すでに閉鎖しているようですが、表記を使った悪質な容量詐欺がネット通販などで出回っていたようなので紹介します。
目次
4TBのSSDが3980円
安すぎるの普段からSSDやHDDの買い物をしている人には「まずありえない」と思ってしまうぐらい安い金額。なんとこの商品の表記している「4TB」とは容量ではなく「型番」とのこと(笑)。
実際の容量は
500GB(商品名)が64GB
1TB(商品名)が90GB
2TB(商品名)が128GB
4TB(商品名)が158GB
8TB(商品名)が256GB
10TB(商品名)が320GB
16TB(商品名)が512GB
たしかに注意書きはされていますが、人によっては読まない人もいるので、うっかり買ってしまう可能性は高いですね。うっかり買ってしまった場合、ちゃんと返金などできるようですが、一度買ってしまって面倒で何もしない人もいると思いますので、それなりに被害になった人がいたんじゃないでしょうか。現在は閉鎖されているようです。どうも出元は中国かららしいです。
こんにちは!
こちら中身です!
(全額返金受けました) pic.twitter.com/VDhOaQg7YV— 四季条ありす(直耶)@手品がおしごと! (@sikialice) April 22, 2022
世の中には急速に発展していくデジタル機器についていけない人もいます。そもそもSSDが何かすらわかっていない人も少なくないと思います。しかし、そういった理解ができてないにも関わらず、スマホなどは高年齢の人も普通に使う時代となっています。今回のような詐欺も今後増えていくと思います。今回、「いまさらきけない容量」の表記についてわからない人向けにまとめました。
まずHDDとSSD
今回詐欺ではないか?と思われるSSDの商品が話題となりましたが、まずデータを保管する場所であるHDDとSSDについて説明します。
HDD
HDDはテレビの録画用などでも使用されているため、すでに馴染み深い人も多いかと思います。HDDはHard Disk Drive(ハード・ディスク・ドライブ)の略で、かなり昔からパソコンやサーバーのデータ保存やテレビの録画などに使われているデータ保管庫(みたいなもの)。どんなデータにも容量があるため、無尽蔵に保管することはできません。なので録画した番組などを保管するためには、保管する場所が必要となります。その場所がHDDだと思ってもらって大丈夫かと思います。HDDは回転する円盤に磁気でデータを読み書きする仕組みになっています。大容量のデータを扱うのに適しているため、これまで広く普及してきました。
SSD
一方、SSDはSolid State Drive(ソリッド・ステート・ドライブ)の略で、基本的な使用用途はHDDと同じ。しかし、回転する円盤に磁気でデータを読み書きしているHDDに比べ、SSDはUSBメモリーと同じように内蔵しているメモリーチップにデータの読み書きをしています。なので動作音も静かで、なにより読み書きの速度がHDDに比べ早くなっています。そんなに便利ならSSDだけでよくね?って思うかもしれませんが、SSDはHDDに比べ最大容量が少なくなっています。さらに大容量となるとHDDに比べ高価になってしまいます。
容量について
さて記憶する媒体について説明した所で、容量の単位について説明します。今回はあくまで個人的な感覚になりますが、これまで私が経験した各単位ではどんなものが扱えるか?というニュアンスも含めて紹介します。
B(バイト)
おそらく現時点で最小の容量の表記となるのが1Bだと思います。このバイトがいっぱい増えていって他の単位になっていきますので、どの単位もこのバイトがすげーいっぱいある状態です。バイトの単位で使用できるデータ容量も文字。しかも1文字。私の仕事では英数フォント(文字のこと)を1バイトフォント、和文フォントのことを2バイトフォントと呼んだりします。
KB(キロバイト)
1,000バイトで1キロバイトと表記されるようになります。この辺は重さや距離と同じニュアンスなのですんなり理解できるんじゃないでしょうか。ここからはずっとその単位が1,000の容量になっていくことで、名称が変わっていきます。キロバイトの単位で使用できるデータ容量の目安は文章。私がよくブログで下書きするときに使うテキスト(文章)データの容量は16KBなどと表記されてたりします。
MB(メガバイト)
このあたりから馴染み深い人もでてくるんじゃないでしょうか。1MBは1,000KB(キロバイト)となっています。メガバイトサイズになってくると扱えるデータもグンっと増えていきます。解像度や画素数にもよりますが、大体画像データ、写真などが4MBあたりからのサイズで扱われます。ただ画像に関しては圧縮して保存などをするともっと軽く表記されることが多いですが、目安として知っておいてください。
GB(ギガバイト)
今、一番使用されている容量の単位がこのギガバイトじゃないでしょうか。1GBは1,000MB(メガバイト)となっています。ギガバイトの単位で使用できるデータ容量の目安は、ご存知の人も多いかと思いますが、動画が多いのではないでしょうか。画像も大きいサイズの物だと稀に1GBとかいくものもあります。標準画質でDVDに2時間録画できる容量が大体4GBです。なので録画用のHDDなどで500GBと表記しているものなどあると思いますので、どれぐらいの番組を撮りためておけるか想像できるんじゃないでしょうか。
TB(テラバイト)
現在HDDやSSDで使用されているのが多いのがこのテラバイト。1TBは1,000GB(ギガバイト)となっています。テラバイトの単位で使用できるデータ容量は今の所、身近なものではあまりなく、GBを保存するための容量として使われています。私がPCを使用する仕事を始めた頃は「ギガの上の単位なんてあるの?」なんていうくらいテラバイトなんてありえないと思っていました。しかしこうして今、HDDやSSDに使用されていることを考えるとこれ以上の単位が使われ出すのもそんなに遠い話じゃないかと思います。
テラバイト以降については、一覧でまとめました。今後、使われるかもしれないので、覚えておいた方がいいかもしれません。念のため、ここまで紹介してきた単位もまとめてあります。
- KB(キロバイト)
- MB(メガバイト) 1MB = 1,000KB
- GB(ギガバイト) 1GB = 1,000MB
- TB(テラバイト) 1TB = 1,000GB
- PB(ペタバイト) 1PB = 1,000TB
- EB(エクサバイト) 1EB = 1,000PB
- ZB(ゼタバイト) 1ZB = 1,000EB
- YB(ヨタバイト) 1YB = 1,000ZB
こうした容量の単位を把握した上で、今回の詐欺(と思われる)通販を見直してみると、見方も変わってくるんじゃないでしょうか。
今回は以上です。
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