ゲーム『ザンキゼロ』のストーリーを紹介しています。今回はPart8。マモルが主人公の物語です。
ここからマモル視点で物語が進行します。そして今回は真相がいろいろ判明するため、非常に長くなったので前編後編に分けてご紹介します。今回はその前編。
思いっきりネタバレとなるので注意してください。
目次
『ザンキゼロ』のあらすじ Part8 強欲(前編)
黒幕はマモルでした。みんなが疑っていたハルトは、クロスケに襲われたみんなを助けるため、囮となりましたが、その時にハルトのペケ字キーは破壊されてしまいました。
マモルはある場所に予備のペケ字キーが残っていると言います。その予備のペケ字キーを使用すればハルトをエクステンドして生き返らせることができると言います。エクステンドマシンには、メンバーの一時保存データが残されていて、予備のペケ字キーにハルトのデータを上書きすれば、またハルトをエクステンドできるようになると言います。しかし、そんなマモルをメンバーたちは信用できません。マモルはそれでもハルトを生き返らせたいなら、自分を信じてもらうしか無いと言います。なぜ、ここにきてみんなに協力する気になったのゼンが問うと、まずクロスケが裏切ると思っていなかった事。そしてもしみんなを殺してしまうと本当に自分1人になってしまうこと。だから犠牲になったハルトも今は救いたいと思ったと言います。しかし、心の中ではハルトの命をチラつかせながらも、この状況を脱却して、まだ終えていない復讐を続けようと考えています。そしてその予備のペケ字キーがあるとされるのが、ヒラサカ記念病院。かつてマモルが働いていた病院だと言います。そして、ここにいるサチカもそこで暮らしていたと言います。サチカも病院で暮らしていた事を覚えていましたが、マモルが働いていたことも自分がクローンだった事も知りませんでした。そして、そのヒラサカ記念病院に行く方法をマモルは知っていると言います。状況を考えると他に手段がないメンバーは、ハルトを必ず生き返らせると約束したマモルの拘束をほどきます。
ガレキ島の秘密
マモルに連れられてメンバーは以前からガレージの裏にあった小さな社にいきました。マモルがスイッチを触ると、下へ降りる入口が出現しました。その入口を降りると、なにかのコクピットのような部屋がありました。そこはガレキ島の操舵室だと言います。
実はガレキ島は巨大な船のように動く島だったそうです。これまでの廃墟は流れてきたのではなく、このガレキ島の方から近づいていたことを明かします。そしてマモルの操作で動き出すガレキ島。これまでにはみんなに気づかれないようにゆっくりと移動していましたが、今はそんな必要ないので、大きな揺れとともに早い速度で動き出しました。そしてしばらくするとヒラサカ記念病院にたどり着きました。
ヒラサカ記念病院
マモルが1人で予備のペケ字キーを取ってきてもいいといいますが、信用できないマモルを1人にはできないという事で、これまで通り、みんなで向かうことになり、ヒラサカ記念病院へと入ることにしました。
ヒラサカ記念病院の中にはこれまで以上にクリーチャが徘徊していました。中にはこれまでの廃墟にいたボスクリーチャもいました。そんな病院内を探索していく中、マモルにみんながいくつか質問をしていきます。エクステンドTVや攻略ビデオは、やはりマモルが作ったといいます。みんなをエクステンドさせるずっと前に、このヒラサカ記念病院のPCや機材を使用したとの事。その目的は精神的にダメージを与えていくことと、仲間同士を疑心暗鬼にさせるため。するとユマがみんなの過去とビデオのタイトルにつけていた“7つ大罪”にはなんの関係があったのか聞きます。マモルはただの見立てだと言います。不気味さの演出と、マモルの正体にたどり着かないようにするためのミスリードだと。するとゼンが残りの“強欲”はアンタってことか?と問うと、これについてもそうだと返答します。自分の要望のためだけに生きてきた自分には“強欲”があてはまると言います。そして“7つ大罪”には記憶を失っているメンバーに、自分たちは罪人だということを思い出してほしいという願いを込めたとも言います。もちろん、その罪とはサチカを犠牲にしたこと。その罪がみんなをクローン人間にした理由で、世界が滅んだ理由でもあるといいます。
