新作『機動警察パトレイバーEZY』の公開は2023年か2024年

サブカル

2021年に新ビジュアルが公開された新作となる『機動警察パトレイバーEZY』のパイロット映像が2022夏に公開されることが決定しました。



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機動警察パトレイバーEZY

新作『パトレイバーEZY』については2017年に『アヌシー国際アニメーション映画祭』で製作決定が正式発表されました。その後2021年に田島照久さんによる新ビジュアルが公開されて、その続報が気になっていたのですが、7月24日に開催されたホビーイベント「ワンダーフェスティバル2022夏」内のトークイベント「機動警察パトレイバーぶっちゃけトーク」に参加した出渕裕さん、田島照久さんから『機動警察パトレイバーEZY』のパイロット映像が2022夏に公開されることが明かされました。
他にもトークショーでは『パトレイバー』シリーズは常に制作する年の10年先位を想定して作っていて、新作の舞台となる年代は203X年になるということ、公開は2023年か2024年になりそうということ、脚本制作は最低でも当時の面白さをキープし、できれば過去作より面白くしたいので、時間がかかっているという事などかなり突っ込んだ話もされたそうです。そして極め付けが1話の絵コンテはすでに完成しているという事を話しました。「1話の」ということは、映画単発ではなくシリーズで制作されるという事になります。メカデザインも担当する出渕裕さんは、『パトレイバー』は『ガンダム』シリーズと違って次の作品で新しいパトレイバーが登場するのではなく、アイコンとしての98式イングラムであることが重要とのこと。『パトレイバーEZY』でも主役機は98式イングラムなり、デザインに関してはほんの少し違う程度と話していました。



そもそも『機動警察パトレイバー』って

『機動警察パトレイバー』は、近未来ロボット作品。最初は1988年にOVAアニメ、漫画家のゆうきまさみさんによるコミックなど様々なメディアを同時進行するプロジェクトとしてスタートしました。その時代よりほんの少しだけ未来の物語で、ロボット技術が発展し、歩行式の作業機械「レイバー」が活躍する近未来の東京を舞台に、新設された警視庁のレイバー部隊「特車二課」の活躍を描く作品。慣れ親しんだ光景の中に「レイバー」が動き回るという世界観が受け、当時非常に人気のある作品となりました。その後、劇場用オリジナル作品も公開。これも大ヒットとなり、ついにテレビアニメシリーズがスタートします。テレビシリーズも当初は半年間の2クールで制作される予定でしたが、これも好評を受け、1年間の4クールに延長されました。さらにその後、このテレビシリーズの続編となる新しいOVAもスタートします。そして劇場版の2作目、3作目と続き、最終的には2014年に『THE NEXT GENERATION -パトレイバー-』として実写化された作品になりました。後にこれも大ヒットシリーズとなったドラマ『踊る大捜査線』の監督の本広克行さんはこの『機動警察パトレイバー』に影響されてあのドラマを制作したことを語ってします。

ざっくりストーリー

ロボットテクノロジーの発達によって登場した汎用多足歩行型作業機械「レイバー(Labor)」は急速に発展・普及し、軍事・民生を問わずあらゆる分野で日常的に使用されるようになっていました。しかし、その結果、レイバーによる事故はもちろん、レイバーを使用した様々な犯罪行為(酔っ払いの乱闘騒ぎや窃盗から、テロ活動まで)が多発して社会問題となります。この「レイバー犯罪」に対処するため、警視庁は警備部内の特機部隊にレイバーを導入し、「レイバー犯罪」に対応していました。しかし発足したばかりで旧式の作業用レイバーの装甲を強化した程度の警察のレイバーでは、日進月歩でレイバーが性能を向上させている状況では、レイバー犯罪に対応し切れていませんでした。その状況から警視庁は警備部内に専門部署として新たに「特科車両二課中隊」、通称「特車二課」を設立。そして警察専用のパトロールレイバー、通称「パトレイバー」が配備されました。
その新型レイバーを与えられる「特車二課」は、現職の巡査1人を除いては、予備校を出たばかりの経験がゼロに等しい者ばかりな上、唯一現職である1人も粗暴な問題警察官でした。物語はそんな特車二課第二小隊に若き女性巡査が配属される所から始まります。

 

これから見る人へ

さて今回話題になり、さらにもしこの記事を見て過去の『機動警察パトレイバー』を見ようと思った人がいたら、前もって注意が必要です。というのも、前述で紹介した通り、アニメ化に関しては何回かによって行われていて、OVAシリーズの後、劇場版が制作されたのですが、その後のアニメ化となったテレビシリーズは、それまでの物語とはつながりもなく、主人公の泉野明が特車二課に入隊するところから再び始まることになります。またこのテレビシリーズは元々2クールで制作される予定が4クールになったということで、後半に関しては、展開こそ違うものの、最初のOVAと同時にスタートしたコミック版のエピソードも追加されていて、いろいろと複雑になっています。まあ、そこに関してはアニメはアニメ、漫画は漫画で棲み分ければいいだけですが、最初に制作されたOVA版(現在は「アーリーデイズ」という名称)があることを知った上で、どれを鑑賞するか決めれば良いかと思います。個人的には今回話題となっている新作『パトレイバーEZY』はテレビシリーズの延長にある作品とのことなので、今からならテレビシリーズが良いのではないか?と思います。各作品の物語のつながりなどについては、公式サイトの方でも解説していますので、視聴前に確認することをおすすめします。

『パトレイバーEZY』はどうなるかわかりませんが、今思い出すと、主人公の「泉 野明」の声優さんの冨永みーなさんって、今『サザエさん』のカツオをやってるんですよね。時代を感じます。

今回は以上です。

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