リアルロボットアニメという呼び方がでてきたのは、「機動戦士ガンダム」が大ヒットしたあと、「太陽の牙ダブラム」の放映が始まった頃だと思います。ま、これは個人的な感覚で言っているので、実際は違うかもしれませんが。
本ブログ内でも紹介した「戦闘メカ ザブングル」の記事でも紹介しましたが、リアルロボットアニメで、主役機の交代劇を最初に描いたのはこの作品。
今回はこの主役機交代のあったリアルロボットアニメを紹介したいと思います。作品名と合わせて、その作品内で呼称されているロボット兵器の名称と合わせて、サクサクと紹介します。
この記事を自分の記憶のままに書いていたら、文字量がすごいことになっていたので、今回は3回に分けて紹介しようと思います。作品としては古い順からご紹介します。
目次
「戦闘メカ ザブングル」
この作品のロボット兵器の名称:ウォーカーマシン
前半主役機:ザブングル 後半主役機:ウォーカーギャリア
散々紹介してきてまた改めて書くのもアレですが、「戦闘メカ ザブングル」では、物語中盤で、主人公のジロンの乗るザブングルが大破します。この作品、冒頭からザブングルが2機あったので、
当時私は、もう1機のほうにジロンが乗るもんだと思っていました。
ザブングルを失ったジロンたちは、戦力補充のため、イノセントがいるLポイントに向かいます。
しかし、そこでイノセントの司政官により、Lポイントのガードマン達と交戦状態に入ってしまい、
結果、Lポイントを襲撃することになってしまいます。そこにあったウォーカーギャリアを強奪し、以降最終回までジロンが乗り続けます。ちなみに、残ったザブングルもいろんな人が入れ替わりで乗り、ギャリアとともに最終回まで活躍します。
「超時空要塞マクロス」
この作品のロボット兵器の名称:バトロイド
前半主役機:VF-1Jバルキリー 後半主役機:VF-1Sバルキリー
「マクロスシリーズ」の第1作目のテレビ版にて、主役機交代がありました。といっても、こちらはバルキリーからバルキリーなので、あまり大きな変化はないのですが、主人公、一条輝は物語序盤からVF-1Jバルキリーに乗ります。そして先輩であるエースパイロット、ロイ・フォッカーは隊長として、VF-1Sバルキリー・ロイ・フォッカースペシャルに乗っています。
大きな違いはカラーリングと、頭部のデザイン。正確には性能にも違いはあるのですが、まあ、パッと見はそれくらいです。輝が入院中の戦闘で、ロイ・フォッカーはコクピットに被弾し、帰還するものの、そのまま命を落としてしまいます。“一度も撃ち落とされたことがないっていいながら、機体だけ残して逝っちまった”と話ながら、退院した輝はフォッカーの残したVF-1Sを整備し、そして出撃します。
ちなみにですが、劇場版「超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか」では、輝は一般の量産機VF-1Aに乗り、終盤でVF-1Sに乗るのですが、これはフォッカーのものを引き継ぐのではなく、別の機体となっていて、カラーリングも輝専用のものに変更されています。
聖戦士ダンバイン
この作品のロボット兵器の名称:オーラバトラー
前半主役機:ダンバイン 後半主役機:ビルバイン
実は私が一番好きな主役機交代がこの「ダンバイン」。主人公、ショウ・ザマが乗るダンバインは、戦闘中、ライバルであるトッドの乗るビアレスにオーラコンバター(オーラバトラーが空飛ぶためのエンジン)を破壊され、墜落しそうになってしまいます。
そこへ颯爽と飛んでくるウィング・キャリバー。ま、戦闘機のようなものですね。その時通信が入り、そのウィング・キャリバーは味方国、ナの国からショウに贈られたものとの事。ショウは空中で乗り換え、再び戦場へ。ウィング・キャリバーは新型オーラバトラー、ビルバインに変形し、強敵の地上人の一人、アレンを撃破します。このビルバイン、白をベースで赤のアクセントが入ったヒロイックなカラーリングなのですが、最終回付近になると、夜間迷彩に色が変更されます。ちなみにダンバインはその後回収され、ヒロインのマーベルが乗ることになります。いろいろ細かい演出があって、大好きな作品です。
