【続】HG?MG?RG?PG?どれがなんなの?ガンプラ各グレード解説!

サブカル

前回の記事でガンプラのそれぞれのスケールと、それに伴う「HG」、「MG」、「PG」というガンプラの基本ブランドの内容について解説しました。

HG?MG?RG?PG?どれがなんなの?ガンプラ各グレード解説!
からガンプラに興味を持つ人達からすれば、バンダイの作ってきたブランドもかなり種類が増えていて、わからない人が意外と多いみたいです。ならばということで今回はガンプラのブランドの区別、そして解説をしていきたいと思います。

今回はその補足・・・というか、さらに細分化された各ブランドについての説明をします。いずれも前回説明したスケール、ブランドに紐付いてくるものばかりなので、基本的な内容は前回を参照にしてください。

目次

FG(ファーストグレード)

スケールは1/144。名前に“グレード”なんて付いていますが、この「FG」は初代のガンダムの最初のプラモデルと同じ仕様のものを、現代の造形技術で再現したというもの。なので色分けも一切ない1色のランナーで、ギミックも一切なく、付属の武器も最小限となっている非常に安価な商品となります。すごいとおもったのは、当時と同じ300円で発売したこと。ただし、「機動戦士ガンダム00」が放映した時は、「HG」と差別化をした安価仕様のキットをこの「FG」のブランド名で発売しています。こちらは300円ではないですが。商品化されたアイテムは非常に少ないです。

RG(リアルグレード)

現在、「MG」くらいの勢いで商品化が進んでいるシリーズ。スケールは1/144。の1/144で、MGばりのギミックを再現しているのが、この「RG」。コンセプトはその機体が現実に実在したら・・・というテーマで立体化されています。事実、最初の商品である「RX-78-2 ガンダム」に関しては、お台場にたった1/1のガンダムの立像のデザイン、ディテールのものを商品化しています。1/144ながら非常に多いパーツ数で、結構大胆なアレンジが加えられていて、たとえばガンダムでいう白い部分も、白1色ではなく、薄めのグレーなどをまぜたりして、情報量の多い外観となっています。かなり好評なシリーズらしく、かなり多くの機体が商品化されています。ちなみに金額ですが、初代ガンダムの1/144が300円、HGUCのガンダムが1,000円、そしてRGのガンダムは2,500円。一番最初の「MG」のガンダムと同じ値段となっています。

RE/100(リボーン-ワンハンドレッド)

サイズは1/100。MGと同サイズながら、洗練されたパーツ設計で、組み立てやすさとパーツ数を抑えることが目的なブランド。現在は1/100で商品化してしまうと、どうしても「MG」のブランド名が付いてしまい、「MG」のコンセプトを考えるとそのモビルスーツのギミックや内部フレームなど、再現しなければならなくなり、それによって価格も高価になってしまいます。なのでマイナーだけど、一部に人気のあるモビルスーツはなかなか1/100で商品化できません。そんな状況を解決するために、MGの特徴だった内部フレーム構造を排除して、パーツ数などを減らし、価格を抑えた1/100シリーズとして生まれたのがこのRE/100となるわけです。わかりやすくいうと、1/144のRGの逆で、1/100でHGくらいのディテール、ギミックにしたキット。コンセプト的に人気のあるモビルスーツはこのブランドでは発売しません。なので、定番のRX-78-2ガンダムが発売されていない珍しいブランドとなっています。画像はこのブランドで発売されている数少ないガンダムのひとつ、アニメ未登場のガンダムGP04ガーベラ。ガレージキットでしか見かけなかったこんなガンダムまで発売するので、非常に貴重なブランドなのかもしれません。

 

MG Ver.Ka(マスターグレード ヴァージョンケーエー)

1/100で基本的には「MG」そのもの。じゃ、なにが違うかというとメカニックデザイナーのカトキハジメ氏がパッケージデザインを始めとして、ほぼ全てにわたってプロデュース、監修したMGのこと。カトキハジメ氏は「ガンダムセンチネル」という企画で昔、初代ガンダムをアレンジしてデザインしたイラストを発表していて、そのアレンジがファンに好評で、そのデザインでの商品化を求める声が上がりました。当時、バンダイのガレージキット発売部門であったB-CLUBが、このRX-78-2 ガンダムを発売する際に、版権の関係でセンチネルの文字が使えなかった為に、苦肉の策として考えられたネーミングが「Ver.Ka」。「Ka」はカトキの「カ」。カトキヴァージョンって意味ですね。RX-78-2 ガンダムのVer.Kaが最初に発売され、ウイングガンダムやボールなどリファインされたものを新規に発売したものもあれば、クロスボーン・ガンダムやユニコーンガンダムなど、カトキ氏が元々デザインしたものもこの「Ver.Ka」ブランドで発売されたりもしています。差別化としてパッケージのバックが真っ白だったり、水転写式デカールを付属したりしています。なんか上級者向けが「Ver.Ka」とか言ってるのをたまに見かけますが、普通のマスターグレードです。

