前回、髭男も大ファンな『シュタインズ・ゲート』って何が面白いの?にて紹介した名作『シュタインズ・ゲート』ですが、その際簡単にふれるだけで、『シュタインズ・ゲート』の続編やスピンオフなどにはあまり触れませんでした。理由は記事が長くなってしまうのと、個人的には本編の『シュタインズ・ゲート』のみで素晴らしく綺麗にまとまっているので、必要ないと思ったためです。でも、もし前回の記事で『シュタインズ・ゲート』が大好きになった人がいたらあまりにも雑だと思ってしまったため、今回は『シュタインズ・ゲート』のスピンオフや続編についてご紹介します。
目次
スピンオフ作品
『STEINS;GATE(シュタインズ・ゲート)』は世界線の変動により、いくらでもいわゆる“if”のストーリーを作ることができます。スピンオフ作品はそんな“if”の要素を含んだファンサービスのような作品がメインとなっています。なのでスピンオフに関しては安心しておすすめすることができます。これから紹介するスピンオフ作品は、すべてゲームのみで発売されています。
『STEINS;GATE 比翼恋理のだーりん』
『STEINS;GATE』をもうちょっとプレイしたい!そんなあなたに送ると銘打たれた完全にファンサービスとなっている作品。本編のような殺伐とした雰囲気は一切なく、本編序盤のようなノリを楽しむことができます。たび重なる「Dメール」の実験により、ダイバージェンス3%台のδ世界線に飛んでしまったオカリン。気付けば8人になっていたラボメンが全員集合している中で、オカリンはどういった生活を送っていくのか…というのがこの作品の概要。あったかもしれない、ラボメンたちとのちょっぴりスイートな恋愛生活です。ようするに登場するヒロインたちと仲良くなれる恋愛アドベンチャーです。お気に入りのキャラがいる人はぜひプレイしてみてください。全体的に笑える作品なのですが、個人的には1箇所、爆笑してしまうシーンがありました。Xbox 360、PSP、PlayStation 3、PlayStation Vita、iOS版、Xbox One、Nintendo Switchでプレイできます。
『STEINS;GATE 変移空間のオクテット』
MAGES.が立ち上げたパソコン用新ブランド“Gigas Drop.”より、2011年10月28日に発売。本作を「もしPC-88で再現したらどうなるか?」をコンセプトに、このゲームのため新規に製作したオリジナルシナリオを「8ビットパソコン時代のアドベンチャーゲーム」風に再構成した作品。物語は世界線変動率「1.048596」。2010年の夏、オカリンが「あの戦い」の果て、到達したシュタインズ・ゲート。平凡な日常の中、突然、オカリンは目眩のような感覚に襲われます。それはまさしく世界線の移動の感覚。眩暈がおさまった直後、携帯電話を開くと、15年後の未来にいるオカリンからDメールが届いていました。メールによると、幻のレトロPC「IBN5100」がある者の手に渡ったことで、世界の基幹産業のすべてが『萌え産業』へとすり替えられてしまい、15年後の2025年に世界恐慌が発生。あらゆる国家や宗教が『萌え』の前に敗北し、崩壊していく事になるらしいです。「IBN5100」奪還の指令を受けたオカリンは、再び元の世界戦に戻るため立ち上がる。といったストーリー。パソコン限定のゲームなので、プレイした人は少ないと思います。・・・私もこれだけはプレイしていません。
『STEINS;GATE 線形拘束のフェノグラム』
『STEINS;GATE』本編とは異なり、各登場キャラクターの視点で描かれた10本の新作ストーリーが収録されています。オカリンの視点だけでは見えてこない、過去の改変に翻弄され、苦悩するキャラクターたちの“それぞれの心情”を深いところまで知ることができる作品です。『STEINS;GATE 比翼恋理のだーりん』のようなおチャラけている話だけではなく、それなりに重いストーリーもあります。特にオカリンメインのストーリーは結構ヘビーでした。いろんな話が楽しめる作品なので、本編が好きになった人にはおすすめです。Xbox 360、PlayStation4、PlayStation Vita、Xbox One、Nintendo Switchでプレイできます。
『STEINS;GATE ELITE』
これは他のスピンオフとは違くて、『シュタインズ・ゲート』本編です。ただグラフィックを全てTVアニメ版をベースとしたセルタッチアニメ映像に再構築したバージョンとなっています。TVアニメで描かれなかったルートについては、新規で作成していています。PlayStation 4版・PlayStation Vita版・Nintendo Switch版でプレイできます。
続編作品
続いて続編の紹介ですが、内容を説明するに至って、一部どうしても本編のネタバレを避けることができません。本編も視聴中、もしくはまだ見ていない人はここから先は読まないでください。
映画『劇場版 STEINS;GATE 負荷領域のデジャヴ』
2013年4月20日に、公開された劇場作品。テレビアニメの続編となっています。この物語は唯一ゲームにはなっていなくて、アニメのみの作品となっています。完全に本編のあとの物語となっていて、これまでラボメンを助けてきたあのオカリンが今度は危機に陥ってしまい、そんなオカリンを救うため、クリスが頑張る物語となっています。多少ハラハラしますが、最後まで観れば安心するかと思われます。続編としてというより、後日談的なイメージですね。これまでの物語に比べ、多少ファンタジー色が強くなっています。この続編に関しては安心しておすすめできる作品です。
