初心者ながら試行錯誤を重ね、丁寧な工作によって完成した機体には、リオのガンプラバトルへの眩しい憧れが込められている。



主役機はEG

なんと今作の主役機はバンダイが最近力をいれている(と思われる)EG(エントリーグレード)を改造した機体が主役。「EG」とは低価格でガンプラ初心者が簡単に組み立てられるように配慮されたガンプラで、パーツ数が少なかったり、ニッパーは使わずにランナーから切り離せたり、その上で設定通りの色分けになるというバンダイに技術が結集されたシリーズ。ガンプラ不足が続いた一時期でも、比較的入手しやすかったガンプラです。現在はファーストガンダムこと「RX-78-2ガンダム」、『機動戦士ガンダムSEED』の前半主役機「ストライクガンダム」、それと『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』の主役機「νガンダム」が発売されています。この「EG」を改造したのが今回の主役となる「ラーガンダム」のようですが、なんか改造するって「EG」のコンセプトから外れているような・・・などとつまらない事をいうのは止めましょう。そんな「ラーガンダム」のガンプラも「EG」のブランドで発売されるようです。

 

これまでのガンダムビルドシリーズ

さて、最新作では10年を記念して、過去の主役たちも登場するようなので、今回は簡単に過去作についても紹介しておきます。

模型戦士ガンプラビルダーズ ビギニングG

元々はこれが元祖。ガンプラ30周年を記念して全3部で制作された最初の作品。1話が10分ちょっとなので、さくっと見れる作品です。主人公のイレイが使用するのは、作品オリジナルの「ビギニングガンダム」なのですが、他に登場するのが「百式」を白く塗装した「白式(びゃくしき)」やオリジナルカラーの「Hi-νガンダム」など、お馴染みで人気のあるガンプラにひと味加えたものが多数登場します。
物語はお台場のガンダム立像を見学しに行った際に、「ビギニングガンダム」を購入したことをきっかけに、ガンプラ製作に目覚めた主人公のイレイが親友のケンタに誘われ、初めて組み立てたビギニングでガンプラバトルに参加していくというストーリー。この作品が好評だったため、TVシリーズがスタートします。今回の『ガンダムビルドメタバース』には絡んでなさそうな感じですね。

ガンダムビルドファイターズ

『模型戦士ガンプラビルダーズ ビギニングG』の人気から2013年にTVシリーズとして全25話で制作されたアニメ作品。設定もかなり固められ、プラスチックに反応して外部から動かせる特質を有した「プラフスキー粒子」を使ってガンダムシリーズのプラモデル「ガンプラ」を遠隔操作して戦わせるシミュレーションゲーム「ガンプラバトル」が大流行している世界のお話です。主人公イオリ・セイは中学生で、ガンプラの腕は一流なんだけど、「ガンプラバトル」での操縦技術がヘタクソ。そんな時に出会ったもう1人の主人公レイジが卓越した操縦技術で、セイが制作した「ビルドストライクガンダム」でガンプラバトルの世界一を目指します。『ビギニングG』もそうだったのですが、この作品でも制作したガンプラが実際に動いているので、攻撃されて損傷したガンプラは同じように損傷します。この作品もかなり好評で、主役機の「ビルドストライクガンダム」のガンプラ(現実)が2013年でもっとも売れたガンプラになるほど人気がでました。そのため、その後続編がいくつか制作もされました。今回の『ガンダムビルドメタバース』にも「ビルドストライク エクシードギャラクシー」というイカにもイオリ・セイが関係ありそうなガンダムが登場します。

ガンダムビルドファイターズトライ

2014年に全25話で前作同様にTVシリーズとして制作された作品。前作の続編で、7年後のストーリーになっています。セイが卒業した聖鳳学園の模型部は、ガンプラバトルの伝統を受け継ぐ「ガンプラバトル部」と、純粋な模型製作に特化した「プラモデル部」の二つに分裂していて、ガンプラバトル部は中等部3年生の女部長・ホシノ・フミナが1人だけの部員状態が続いていました。今回のガンプラバトルは3人1組のチームバトルになっていて、1人では出場も叶わず、プラモ部との再統合による消滅の危機に瀕していました。そんなある日、転校してきた主人公カミキ・セカイとフミナは出会います。セカイはバトルはおろかガンダムの存在すら知らなかったのですが、「次元覇王流拳法」という格闘技の使い手であり、その格闘センスからガンプラバトルでもかなりの実力をみせます。そしてプラモ部に所属していたコウサカ・ユウマがバトル部に復帰し、「チーム・トライ・ファイターズ」として全日本ガンプラバトル選手権に挑戦します。この作品では前作と違ってチーム戦が見所。セカイが操る『ビルドバーニングガンダム』が格闘メイン、ユウマ操る『ライトニングガンダム』が射撃メイン、フミナ操る『ウイニングガンダム』がサポートメインとそれぞれ役割があり、チームワークで物語が進んでいきます。セカイが使う『ビルドバーニングガンダム』は前作の主人公イオリ・セイが作ったものだったり、ユウマの姉が前作のヒロインなど、シリーズとしてのつながりもしっかりあります。今回の『ガンダムビルドメタバース』には「神バーニングガンダム」というセカイが関係してそうなガンダムが登場します。

