賛否両論でも個人的には隠れた名作RPGの『ザンキゼロ』のススメ!

サブカル

これまで何度かゲームをまとめて紹介してきましたが、一つの記事でまとめて何本もゲームを紹介すると、その良さが全然つたわらない事に気づき、今回からは、オススメの作品を一本ずつ紹介していきたいと思います。その第一弾が「ザンキゼロ」。
PlayStation 4、PlayStation Vitaのソフトとして、2018年7月5日にスパイク・チュンソフトから発売されました。このゲーム、ネットの反応を見ますと、まさに賛否両論。ハマる人はハマりますし、駄目な人はかなり批判しています。私はこのゲームにはかなりハマり、とりあえずは2周しています。この賛否両論の問題作を私なりにご紹介します。





 

 

目次

ざっくりストーリー

西暦2018年。あの夏の夜に青年、日暮ハルトはビルの屋上にいました。とある事が原因で、ハルトは飛び降り自殺をしようとしています。意を決して彼は飛び降り、そこでハルトは意識がなくなりました。

太陽の暑さが頬にあたり、ハルトは目を覚まします。側には少女がいました。飛び降りたはずなのに、ハルトは海辺にいました。そしてその少女、比良坂 サチカは、みんなの所に行こうとハルトを誘います。サチカの後をついていったハルトはそこで、他に6人の若者と会う。サチカ以外の6人は、ハルトと同い年との事。なんとここにいる8人以外、人類は滅亡していて、世界は廃墟になってしまっていた。その後、生きるために8人でのサバイバルが始まる。

 

ストーリーが面白い

とにかくストーリーが面白いです。最初のダンジョンにいくと、ハルトともうひとりの女性キャラがなんと死んでしまいます。その後、またハルトは目を覚ますのですが、実はここに残った8人は、クローン人間でおへそにある機械がある限り、死んでも何度も生き返る事ができるのです。
ただし、死ぬと幼少期から始まります。幼年期(子供)は1~4日目で青年期へ、青年期(若者)は5~7日目で壮年期へ、壮年期(オッサンオバサン)は8~10日目で老年期へ、そして老年期(爺さん婆さん)なったあと、14日目で死んでしまいます。

物語冒頭はハルトが主人公ですが、章を追うごとに主人公が変わります。この8人の主人公、みんな人には言えない闇があります。その章ごとにその主人公が抱えている闇が語られます。この8人が抱えている闇、なぜ世界が滅んでしまったか、なぜクローン人間になってしまったか。少しずつわかってくる主人公たちの真相と、ラストの展開は、ぜひ体験してもらいたいストーリーとなっています。ちなみに、この主人公ごとのストーリーを不快に思ったりする人も少なくないようです。たしかに少し振り切っている部分がありますが、変にお気に入りキャラクターができちゃうと、そのストーリーでショックを受けてしまう可能性もあります。それと・・・要所要所で決行グロいです。

ストーリーは気になるけど、ゲームをプレイするのはちょっと・・・という人のため、少し長いですが、『ザンキゼロ』のネタバレ記事もありますので、時間がある人は読んでみてください。

ネタバレ注意!!『ザンキゼロ』のストーリーを完全紹介Part1 プロローグ
ザンキゼロ』は『ダンガンロンパシリーズ』のスタッフが制作した作品で、『ダンガンロンパ』同様の非常にストーリーが魅力的な作品です。ゲーム性部分が合わなかった人のため、今回はこの『ザンキゼロ』のストーリーを何回かにわけてご紹介します。今回はPart1という事で、序章と登場人物たちの紹介メインの内容となります。

 

