7月になってからフジテレビ系で3週連続でリマスター版が放送されている名作『バックトーザ・フューチャー』。今回はこの映画の魅力と少しだけストーリーについて紹介します。
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名作『バック・トゥ・ザ・フューチャー』
『バック・トゥ・ザ・フューチャー』は、1985年のアメリカのSF映画。ロバート・ゼメキスが監督とボブ・ゲイルと共に脚本を務めるタイムトラベル物の作品です。タイムトラベルを題材にコメディテイストながらも、時代を越えることにより、未来が変わるという物語のテーマが非常に秀逸で、全世界で大ヒットとなった作品です。本来は1作のみで完結するように制作された作品でしたが、そのあまりの反響に続編が制作されることになりました。本来、こういったパターンで続編が制作されると、つまらなくなる事が多いのですが、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』に関しては続くPART2、PART3も非常に面白い作品になりました。過去での出来事で未来が変わった第1作目に対して、2作目は未来が舞台となり、そして続く3作目ではさらなる過去の西部の時代が舞台となります。一見、舞台が様変わりしていますが、物語はすべて1つにしっかりと繋がっていて、3部作として今でも高く評価されている作品。以前紹介した「デロリアン」もこの映画で脚光を浴び有名になり、2022年には電気自動車として蘇るというニュースもありました。2018年に大ヒットした映画『レディ・プレイヤー1』の冒頭のレースで、主人公のパーシヴァルが乗っているクルマも、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のデロリアンだったりします。
まずはPART1のストーリー
舞台は1985年のカリフォルニア州ヒルバレー。ここに住む主人公の高校生、マーティ・マクフライは、冴えない家庭の事情や中々上手く行かないバンドマンへの夢に押し潰されそうになりながらも、ごく普通の人生を過ごしていました。
ある日、科学者であり歳の離れた親友でもあるエメット・ブラウン博士(通称ドク)から、長年研究してきたタイムマシンがついに完成した事を聞かされ、その実験の手伝いをする事になります。深夜の駐車場で「デロリアン」を改造して開発したタイムマシンの実験を10月26日1時20分にすることにしました。するとドクの愛犬アインシュタインを乗せたデロリアンを1分後の1時21分にタイムトラベルさせる実験は無事成功。しかし、タイムマシンの肝である次元転移装置の燃料であるプルトニウムを調達するために、ドクが騙したリビアの過激派に襲撃されてしまいます。過激派の攻撃でドクは銃弾を受けて倒れてしまいます。同じく命を狙われたマーティはとっさにタイムマシンであるデロリアンに乗ってモールの駐車場内を逃走するが、うっかり次元転移装置のスイッチを入れてしまった為、はからずも30年前の1955年11月5日にタイムスリップしてしまいます。
1985年10月26日に戻ろうとするマーティでしたが、プルトニウムを使い果たしてしまった為、元の時代に戻ることができなくなってしまいました。そこでマーティは1955年のドクと会いに行き、未来に帰る手助けをしてもらう事にします。最初は疑っていた1955年のドクでしたが、マーティの発言が事実だとわかり協力する事となりました。しかし1955年に簡単にプルトニウムなど手に入るわけもなく、二人は途方に暮れていました。そこで1955年11月12日22時4分にヒルバレー裁判所の時計台に落雷があった事を知っていたマーティーがこの事をドクに伝えると、ドクは雷の電力を利用し、タイムマシンの次元転移装置を稼動させる計画を立て始めます。
一方、1955年はマーティの父、ジョージと、母のロレインが結婚のきっかけとなった年で、ロレインの父がジョージを車ではね、交通事故の救護のため自宅に運び込まれたジョージにロレインがひと目惚れするはずだったのですが、はねられそうになったジョージを助けたために、マーティがはねられてしまった。そのため運び込まれるのはマーティに入れ替わってしまい、若き母のロレインは未来の息子、マーティに恋をしてしまうことになります。
このままでは父と母が結婚せず、マーティが生まれなかったことになってしまい、存在が消滅してしまう危険をドクから聞かされたマーティはジョージとロレインが結ばれるように奮闘することになります。
果たしてマーティは父と母を結ばせながらも、1985年10月26日に戻ることができるのでしょうか。そして、銃弾に倒れたドクの生死はいかに?
そしてPART2のストーリー
『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』と『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3』は同時に制作される事になりました。前作のラストからそのまま続くPART2の舞台は未来で、マーティのの息子がトラブルを起こし、それを機に未来のマクフライ家が破滅することが判明し、それを回避するため、マーティとドクは、マーティの彼女のジェニファーも連れ、30年後(=2015年10月21日)の未来にタイムトラベルすることになります。当初の目的はマーティの息子のトラブルの解決でしたが、1作目でもマーティやジョージ散々な目に合わせてきたあのビフが、1950年〜2000年のスポーツの試合結果が書かれた年鑑をデロリアンに乗って、過去の自分、PART1の舞台となった時代へ行き、スポーツ賭博で一儲けさせようとしました。この事を知らないマーティは息子の件が片付くと元の時代に戻ります。しかしそこは全く違う世界になっていて、マーティの父ジョージは1973年にビフによって殺害され、母のロレインはビフと再婚させられていました。ビフはスポーツ賭博で大金持ちになり、辺り一帯を牛耳る大地主になっていたのです。マーティとドクは再び、PART1と同じ時代、1955年に向かいビフから年鑑を取り返しに向かいます。
最後のPART3のストーリー
マーティはPART1のラストで過去の自分と別れたばかりの1955年のドクと再会。PART2の最後に落雷に打たれ、ドクはデロリアンとともに1885年に飛ばされてしまいました。過去から届いたドクからの手紙によると、自分は西部開拓時代の鍛冶屋として元気にやっている事、1885年の技術では故障したデロリアンを修復し帰還するのは不可能な為この時代で生涯を終える決心をした事、そしてタイムマシン及びタイムトラベルはまだ人類の手には余る物だった事を痛感し、残しておいた故障したデロリアンを1955年の自分に修復させ1985年に帰った際にはデロリアンを破壊してしまうように書いてありました。
ドクとはもう会えなくなる事を寂しく感じながらも、1985年に帰るために鉱山に封印されたデロリアンを掘り起こすマーティ。しかし、鉱山付近の墓地で“エメット・ブラウン”の名が彫られた墓石を偶然発見します。記録を調べたところ、ドクは手紙を書いた約一週間後の1885年9月7日になんとビフの祖先であるビュフォード・タネンに銃殺されるという最悪な末路を知ってしまいます。ドクを救う為に、マーティは1955年のドクの協力を得て、修理したデロリアンで手紙の消印の翌日となる1885年9月2日午前8時00分へとタイムトラベルすることになります。
3作すべて見るとその物語の完成度の高さを必ず実感できると思います。名作とされるその理由。実際に見て確かめてください。
今回は以上です。
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