マモルとサチカの関係
自分の正体を明かしてからは、終始サチカに辛く当たるマモル。しかしなぜ、みんなに復讐するほど大事だったサチカなのに、今ここにいるサチカには辛く当たるのかが分からないメンバー。サチカとマモルは一体どうゆう関係なのか問うと、マモルにとってサチカは妹だったと言います。
マモルの両親はまだ大学生同士の時にマモルを生んだそうです。二人とも実に優秀な頭脳をもっていて、将来を期待されていました。そんな二人がまだ大学生なのに、なぜマモルを生んだかというと、優秀な二人の間には、天才が生まれるのはないか?という実験のためにマモルを作ったとのこと。理由がそれだけだったせいか、マモルが生まれた後も二人は結婚することはなかったそうです。しかし、実際に生まれたマモルは天才ではなく凡人だったと言います。そんな凡人の息子に興味がなくなった父は家に帰らなくなり、母もマモルに興味がなくなり研究に没頭していったと言います。両親に興味を持たれなくなったマモルは孤独な日々を過ごす事になりました。
それから数年が経ち、マモルも成人し、保健室の先生として、皆陽学園に赴任しました。その保健室に訪ねてきたのが、比良坂サチカでした。彼女の母の名前は比良坂クララ。その名前を聞いてマモルは思い出します。マモルの父が新しい女との間に子供を作り、生まれた子が天才少女になったという噂は聞いていました。それが今、目の前にいる少女だといいます。自分とは違い、天才に生まれた彼女に対して、マモルは妬みの感情がでてくるのを必死で抑えます。自分とは違い恵まれた環境の少女が一体なんのために自分に会いにきたのか。するとサチカは話します。両親からの愛情はなく、研究対象としてその頭脳にだけ興味を持ち、基本的には家で一人ぼっちだと訴えます。その状況を話すうちに、いつのまにか涙を流していたサチカ。おそらく同じ状況だったマモルなら、自分の寂しい気持ちを理解してもらえるのではないかと期待して、保健室を訪ねてきたのでした。そんなサチカを見て、サチカも自分と同じだとマモルは感じます。両親の愛情というものが与えられず、1人ぼっちだったマモル。サチカの天才ではありますが、結局マモルと同じように扱われていたのです。
そこでマモルはサチカと一緒に暮らそうといいます。家族の愛情を与えられなかった二人が、腹違いとはいえ、ようやく家族に会えました。マモルは研究の妨げにならないのであれば何をしてもいいという父の承諾を得て、マモルとサチカの兄妹は真白市で一緒に暮らしはじめました。サチカが傷ついたらどんな傷でも治してやる。マモルはそう心に誓いました。
そして起きる惨劇
マモルとサチカが一緒に暮らして2年近くたち、二人はお互いに兄妹としてかけがえのない存在になっていました。愛で満たされた幸せな日々。そんな時に例の惨劇が起きました。
ガレージに行ったマモルは目の前に起きた惨劇を受け入れられませんでした。体はバラバラになり、目を開けたまま動かかなくなったサチカを見て、マモルの中で何かが壊れました。葬儀の日、サチカの遺体の前で、マモルは思います。サチカが傷ついたらどんな傷でも治してやる。そう誓った事を思い出し、今の医療では直せないかもしれないが、10年後にはどうなるかわからない。
その思いにとりつかれたマモルは、なんとサチカの遺体を盗みだしてしまいます。その時、時間がなかったため、右腕と左足までは持ってくる事ができませんでした。サチカの遺体を運び出したマモルは、その遺体を冷凍保存します。それからマモルは勉強に没頭し、医学部に入り、再生医療を研究する事にします。すべては、サチカを生き返らせるためだけのためでした。
寺島ダイチ