ゲームシステム

今作は「ノンストップ残機サバイバルRPG」というジャンルになっています。このネーミングだとよくわかりませんが、基本的には一人称視点のダンジョンRPGになっていて、戦闘はリアルタイムで進行します。なので、感覚としてはフロム・ソフトウェアの『キングスフィールドシリーズ』や「オブリビオン」、「スカイリム」(こちらは一3人称視点も可)のような雰囲気です。
ただアクション自体はそんなに激しくはないのですが、序盤は死にまくります。このゲームはこの死ぬことが重要で、「シガバネシステム」といって、死因によって、その攻撃に対して体制がつきます。たとえば、ヤギに殺された場合、生き返った後、ヤギからの攻撃に強くなってたりします。そのため、敵の攻撃力が高めになっています。なれれば問題ないのですが、この辺りのシステムが駄目な人は駄目かもしれません。そして、このゲームには体力を表すHPの他に、スタミナとストレス、更に便意なんていうパラメーターも存在していて、すべてをうまく管理しながら、ダンジョンを攻略しなければなりません。これも合わない人はいるかもしれません。私はこの手のめんどくさいのが大好きだったので、そうゆう人は楽しめるかと思います。つまり、めんどくささを楽しむゲームなのです。そしてダンジョン内の探索なのですが、ヘタなホラーゲームより全然怖いです。非常に緊張感をもって探索をする事になります。

 

キャラクター

最初、キャラの絵を見たときあまり受け付けなかったのですが、様々なダンジョンを彼らと冒険していると、気がつけば、全員大好きになっていまいました。その中でも際立っているのが、要所要所でミッションやストーリーや、各キャラクターの背景を追った「攻略ビデオ(実質、全然攻略とは関係ない)」などのときに、流れてくるテレビ番組「エクステンドTV」。ここにMCの二人のキャラがでてくるのですが、この掛け合いが非常に面白かったです。羊のミライはドラゴンボールの孫悟空などで超有名な野沢雅子さん、男の子のショウは同じくフリーザやアンパンマンのばいきんまんが代表作の中尾隆聖さん。ミライがツッコミで、ショウが基本ボケなのですが、掛け合いのセルフのチョイスなど、なかなかセンスがあり、何度か吹き出してしまいました。この二人、立ち位置的には悪い奴らなのですが、なかなか憎めません。

 

ソイネマッチング

これがこのゲームのすごい所だと思います。すごいというのはゲーム的にすごいということではなく、時代的に。このゲーム、探索から帰ると拠点で休むのですが、休む(寝る)際にキャラ同士を同じ部屋で寝させると、ダンジョン探索の際にバフ効果があるソイネマッチングというシステムがあったのですが、キャラ同士の仲が深まり、絆イベントを最後まで見ることで、専用CGですこしエッチな添い寝イベントを見ることができます。オッサンなので、そんなCGで今さらエヘエヘしません。
評価するのはエロ要素やバフ効果ではないです。このイベントは各キャラの幼年期~老年期のバリエーション違いを用意していて、タイミングによっては、幼い少年や少女、タイミングによってはジーさんやバーさんのキラキラ画像が用意されていて、一体どの層に向けて、何が狙いなのか理解できないのですが、それでもこのイベントを突き通した制作スタッフのブレない姿勢がすばらしいと感じました。個人的には、そうゆう趣味やゲームのこうゆう場面は、なんとも思わないのですが、どう見ても幼い少女であるサチカもいるし、中身は別としても各キャラの幼い時期のこうゆう場面を、現代社会の風潮や世間から批判されるであろう要素を、突き通しきった心意気に拍手を送りたいです。あくまで個人的な意見ですが、そうゆうブレなささに非常に好感を覚えました。

実際、プレイし始めてからは、夢中でやり続け、通勤用に携帯機としてVita版を買ったのですが、電車降りてもしばらくホームで、プレイしてしまったり、家に帰ってからもそのままプレイしたりと、止め時がほんとうにわからなくなるほど、熱中しました。設定にならってか、いろいろな要素をかなり混ぜて、要所要所尖った部分が見え隠れするこのゲームの雰囲気がすごく気に入りました。

人によっては難しかったり、めんどくさかったりすると思います。ただ、だからこそ他にはないゲームだと思います。現在はアップデートにより、難易度の選択で、大分プレイしやすくもなっています。まだ、未プレイの人は体験版もあるので、一度、プレイしてみてはいかがでしょうか。

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