重戦機エルガイム
この作品のロボット兵器の名称:ヘビ-メタル
前半主役機:エルガイム 後半主役機:エルガイムMk-Ⅱ
「エルガイム」は放映当時、次週に登場する新ヘビィメタルを、予告のような感じで紹介していました。この作品では、特に元の機体が破壊されたとかではなく、主人公ダバの友達でメカニックのキャオが可変ヘビ-メタル、アモンデュール・スタックを手に入れ、それをエルガイムのMk-Ⅱになるように改造していました。
でもって、新ヘビ-メタルの紹介で、しばらくの間このエルガイムMk-Ⅱが紹介されているのに、なかなか本編にでてこなかたのを覚えています。結果として、ダバがエルガイムで出撃しようとした際、
キャオがエルガイムから部品を使ってMk-Ⅱを作ってしまっていたから、その時、しょうがなく、ダバはMk-Ⅱで出撃することになったという感じの登場でした。その後、ダバはMk-Ⅱを乗り続けるのですが、最終回で、ラスボスのオリジナル・オージェに、頭部を破壊されてしまうが、ダバはその後、仲間のアムの乗っていたMk-Ⅰに乗り換えるという、逆主役交代を見せてくれました。エルガイムは明るい作品ですが、最後の方は暗い感じで終わった記憶があります。ちなみにこの作品にでてきたロボット、“ヘビーメタル”でデザインされたムーバブルフレームはその後のロボットアニメに大きな影響を与えました。
機動戦士Ζガンダム
この作品のロボット兵器の名称:モビルスーツ
前半主役機:ガンダムMk-Ⅱ 後半主役機:Ζガンダム
ここまでの作品は、タイトルが前半主役機になっていましたが、このZガンダムは、まだ登場していない後半主役機がタイトルになっています。なので、当時Ζガンダムって、ガンダムMk-Ⅱの事?と話題になったほど。主役機乗り換えは、特に大きな演出はありませんでした。主人公のカミーユがガンダムMk-Ⅱで、ジェリドとマウアーのガブスレイを相手にピンチになるものの、そこへアポリーの乗るZガンダムがウェイブライダー形態のまま援護にくるという感じで、その回にカミーユは乗り換えず、次の回でカミーユ乗り換えます。結構、当時登場前から話題になっていたΖガンダムなのですが、意外とあっさりとでてきて、あっさりと乗り換えています。ちなみにガンダムMk-Ⅱはエマ・シーンが引き継いでいます。
蒼き流星SPTレイズナー
この作品のロボット兵器の名称:SPT(スーパーパワードトレーサー)
前半主役機:レイズナー 後半主役機:強化型レイズナー(ニューレイズナー)
後半主役機と表記しましたが、ニューレイズナーの登場は最終回とOVAのみです。
レイズナーは実は放映時打ち切りとなった作品です。そのため、最終回は要わからない感じで、ニューレイズナーがでていて、当時のファンは戸惑いました。その後、その打ち切られた部分を、OVAで補完することになり、本来はその時、レイズナーMk.IIも出る案もあったそうです。レイズナーは「V-MAX」という機体の速度や機動を大幅に加速するシステムがあって、これが強くで無敵だったのですが、敵であるグラドスの司令官ル・カインの駆るSPT、ザカールの「V-MAX・スーパーチャージ(もっとすごいV-MAX)」により、主人公エイジのレイズナーは大破してしまいます。
その後、それまでのレイズナーを解析し、地球でレイズナーを複製します。その時、スラスターや装甲や出力を強化したのがニューレイズナーとなります。
主人公のエイジも乗り換えるのですが、乗り換えのメインイベントは、レイズナー内のコンピューター「レイ」と「フォロン」。乗り換えの際、「フォロン」が駄々こねたりしていました。
