15周年を迎え、現在、TBS系にて毎週金曜日の深夜26時25時より絶賛再放送が放映中の『コードギアス 反逆のルルーシュ』。これまでのロボットアニメにはなかった独特な物語や設定やキャラクターが人気で、テレビ放映が終わった後に、10年近くしてから、劇場版の3部作が製作されたり、つには続編まで公開されるなど、今でも多くのファンを惹きつけています。今回はこの名作についてご紹介します。
『コードギアス 反逆のルルーシュ』は2006年に2クールの25話が第一期としてテレビシリーズが放映されました。その後、しばらく待って2008年に『コードギアス 反逆のルルーシュR2』というタイトルで、第二期がスタート。放送時間帯も深夜から夕方に変更になり、前期の続きとなるストーリーを25話で展開し、物語の完結を迎えます。一連の物語は全50話という構成になっています。そして約10年後の2017年にテレビ版を再構成した劇場版3部作が公開。その後、続編も公開されるなど、ファンが多く非常に息の長い作品となっています。
目次
まずはざっくりストーリー
世界の3分の1を支配する超大国「神聖ブリタニア帝国」という国が存在する世界。日本はこの「神聖ブリタニア帝国」に侵略され、植民地化されてしまいます。「日本」という国の名前は奪われ、「エリア11」と呼称されるようになり、日本人は「イレヴン」と呼ばれるとうになります。虐げられた日本人たちは、いつか「日本」という名前を取り戻すため、一部の人間たちはレジスタンスとして、ブリタニア帝国に抵抗していました。
日本侵攻から7年後、日本に住むブリタニア人の高校生、主人公となる「ルルーシュ・ランペルージ」は、ある日、レジスタンスのトラブルに巻き込まれてしまい、ブリタニア軍に追われてしまいます。ルルーシュはレジスタンスがブリタニアから奪ったコンテナの中で、謎の少女「C.C.(シーツー)」出会います。この時ルルーシュは、C.C.から他人に自分の命令を強制出来る絶対遵守の力「ギアス」という超常的な能力が授けられます。ルルーシュの本名は、「ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア」。実は身分を隠し、日本に潜伏していた神聖ブリタニア帝国元第11皇子でした。「ギアス」の力を得たルルーシュは、帝国時代に暗殺された母親の仇をとり、妹のナナリーが安心して暮らせる場所を作るため、仮面で素顔を隠して自らを「ゼロ」と名乗り、日本のレジスタンスたちをまとめ、「黒の騎士団」という組織をを結成し、ブリタニア帝国に対して戦いを挑むことになります。
他のロボットアニメと違う
『コードギアス 反逆のルルーシュ』は大きくジャンル分けすると「リアルロボット」作品になると思います。製作している会社は『ガンダム』シリーズのサンライズ。しかし、本来ロボット物のほとんどが主人公が主役機を操縦して戦っていくのが王道なのですが、『コードギアス』は違います。この物語のロボット兵器は「KMF(ナイトメアフレーム)」と呼ばれていて、他のロボットアニメ同様に専用機や量産機などもセオリー通りに登場します。しかし、主役機(と一応言っておきます)を操るのは、主人公のルルーシュではなく、ルルーシュの親友の「枢木スザク」。スザクはブリタニア軍に属しています。そんなスザクが乗るKMFがいかにも主役機といったデザインの超高性能機「ランスロット」。この物語でルルーシュは「ギアス」の力を駆使しながら、「黒の騎士団」を動かし、完璧なまでの戦略や戦術を使って敵軍を翻弄します。しかしいつも、ほぼ勝ちが確定している所で、「ランスロット」が乱入し、状況を一変してしまいます。私はこのアニメを最初見ていた時の感想が、「きっとジオン軍から見たガンダムってこんな感じなんだろうな」というもの。たった一機で戦況が変わってしまい、その様子を主人公サイド目線で見ているのが非常に新鮮でした。またルルーシュもスザクもお互いがゼロでランスロットのパイロットという事を知らずに物語が進行するので、クライマックスに向けお互いがそれを知る瞬間に向かって視聴者をどんどん引き込んでいきました。
設定も細かい
「ガンダム」を作ってる会社なので、この手の物は得意なのでしょうが、世界観も非常に細かく設定されていて、ブレがありません。物語は先に進むにつれ、「神聖ブリタニア帝国」と「日本」の話だけではなく、中国やEUなどもで巻き込んで物語が広がっていきます。なによりも設定が近未来なので、国やそれぞれの文化など現実をなぞった形で描かれるので、視聴側もすんなりと状況を理解しやすくなっています。強いて言えば、「神聖ブリタニア帝国」が架空の国で、皇帝を頂点とした絶対君主制国家や騎士の称号があるなど、中世ヨーロッパのような文化が描かれているので、この辺りの設定がわかりづらい可能性はありますが、まあ、見てればわかるレベルです。
キャラも濃い
主人公のルルーシュとスザクはもちろんいいキャラですが、重要ポジションからネタまでキャラクターもたくさん登場し、その一人一人がしっかりと描かれているため、気に入ったキャラクターが必ず見つかるんじゃないかと思います。ルルーシュの学校の仲間、「黒の騎士団」のメンバー。帝国側のルルーシュの腹違いの兄弟たち、そして他の国の人間など、登場人物は非常に多いです。そんな中、個人的にお気に入りなのは、どうしても印象に残ってしまうルルーシュの父、皇帝シャルル・ジ・ブリタニア。声が若本規夫さんのため、そのインパクトは絶大でした。ちなみにそれぞれのキャラクターの声優さんたちも豪華。当時でも人気ありましたが、今となっては大物ばかりになっています。主人公のルルーシュは福山潤さん。個人的にはペルソナ5のジョーカーで印象に残っています。スザクは櫻井孝宏さん。個人的にはFF7のクラウドですが、今だと「おそ松さん」のおそ松。C.C.はゆかなさんで個人的には映画版の「Zガンダム」のフォウの声など、キャストのほとんどがあちこちで有名なキャラクターを演じている人ばかりです。
そして物語の展開
これらのキャラクターや設定を背景に、物語はルルーシュとスザクの関係を主軸に進行します。ルルーシュは目が見えず、歩くことができない最愛の妹ナナリーを守るため、スザクは神聖ブリタニア帝国第3皇女でありながら、イレブンである自分に想いを寄せ、騎士に任命してくれたユーフェミアのために、それぞれが自分のできる方法で目的に向かうのですが、何度か戦いながらもゼロとスザクはお互いを好敵手とも思っていました。しかし、とある事件をきっかけに状況は一変。スザクは心からゼロを憎むようになり、第一期は怒涛の展開で物語が終わります。現在、放映中の第一期を毎週楽しみに視聴している人は、先が気になって第二期を見たくてたまらなくなるでしょう。謎のメインとなるC.C.やギアスについては、第二期で明かされることになります。
現在は様々な動画配信サービスなどで見ることもできますし、さっくり見たい人は第1期と第2期を劇場版3部作としてまとめた『コードギアス 反逆のルルーシュ I 興道』、『コードギアス 反逆のルルーシュ II 叛道』、『コードギアス 反逆のルルーシュ III 皇道』の3本を見ればいいかと。ちなみに劇場版とテレビ版にはちょっとした違いもあるので、その辺りは注意してみてください。劇場版とテレビ版の違いについては、別の記事で紹介します。
噂には聞くけど、どんな作品なんだろうと思っている人はぜひ視聴してもらいたい作品です。
今回は以上です。
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