ガンダムビルドダイバーズ

2018年に全25話でTVシリーズとして制作された作品。一応、続編は続編らしいんだけど、つながりはかなり弱くなっています。前2作では現実世界で行われる対戦競技だったガンプラバトルが、本作では仮想世界で行われるオンラインゲームとして描かれることが大きな違いの一つ。ネットワークゲーム「ガンプラバトル・ネクサスオンライン」略してGBNが人気の世界。主人公のミカミ・リクは、GBN内でのガンプラバトルを観戦し、GBNに魅了されます。親友のユッキーことヒダカ・ユキオや同級生のヤシロ・モモカとともにGBNのプレイヤー「ダイバー」となったリクは、惹かれるように購入した『ダブルオーガンダム』をもとに制作した『ガンダムダブルオーダイバー』でGBNでのプレイを謳歌します。ある日、GBN内でガンプラの気持ちがわかるという謎の少女サラと出会い、リクたちと多くのミッションを共にします。そしてリクたちは自分たちのフォース「ビルドダイバーズ」を結成します。その頃、GBN内では不正ツール「ブレイクデカール」というものが横行していた・・・というのが大筋のストーリー。前2作までの設定とソードアートオンラインの要素が合わさったような設定に変わり、この世界でガンプラを損傷しても、現実では損傷しません。『ガンダムビルドメタバース』には「ガンダムダブルオーダイバーアーク」というリクに関係ありそうなガンダムが登場します。

ガンダムビルドダイバーズRe:RISE

前作『ガンダムビルドダイバーズ』の完全な続編。全26話なのですが、この作品はYoutube配信で、ファーストシーズン、セカンドシーズンに13話ずつに分けられて公開されました。「ビルドダイバーズ」の活躍から2年後。主人公の高校生クガ・ヒロトは、特定のフォースに属さず、ほかのフォースやダイバーに雇われて活動する傭兵のような活動をしていました。そんなある日、隠しミッションをプレイするためのメンバーを探していたカザミというダイバーに勧誘され、女性ダイバーのメイ、人狐の少年ダイバーパルヴィーズとともに、フレディという犬のような姿をした少年の依頼を受けることになります。彼らは成り行きから「BUILD DiVERS」を名乗ることになり、フレディたち「山の民」の村を襲うヒトツメと呼ばれる敵と戦うことになるというのが序盤のストーリー。主人公のガンプラは『コアガンダム』という小さいガンダムがメインで、このコアガンダムにそれぞれ仕様の違うユニットを装着させ、汎用型の『アースリィガンダム』、近接格闘型の『マーズフォーガンダム』、重火器型の『ヴィートルーガンダム』などミッションに合わせて、その姿が変わります。実は私、ビルドダイバーズの続編ってことで、結構惰性で視聴してたんですが、ファーストシーズンの途中まであまり面白くないと感じてしまってました。しかし、ファーストシーズンの後半で、とんでも展開になって、突然面白くなります。今振り返るとあの前半に面白くないと感じていた部分は、この盛り上がりを想定したたという事を考えると素晴らしいストーリー展開だと思います。そして後半のセカンドシーズンになると、前作の登場キャラたちが大量に登場し始めます。『ガンダムビルドメタバース』にはコアガンダムが使用されている「プルタインガンダム」が登場します。

ガンダムビルドリアル

そして2021年3月に配信されたのが、これまでのビルドシリーズ初の実写版。これまでのアニメシリーズとはおそらくつながりはないようで、登場するガンプラも『ナナハチ』と呼ばれるRG(リアルグレード)のRX-72-2ガンダム。設定もこれまでと違い、eスポーツと人気の「ガンプラバトル」で、主人公のヒロは、小学生時代に仲間とチーム「ブライト」を結成。みんなでおこづかいを出し合い購入した一体のガンプラ(ナナハチ)をグレードアップさせ、地区大会優勝を目指すのですが、大会前日、カバンに入っていたはずのガンプラを紛失。動揺したヒロはメンバーの一人を犯人扱いし、喧嘩に発展してしまい、チーム「ブライト」は大会に出場しないまま、解散してしまいます。それから4年後、彼らが高校1年生になった所からもう一度集まって、挑戦していくというようなストーリー。CGで描かれたバトルシーンなど魅力はありますが、実写化ということでこれまでのシリーズとはあまり関係ない感じ。『ガンダムビルドメタバース』にも関係はなさそうですね。

ビルドシリーズのガンプラはヤケに出来がいいイメージがあるんですよね。でも今回は「EG」かぁ。アニメは見るけどガンプラは様子見かなぁ。

今回は以上です。

 

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