ぜひ観て欲しい名作ロボットアニメ『聖戦士ダンバイン』はこんな作品

サブカル

前回『戦闘メカ ザブングル』について紹介しました。

名作リアルロボットアニメ『戦闘メカ ザブングル』ってどんな作品?
『疾風のように〜ザブングル ザブングル♪』のオープニングでも有名な名作ロボットアニメ『戦闘メカ ザブングル』。 今回は、この『戦闘メカ ザブングル』について紹介します。

今回はその流れから、『戦闘メカ ザブングル』の後番組となった『聖戦士ダンバイン』についてご紹介したいと思います。今回の紹介はネタバレを多く含むので、ネタバレがイヤな人は、この先は閲覧しない方がいいでしょう。




目次

10年早かった名作

『聖戦士ダンバイン』がテレビで放映されたのは1983年。この時、日本ではまだRPGなど存在していない時代で、ファンタジー世界という世界観があまり認知されていませんでした。そんな中、『聖戦士ダンバイン』は『戦闘メカ ザブングル』の後番組としてスタート。前作の荒廃した砂漠や、明るい雰囲気ではなく、富野監督らしい、シリアスなストーリーが展開されます。主人公は“バイストン・ウェル”という異世界に召喚され、そこでは現代人は“地上人”と呼ばれていて、バイストン・ウェルの人たちの比べると、この世界に存在する“オーラ力”が高いとの事。この力を求めて、“バイストン・ウェル”ではしばしば地上人を召喚しています。この設定、現在もライトノベルやアニメなどで多い、いわゆる“異世界転生物”と走りです。その後、数年たってからテレビゲームなどで、ファンタジー系のRPGなどがヒットし、『聖戦士ダンバイン』は10年はやかった名作などと言われるようになります。

 

ざっくりストーリー

物語冒頭は現代が舞台(といっても当時のですが)。主人公、ショウ・ザマは趣味のモトクロスの帰り、バイクで走行中に突如光に包まれ、別の世界に飛ばされてしまいます。気がつくとそこは中世ヨーロッパのような世界にある城の中。ショウはこの城の領主、ドレイク・ルフトによって、地上界から召喚されたのでした。ドレイクがショウたち地上人を召喚した目的は、試作オーラバトラー、ダンバインのパイロットとして戦わせるため。この世界には“オーラ力”を原動力とする人型の兵器、“オーラバトラー”という兵器が存在していて、ショウのような地上人にはその“オーラバトラー”を動かす能力が高かったのです。ショウの他にもトッド、トカマクという2人の地上人が召喚されていて、3人は囚われながらも、戸惑いながらドレイクに協力する事になります。そしてその後、パイロットとなった3人は、3機のダンバインのテスト飛行をするすることになります。しかしテスト飛行中に敵襲にあいます。その敵襲の際、3機のうちトカマクの乗るダンバインが撃墜され、トカマクも死亡してしまいます。持ち前の機転でなんとかその場でショウはなんとか敵を撃退しますが、その後、ドレイクのやり方に反感を持ち始めました。ショウはテスト飛行の際、襲撃してきた“ギブン家”に身を寄せる同じく地上人のマーベルと出会います。マーベルからこの世界の事、ドレイクのことを聞いたショウはダンバインとともに敵であった“ギブン家”へ身を寄せ、ドレイク軍と戦う事を決意します。

 

物語の展開が面白い

富野作品っぽく、シリアスな作品ですが、放送した頃はファンタジー世界が舞台のロボットアニメ作品という印象でしたが、物語の前半で、ショウのダンバインと敵であるガラリアという女性騎士との戦いの最中、お互いのオーラ力が高まり、オーラロードを開いてしまいます。ってどうゆうことかっていうと元のショウが暮らしていた地上の世界へ戻ってしまうのです。ダンバインに乗ったまま。地上は現代ですから、ダンバインみたいな物が空を飛んだりするだけで、もう大パニックです。ショウは地上人なので、逃走するだけですが、一緒にきた敵のガラリアはバイストン・ウェルの人間なので、地上が逆に異世界だったりします。なのでF16とかが迎撃にきても容赦なく撃墜していきます。当時、私小学生だったのですが、この展開にかなり興奮していました。ガラリアの乗るオーラバトラー、「バストール」のプラモデルのボックスアートは、この地上が描かれた絵になっていて、当時ボックスアート買いした事を鮮明に覚えています。

その後、物語はバイストン・ウェルへと戻るのですが、戻ってからも前作『戦闘メカ ザブングル』の流れで、ダンバインからビルバインへの主役機交代というまたテンション上がる展開があるなど、とにかく全編通してストーリーが非常に面白い作品でした。

 

ラストはまさに富野作品

完全なネタバレになります。この作品、まさに当時の監督の異名“皆殺しの富野”らしい作品です。『伝説巨神イデオン』ほどではないにしろ、主人公含むほとんどの登場人物が死んでしまいます。当時、小学生だった私は非常にショックを受けました。一応、数年たってから制作された続編がOVAにて展開する際、続編の主人公シオンはテレビ版の主人公ショウが転生したということになっています。でも、それはそれ。ロボット物の主人公で、最後に死んでしまうバッドエンドは、今でも珍しいと思います。物語のラストにはそうしなければ、ならない理由もあるので、しょうがないといえば、しょうがないのですが、とにかく私はこの作品が大好きなので、最後だけなんとかなってほしかったですね。

 

サーバインはダンバインより弱い

さて、少し触れましたが、この『聖戦士ダンバイン』には続編があります。当時まだVHS時代(DVDが出る前のビデオテープ)にて、『聖戦士ダンバイン』本編を3つに分け、3部作的な総集編が作られ、その総集編のラストに1話ずつ、全3話で続編が作られました。タイトルは『New Story of Aura Battler DUNBINE』。もちろん、この作品にもオーラバトラーがでてくるのですが、
主役機となる“サーバイン”は“ダンバイン”のプロトタイプという設定で、“ダンバイン”よりも性能が低いのですが、後に大ヒットとなるバンダイナムコの『スーパーロボット大戦シリーズ』では、ダンバインよりも、というか後半主役機のビルバインよりも高性能という事になっていて、本編を観ていない人たちは、“サーバイン”が最強の機体と認識している人が多いそうです。今はどうなってるか知らなのですが、本来の設定は“サーバイン”は“ダンバイン”より弱い設定になっています。あしからず。ちなみに続編は本編の700年後の世界のストーリーとなっています。

以上が『聖戦士ダンバイン』の紹介でした。とにかく私が大好きな作品です。本当はもっといろいろ紹介したいのですが、また別の機会に紹介できればと思います。

今回は以上です。

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