アニメ『約束のネバーランド』2期、打ち切りのような最終回で再び炎上!

サブカル

今年の1月7日よりシーズン2が始まったアニメ『約束のネバーランド』。気になる1期の続きで、実写映画でもちょうど続きにもなり、注目されたにも関わらず、途中で内容が原作と大幅に異なっており、炎上してしまいました。そして先日最終回を迎えたのですが、あの原作改変以降、内容は崩れ続け、ダイジェストのようなシーンを連発した、まるで打ち切りアニメのような最終回となり、またもや炎上してしまっています。

目次

問題のアニメ版最終回

原作とはまったく違うラストとなったアニメ版。アニメでも原作でもラスボス的な扱いであったピーターラートリーとの決着はつきます。その後、エマたちはママだったイザベラと和解します。このあたりは原作に近い感じですが、そのあと、みんなで人間界に行く事になります。だけどエマは「全食用児を助けたい」と話し、エマ、ノーマン、レイ、ドン、ギルダはムジカたちと鬼の世界に残ることになります。フィルと感動(?)的な別れをしたあと、エマたちは鬼の世界を変えるための旅を始めます。ここからはすべて止まり絵でなにが起こっているの分からない状況のまま、いろんな場面が見せられていき、最後に結構大きくなったフィルの所へエマが戻ってきて「ただいま、みんな」と伝えて終わりです。

 

原作版最終回との違い

まず、原作版はもっと物語は長く、単行本で20巻の長編になります。アニメ版第1期が単行本でいう4巻までなので、どれだけ省略されたのかわかるかと思います。以前問題となった『ゴールディ・ポンド編』の省略ですでに怪しかったのですが、その後も省略されまくっています。なので違いを説明できないほど違うのですが、今回の打ち切りのような最終回にのみ絞って説明します。

アニメ『約束のネバーランド』2期、原作改変で炎上中
1月7日よりシーズン2が始まったアニメ『約束のネバーランド』。 現在、その内容が原作と大幅に異なっており、炎上しています。

 

イザベラ生存

イザベラとエマの和解のあと、原作では、逆上した鬼がエマを襲って、イザベラがそれを庇って死んでしまいます。これが結構衝撃で、イザベラの死に際のセリフもエマやレイたちの心に深く刺さるシーンだったため、私が今回一番驚いた事でした。アニメ版のイザベラは生存したどころか、シレッとそのまま人間界に行ってしまったようです。


(C)白井カイウ・出水ぽすか

 

省略されたダイジェスト部分

前後がだいぶ違うので、すり合わせるのが難しいのですが、エマは鬼の世界を変えるため、原作では「七つの壁」という謎の場所を見つける事が目的となります。そして「七つの壁」その先に、「あのお方」と呼ばれる神のような存在がいます。その存在は対価を払えば、「世界を2つに分ける」ような超常的な願い事も叶えてくれる存在です。エマは彼に頼んで全部の食用児を助けられるようにお願いをします。それがドラゴンみたいなのが出てきたシーンでやってることです。そしてムジカの邪血を広め、女王たちを倒した後、王にふさわしいのはムジカだという事になります。ムジカが観衆の前でかかんで儀式をしているのが、王位を受け継ぐシーンです。そしてエマはムジカにこれからもずっと友達だという事を約束し、別れを告げ、人間界に戻ります。

原作の最後

省略されたシーンで説明した神のような存在に食用児を助けられるようにお願いをしました。彼は“対価を払えば”願いを叶えてくれます。アニメ版ではそのへんは一切語られていないのですが、原作ではエマは対価を払う事になります。対価とは「ごほうび」といって、お願いする人の大切なものを奪うというものでした。エマにとっての大切なものは家族(グレイスフィールドのみんな)。しかし、それだと食用児を助けるという願いが叶わなくなってしまうので、エマは、家族の記憶を奪われてしまいます。そしてなんの記憶もないまま、エマは1人で人間界に戻され、優しい老人の元で保護され、生活します。エマのいなくなった異変に気づいたノーマンやレイたちは、エマを探し始めます。そして2年の時を経てエマとノーマンたちは再会します。でもエマはみんなが誰だかわかりません。せっかく会えたのに記憶を失ってしまったエマに困惑する一同の中、ノーマンはエマが生きていた事を喜び、『君が願った通り、君の選択の結果は最高だった。全部君がくれたんだ。君が君の記憶と引き換えに』と涙を流します。そして記憶のないはずのエマも涙を流します。そしてエマも『ずっとあなたたちに会いたかった気がするの』と発言し、かつての記憶はないままだけど、みんなで一緒に生きていく事になり、物語は終わります。

(C)白井カイウ・出水ぽすか

 

アニメオリジナルの是非

これまで原作とアニメ版が大きく違う作品はいっぱいありました。アニメオリジナルの展開やエピソードが不評な事がほとんどですが、逆によかったという作品もあるのも事実です。今回の『約束のネバーランド』に関しては、間違いなく前者になると思います。なにより、アニメ版しか見ていない人にとっては、ちょっと意味がわからない作品になってしまっています。第1期が素晴らしかったので、その反動は大きいでしょう。原因として考えられるのは、今後アニメ化の予定がないため、第2期で完結させなければならない理由があったくらいでしょうか。最近のアニメは分割して“第○期”という形で、原作を徐々にアニメ化していく流れになっています。同じジャンプ作品でいえば、大ヒットした『鬼滅の刃』を始め、『ハイキュー』『Dr.STONE』『僕のヒーローアカデミア』など原作に沿って徐々にアニメ化しているのですが、『約束のネバーランド』に関しては無理やりこの2期で終わらせてしまっているのは謎です。

 

第3期はある?

ここまで説明した通り、途中を端折りながら、ラストも違いますが、人間界に行ったという事で、原作のエピソードは消化しきっています。なので第3期はありえないでしょう。もしあるとしたら、数年後にもう一度、最初からアニメ化するというのならば、原作のエピソードも描かれるかもしれません。アニメは終わり、実写映画の公開も終了しましたが、現在はまだ海外ドラマ版が控えています。こちらはAmazonプライム・ビデオにて配信予定とのことなので、アニメはアニメという事で、原作を読みつつ、海外ドラマ版を待つのがいいかと思います。

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