テラスハウス事件を思わせてしまった『【推しの子】』が問題作になる

サブカル

先日、私が最近ハマってしまったアニメ『【推しの子】』を紹介したばかりなのですが、アニメで放映されたとあるエピソードが問題視されてしまっているようなので、今回の騒動の一部始終を紹介します。



単なる美少女アニメと勘違いして、視聴していなかったのに、見始めて見事にハマってしまい、その内容について紹介したのがつい先日。その後、私は原作も購入し、アニメより先の話など読んでいたのですが、前回紹介した後にちょうど放映されたのが、原作読んで「これ大丈夫なのかな?」と思ってしまった恋愛リアリティショーのエピソードでした。漫画版と内容を変えずほぼそのまま放映されたという事で、1ファンとしてはうれしかったのですが、やはりよくない反響はあったようです。

 

木村花さんのお母さんが批判

『【推しの子】』の主なあらすじは前回の記事を参考してもらうとして、今回の内容を簡単に説明すると、とあるプロデューサーから主人公のアクアが自分の母の情報を交換条件に、恋愛リアリティーショーへの出演を依頼されます。アクアは出演する事となり、他の出演者のメンバーと交流をしていくことになります。その中に役者としての実力はありながらも不器用で真面目な「黒川あかね」というキャラクターが登場します。自分の所属する事務所からのプレッシャーなどから、作品内で存在感を出せず焦っていたあかねは、不可抗力で視聴者(作品内の)から一番人気の高い「鷲見ゆき」というキャラクターの顔を傷つけてしまいます。物語中、キャラクター同士は和解するのですが、その様を見たネットの民(これも作品内の)がツイッターなどであかねを叩き大炎上してしまいます。その結果、あかねは自ら命を絶とうと歩道橋の上から飛び降りようとするのですが、そこを主人公のアクアに救われるというのが問題となったエピソード。
今回ここまで注目されてしまったのは、実際に起きて、まだ記憶にも新しい実際のテレビ番組『テラスハウス』から起きた木村花さんが自ら命を絶ってしまったという事件。実際、私も漫画でこのエピソードを読んだ時、あの事件を思い出しました。多くのファンも同じような印象だと思います。そんな『【推しの子】』のこのエピソードを見た木村花さんのお母さんが、その内容について批判していたんです。非常に難しいのですが、フィクションとはいえ、当事者によくない印象を与えてしまうのは事実。ただ、作品内でも世界中で恋愛リアリティショーがきっかけで自ら命を絶ってしまった人が大勢いるという説明も「有馬かな」がしているので、木村さんの事件と直結するとは言い切れない所もあります。何よりああいったネットの炎上が原因で起こった事件に対して、この作品は警鐘をならすような物語になっていると思うので、これぐらいはスルーしてほしいというのがファンの本音なのですが、当事者にしか分からない痛みというのが存在することもよくわかります。個人的にはどっちつかずの回答しかだせない難しい問題なのですが、大きな問題となったのはその後です。



 

木村響子さんのツイッターが炎上

そんなツイートをした木村花さんのお母さんである木村響子さんのツイッターが炎上してしまったのです。攻撃したのは『【推しの子】』のファン。これには個人的に非常に残念な印象を受けました。物語中、問題となっていて、明らかに「悪」と描かれている行動をファンがとってしまっているのが残念ですね。木村さんは悲痛な訴えこそしましたが、『【推しの子】』の連載やアニメ放送の中止を求めているわけでなく「作者の方とか個人を責めるつもりはないんです。この作品が世に出て行く段階で配慮してくれる人がいなかったのかな、って。それが悲しくなります。問題提起をしているということなので、そういう作品はできれば応援したい。だけど実際にSNSで被害を受けた人たちが見て苦しくなるやり方である必要はないと思うんです」とコメントしています。あんな事件があったので、こうゆう事柄に敏感になってしまうのは当然ですし、何より最愛の娘を失っているわけです。そんな人に向かって言葉の暴力の数で追い込むのは残念でしかなたないですね。結局、やっていう行動は木村響子さんが批判している事なわけですから、こういった行動で『【推しの子】』が批判されても仕方ない状況になってしまいます。こればかりは難しい問題とかじゃなく、炎上させてしまった人たちに問題があると、私は個人的に感じてしまいました。

今回問題になってしまいましたが、私個人としてはそれでも『【推しの子】』を応援していきたいです。当事者の方々には不快な思いをさせてしまう場面などあるかもしれませんが、こういったタブーに近いテーマに切り込んでいくのがこの作品の魅力でもあります。今回の炎上騒動に関しては残念で仕方ありませんが、もう少し違ったスタンスで好きな作品を世間に認めてもらうような努力がファンとしては大事なんだと感じました。

今回は以上です。

 

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