今だ転売の的になり続けているガンプラの新製品たち。当ブログ内のでも「HGナイチンゲール」転売&返品問題!ガンプラは転売に向かないという記事で話題にしましたが、新作が発売されると買い占められる状況はまだ続いている様子です。今回ターゲットとなったのが、『フィギュアライズスタンダード ラクス・クライン』と『MG エクリプスガンダム』。しかし、これらの商品の販売について、転売対策を行ったある店のツイッターが話題になっています。
そのツイッターは名古屋市のおもちゃ屋「おもちゃのミッキー」によるもの。内容は以下の通り。
ガンプラ少量ですが入荷しました。
フィギュアライズ ラクス・クライン
MGエクリプスガンダムなど#おもちゃのミッキー#ガンプラ #ガンダム pic.twitter.com/UocCVxwG5b— おもちゃのミッキー (@mickey_shimada) August 19, 2021
このツイッターで話題となったのが、画像の左下のお店からの「お願い」の文章です。その文章は以下の通り。
プラモデルをお買い上げのお客様へのお願い
当店では転売対策として、ガンプラ等一部の品薄商品をお買い上げのお客様に
ご購入時に内袋開封と一部ランナーのカットをお願いいたしております。
ご理解、ご協力のほどよろしくお願い申し上げます。
目次
「ランナーのカット」ってどうゆうこと?
まずここでいう「一部ランナーのカット」がどうゆうことかわからない人もいるので、念の為説明させていただきます。プラモデルは購入後、箱を開けると下の画像のようなパーツが枠に付いた状態で数枚収納されています。まず、この状態のことを「ランナー」とも呼びます。
このままでは組み立てはできないので、プラモデルはランナーについたパーツを、ニッパーなどの器具を使用して切り離す必要があります。この切り離す作業を今回は購入する際、行ってほしいとのことだと思われます。
これによってどうなるかというと、まずこのランナーは透明のビニールなどの内袋に入っていて、それを開封します。ここで未開封の商品ではなくなります。そして上記で説明した作業をすることにより、自分以外の人間がパーツをカットをした商品なので、転売用の商品としては扱えなくなる(扱いづらくなる)わけです。本来プラモデルは組み立てるものなので、この商品が欲しいユーザーは、パーツのカット自体なんの抵抗もありません(自分でするなら)。なので店で購入する際、わずかに手間ではありますが、なんのダメージもありません。一方、転売商品が一部カットされているとなると別の話。自分以外の誰かがカットした商品は、ハードオフなどで売ってる中古品以下になるので、低下以上の金額ではみんな買わなくなるという寸法です。下手するとプラモデルをよく知らない転売ヤーがパーツ自体を傷つけてしまうリスクもあります。ぜひ、全国の他の小売店にも行って欲しいと感じました。
それでもまだ続く転売
現在、転売ヤーの標的となっている商品は『フィギュアライズスタンダード ラクス・クライン』と『MG エクリプスガンダム 1/100』。どちらも先日続編の映画製作が発表された『機動戦士ガンダムSEED』に絡んだ商品なので、『SEED』ファンには大事なアイテムかと思います。ただ、私個人としてはどちらもそこまで人気があるとは思っていなかったので、今回の転売の動きには少し驚いていました。
『フィギュアライズスタンダード ラクス・クライン』はいろいろなキャラクターが発売されている『フィギュアライズスタンダードシリーズ』の最新作で、仮面ライダーやドラゴンボールなどをメインにした可動するフィギュアのプラモデル。正直、女性キャラクターはどうなのかな?とは思っていたのですが、過去にも女性キャラクター商品化されてますし、うっかり忘れそうになりますが、『ラクス・クライン』は『SEED』シリーズのメインヒロインなので、人気がでる可能性はたしかにありました。
もう一方の『MG エクリプスガンダム 1/100』は本編の『SEED』ではなく、『月刊ガンダムエース』にて外伝として漫画で展開している作品なので、いきなりMGでの発売にびっくりしました。デザインもあまり好みではなかったので、そんなに人気でないだろう・・・と思っていたんですが、かなり売れているようです。・・・すみません、全部個人的な意見です。
小売店が対策をとる理由
たまにネットでみかけるのですが、「転売は店側からしてら、売れてるのは変わらないのでどうでもいいのでは?」というような意見を見かけることがあります。しかし、実際にはそんなことはなく、本来の需要をわからなくなったり、人気商品以外の消耗品などを買っていく優良顧客が離れていってしまうリスクがあります。ゲーム機に至っては、話題となったPS5が本体は売れているに、ソフトが全然売れていないという状況になっています。これは転売ヤーが本体の売り上げを伸ばしているだけで、本当にゲームをしたいファンの元には届いていないということになります。
例えば、予算1万のお客さんが店に来て5000円の商品を買うとします。それで余ったお金で他の物を変えば客単価は5000~1万になります。しかし、転売ヤーが5000円の商品を買い占めて1万で売るようになった場合、仕方なく転転売ヤーから買うお客さんが増えたら客単価は5000円で頭打ちとなります。店側としてもこれが積もり積もると大幅な減収になる可能性があります。なにより本来、心からそのキャラクターを大好きなファンの元に届きにくい状況というのは、同じジャンルを扱っているのであれば、良い感じではないですからね。
できればチケットのように、法律で何かしらの規制をしてもらいたい所ですが、依然としてその動きはありません。今回の名古屋市のおもちゃ屋さんのように、店側で工夫してもらえると、例えその対策がうまくいかなかったとしても、そのお店にはすごく好感が持てますね。
今回は以上です。
コメント