機動戦士ガンダムZZ
この作品のロボット兵器の名称:モビルスーツ
前半主役機:Ζガンダム 後半主役機:ZZガンダム
前作、機動戦士Ζガンダムからのそのまま続いた作品なので、主人公のジュドーは前半(序盤)はΖガンダムを使用します。宇宙にでて、ネオ・ジオンの攻撃が激しくなった頃、新型モビルスーツ、ハンマ・ハンマのメガ粒子砲で、頭部を破壊されたΖガンダムは稼動不能となってしまいます。
この際、ジュドーの仲間がコア・トップと、コア・ベースを搬送。ジュドーは搭乗のコア・ファイターに登場し、その場で合体を実施し、新型MSΖΖガンダムへ変形する。圧倒的な性能でハンマ・ハンマを撃破します。前作では割とあっさり乗り換えたのですが、ZZでは結構意識して演出されていました。ジュドーはZZ登場後も、身軽だからってちょくちょくZにも乗っています。
機動戦士ガンダム逆襲のシャア
この作品のロボット兵器の名称:モビルスーツ
前半主役機:リ・ガズィ 後半主役機:νガンダム
この作品は映画なので、前半も後半もないのですが、アムロは序盤、Zガンダムの量産試作機、リ・ガズィに乗ってるのですが、サザビーにのってイキってるライバルのシャアに、その機体だせー、弱くて相手してらんねーみたいな事言われちゃいます。(当然ですが、実際は全然ちがう言葉です。)
そこでアムロは月へ行き、以前から開発中だったνガンダムを受け取り、戦場に合流します。特に大きな演出はないのですが、アムロとνガンダムの組み合わせが強すぎて、主役交代というより、この作品の主役機はνガンダムって感じですね。
機甲戦記ドラグナー
この作品のロボット兵器の名称:メタルアーマー
前半主役機:ドラグナー1(D-1) 後半主役機:ドラグナー1カスタム(D-1カスタム)
この作品はなんとなく初代ガンダムっぽいストーリーがなぞられています。序盤のメタルアーマーは敵から奪取した3機のみ。その3機が超高性能、ヒロインは敵のライバルの妹。そして主人公ケン・ワカバたちが否応なく戦闘に巻き込まれていくという感じ。タイトルのドラグナーはそれぞれ白兵戦用に対応した対メタルアーマー用機体D-1、長距離重火器仕様のD-2、電子戦用機のD-3と役割別れていて、主人公はD-1に乗ります。まあ、ガンダム、ガンキャノン、ガンタンクみたいなものです。(3つ目は全然違いますが)ただし、中盤以降はレイズナーの死鬼隊のような敵が出てきたり、少しスーパーロボットよりの演出があったりとなんか見ていても、いろいろ迷走しているのがわかって心配になる作品でした。そんなドラグナーの主役交代は、D兵器3機のデータ収集が完了し、ようやく地球軍にもメタルアーマーが量産されます。
その名もドラグーン。D-1、D-2、D-3のいい所獲りしたこの機体、なんとこの作品。主人公機よりも、量産機の方が性能がいいのです。ま、本当ならその方がリアルなんですけど、この手のロボットものは、主人公の搭乗する試作機は、量産機よりも強力な特別な機体として描写がされることが多かったのですが、この作品の監督、神田武幸さんは、「銀河漂流バイファム」や後の「機動戦士ガンダム 第08MS小隊」など量産機を主役にする傾向があります。
そうゆうのすごい好きなんですが、性能の良い悪いが逆に弱く描かれてるのが気になる所。D-1がD-1カスタムに強化されたばかりでも、量産機のドラグーンは、操縦に苦戦するD-1を模擬戦で圧倒している。なので主役交代も地味なイメージで、これも他の作品とは一風変わった感じになっています。
ただし、ここにでてくるメカデザインは好きなものばかりですし、いまでも語られるオープニングのアレンジされた作画は、一見の価値はあります。
今回はここまでです。
続きはリアルロボットアニメ恒例!主役機交代についてPART2にて。
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