STEINS;GATE 0
これが個人的には問題作です。ここからネタバレが多めになります。まず、作品としては面白いです。ハラハラしますし、先も気になります。よくここまで話を広げたなぁ〜と関心もしました。この『STEINS;GATE 0(シュタインズゲートゼロ)』は本編のラスト付近で、タイムマシーンでクリスを助けにいった際、一度失敗して戻ってくる所から始まります。本来なら絶望したオカリンをまゆりがひっぱたいて喝を入れ、再び奮い立たせるのですが、ここでまゆりはオカリンをかばってしまい、オカリンはタイムマシーンで過去に行くことを諦めたという物語になっています。
なんだよ、これも“if”のストーリーじゃんと思うかもしれませんが、そうではないのです。これはその後、本編に繋がって行くストーリー、つまりクリスを救えなかったオカリンが、オカリンにあのムービーメールを送るまでのストーリーなのです。じゃあ、クリスは登場しないのかというと、この作品にはクリスの思考を真似たAI、「アマデウス」がオカリンのスマホに入っていて、オカリンはそのAIをクリスだと錯覚し始めます。とにかくいろいろ仕掛けが用意されていて、本編のように「え?この人悪い人なの?」な展開もあります。面白いんです。でも、だからこそ、作らないで欲しかったです。個人的には本編の『シュタインズ・ゲート』はあれで非常に完成されているので、アレを壊さないでほしいんですよね。そしてあろうことか、この『STEINS;GATE 0』はテレビアニメ化もされています。PlayStation3、PlayStation4、PlayStation Vita、Xbox One、Nintendo Switchでプレイできます。
再放送問題
嫌なら見なければいいじゃないか、と私も思っていたこの『STEINS;GATE 0』。この『STEINS;GATE 0』がリリースされるころ、テレビでは本編の『シュタインズ・ゲート』のアニメが再放送されていました。この再放送で問題がおきました。なんとこの再放送、『シュタインズ・ゲート』本編にも関わらず、ラストで『STEINS;GATE 0』につながるように最後だけ作り直してしまっているんです。なので、初めて『シュタインズ・ゲート』を視聴した人にはバッドエンドになってしまうんです。なにやってんだよ!!もう!!正直、個人的にはこの事実が『STEINS;GATE 0』をこんなに否定する理由となっています。実際に私が友人にこの再放送をすすめたのに、最後変えてしまったものだから、その友人は「なんだよ、あれ、意味わかんねー」とおかんむりになりました。
ROBOTICS;NOTES
前回の記事ではほんの少し触れただけですが、今回はこの『ROBOTICS;NOTES(ロボティクス・ノーツ)』についてもう少し詳しく触れます。もともと『シュタインズ・ゲート』は科学アドベンチャーシリーズの第二弾。直接的な繋がりはないのですが、一応地続きにはなっているので、全く関係ないというわけではありません。ちなみに科学アドベンチャーシリーズの第一弾は『CHAOS;HEAD(カオスヘッド)』。この『CHAOS;HEAD』と『シュタインズ・ゲート』の繋がりはあまり強くなかったのですが、『ロボティクス・ノーツ』は結構強めに『シュタインズ・ゲート』の要素があります。『ロボティクス・ノーツ』は『シュタインズ・ゲート』の9年後の世界で、世界線変動率「1.048596」と表示されます。そしてまずは「ツイぽ」という現実でいうツイッターのような機能があるのですが、ここに『シュタインズ・ゲート』の登場人物がいろいろ書き込みます。「DaSH」というアカウントの人物はダルだし、「栗悟飯とカメハメ波」というアカウントまで登場します。「栗悟飯とカメハメ波」は『シュタインズ・ゲート』でも同じ名前で@チャンネルに書き込んでいたあの人です。もっといっちゃうと、「栗悟飯とカメハメ波」はどうなってしまっているのか「エル・プサイ・コングルゥ」とつぶやいてしまっています。そして『ロボティクス・ノーツ』の続編となる『ROBOTICS;NOTES DaSH』ではダル本人がメインとして登場します。『ロボティクス・ノーツ』はアニメ化されていますが、これらの要素はゲームでのみ見ることができます。
ただアニメでも大きく関係することが一つ。『ロボティクス・ノーツ』のメインの登場人物の中に「天王寺 綯(てんのうじ なえ)」という登場人物がいます。『シュタインズ・ゲート』を見たりプレイした人はわかると思いますが、あの「綯ちゃん」が成長した姿で登場します。しかも大活躍です。ただその後を少し知れる程度なので、『シュタインズ・ゲート』に超ハマった人は一見の価値ありです。『STEINS;GATE 0』よりぜんぜんおすすめです。
というわけで、シュタインズゲートの派生作品の紹介でした。私が前回の記事で続編を進めなかった理由は、この記事で書かせてもらいました。ただこれはあくまで私個人の意見ですので、参考程度に受け止めてください。実際、『STEINS;GATE 0』は面白いですから・・・。
今回は以上です。
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