ヒラサカ記念病院での探索を続けているメンバーたち。リンコはマモルにこの病院でエクステンドマシンを作ったのかと質問をします。ヒラサカ記念病院は、病院になる前、MANIの前身となる“マシロ医療機器研究所”という会社でした。そこではある時からクローン人間の研究が行われはじめました。きっかけはユマの母が亡くなり、ユマの父である総帥、真白レンジが指示したからでした。そして最初のエクステンドマシンが作られたのがこのマシロ医療機器研究所、つまりはここヒラサカ記念病院との事でした。しかし、凡人であるマモルにはエクステンドマシンなど開発できなかったとのこと。開発したのは、ユマの攻略ビデオの時に写っていた開発責任者。頭のネジが飛んでだようなあの男は何者かとゼンが質問すると、マモルではなくユマが返答します。『彼は寺島博士。MANIの所長よ。ナノテクノロジーを生み出した天才科学者。』というユマにの言葉を補足するようにマモルは
『付け加えるとボクとサチカの“父親”だ』と話し驚く一同。
マモルはそのまま、過去の話の続きを始めます。
医学部に入って5年。マモルにはサチカを生き返らせる方法がまるで見えていませんでした。そんな時、マモルとサチカの父である寺島ダイチにマシロ医療機器研究所へ呼び出されます。久しぶりに父に会って驚くマモル。
父の足元にはサチカそっくりの女の子がいました。これまでサチカの採血や細胞から、サチカのクローンを作ったと言います。あまりの出来事に驚愕し、そして喜ぶマモル。自分を覚えているか確認するマモルでしたが、クローンであるサチカには、比良坂サチカとして生きた記憶はありませんでした。当然のようにマモルの記憶もありませんでした。そして父、寺島ダイチはこの子は感情があまりなく、失敗作だから処分すると言います。処分・・・つまりこの子を殺すということ。そして寺島博士はサチカの体があれば、もっと完璧なクローンが作れると言います。そしてそれをマモルが持っていることも知っていました。寺島博士はそれをよこせと言います。凡人のマモルでは、サチカを生き返らせる所まで決してたどり着くことはできないと。マモルは条件付きでその要求に応えることにしました。一つはその研究に参加させてほしいという事。もう一つはこのサチカのクローンを引き取ると言います。博士はこの研究室はいずれ病院になるので、そこから出さないのであれば、サチカのクローンを引き取っても良いと言います。しかし、長くいればいるほど、この子がサチカでとは別人であることを思い知るとも言われます。
クロスケ襲来
一度暗礁に乗り上げたクローン研究でしたが、これまで寺島博士が断っていた他国の軍事兵器からのアプローチを受け入れることにより、研究が大きく進むことになります。分子アセンブルが可能なナノマシン“ルシオラ”、記憶を保存する電脳ユニット“ペケ字キー”、そしてクローン再生装置“エクステンドマシン”が完成され、エクステンドシステムの成果を確認するため、MANIでは希望者を募り、極秘裏にペケ字キーの移植手術が行われていきました。ちなみにこの軍事兵器というのは、ルシオラを利用した生体兵器の研究でした。ここでマモルの話は一度中断します。
なんとクロスケが現れました。これはマモルにとっては予想通りの展開でした。しかしクロスケが現れたことで、怯えると思ったメンバーたちでしたが、今回の目的はハルトの復活。メンバーたちは怯えるどころか、闘志を燃やします。その様子に驚くマモル。これまでの戦いで、クロスケのプレッシャーに耐性がついたようだと。直接倒すことはできませんでしたが、なんとかクロスケを撃退したメンバーたち。
そして一同は手術室へとたどり着きます。なぜかみんなこの手術室に見覚えがありました。マモルは覚えていてもおかしくないと言います。なんとこの手術室が、ガレージキッドのみんなにペケ字キーを移植した場所でした。そしてゼンがマモルに質問をします。世界が滅ぶレベルの何かが起きたにも関わらず、なぜよりにもよってゼン君達のような一般人がクローンの移植対象に選ばれたのか?
その理由についてマモルは“その目的は復讐である”と答えます。
コメント