 

MGEX(マスターグレード エクストリーム)

1/100で「MG」のさらにハイブランドとしてガンプラ40周年記念の1つとして発表されたブランドです。BANDAI SPIRITSが積み重ねた技術と異素材の組み合せにより、機体ごとに設定した『テーマ』を元に、MSの“極限表現”に挑むMGハイエンドブランドとのこと。ギミック、可動、外観、内部構造など、それらを極限まで引き出し、設定した『テーマ』をもとに、さらなるこだわりを突き詰めたのがこの「MGEX」。現在発売されているのは「ユニコーンガンダム」のみ。この「ユニコーンガンダム」に設定したテーマは「発光」。「ユニコーンガンダム」の特徴であるサイコフレームが発光し、さらにデストロイモードの赤、覚醒した緑と色も切り替えられるとのこと。ギミックや可動も最新技術で改められていて、まさにMGの決定版となっているブランドですね。そして価格が税込みで25,300円という、もはや「PG」の値段(ちなみにファーストガンダムのPGは15,000円)。オッサンにはなかなか手のでないものですね。今後、どの機体がどんなテーマで発表されるかは気になるところです。

 

PERFECT GRADE UNLEASHED (パーフェクトグレード アンリーシュド)

1/60で「PG」の超すごいヤツです。「MGEX」同様でガンプラ40周年記念の1つとして発表されたブランドです。組み上げていく過程で、本物のMSを建造する疑似体験を演出しているらしく、「組立」「可動」「構造」「外装」「演出」と組み立てフェイズごとにガンプラ最新技術を凝縮し、ガンプラの進化を体感できる設計になっているとのこと。とにかくやりすぎというくらいの内容になっていて、内部フレームに内部のメカニカルパーツを装着、その上にトランスフレームという金属風のパーツをかぶせ、ようやく外装を取り付けるという4重構造の装甲になっています。それでいて組み立て安く、ギミック、アクションもこれまでのガンプラの最高峰になってます。さらにLEDユニットによる発光、ガンプラ史上最多の全身のハッチオープンギミック搭載などやれることは全部やった感のある究極のガンプラとなっています。現時点ではまだ「RX-78-2 ガンダム」のみ発売しています。あまりにやりすぎて、最初見た時、レゴで作ったガンダムかと思ってしまいました。価格は27,500円。ん?「MGEX」とあんまり変わらないんですね。

 

EG(エントリーグレード)

最後に紹介するのがエントリーグレード。1/144です。ガンプラ40周年記念の1つとして発表されたブランドです。個人的に40周年記念の中では、これが一番すごいと思っています。と、いうのは現在プラモデルを作れない子供が増えるなか、このEGはパーツ数が少なく、分かりやすい構造になっていて、ゲートからも手ではずせるなど、プラモデルに対する敷居を大きく下げるための技術が素晴らしい。しかも、塗装はもちろん、シール貼りもなしで、設定通りのカラーリングに仕上がるという驚異のプラモデル。さらに可動範囲も広く、何より税込770円と安い!安すぎる!!これまでガンプラを作らなかったけど、ちょっと興味を持った人にはまず、この「EG」を超お勧めします。このEGを作ってプラモデルに対しての距離感を縮めてから、好きなモビルスーツのキットに挑戦するというのが良いんじゃないでしょうか。これもまだモビルスーツは「RX-78-2 ガンダム」のみ発売してませんが(他のキャラクターはでてます)、同じような仕様で「ガンダムW」に登場する「リーオー」が「HG」で発売しています。

以上がガンプラブランドについてのご紹介でした。おそらくまだ増えていくとは思いますが、その度に技術の進化に驚愕しています。たまにガンダムの新作が発表され、その時発売する1/144の主役機のキットを購入するのですが、その度に組み立てながら「おおぉお!」とか「へぇ〜」といった変な独り言を連発しております。成型色1色だったあの頃に、汚くプラカラーを塗りたくっていた少年時代の自分に見せて上げたいですね。

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