「もう一度見たい、リメイクしてほしいアニメ作品」気になる結果は?ランキングの紹介

サブカル

日本で最初のテレビアニメ『鉄腕アトム』の放送が始まったのが1963年。1974年に熱狂的なアニメファンを生み出した『宇宙戦艦ヤマト』に始まり、1979年には、劇場版『銀河鉄道999』が大ヒット。そしてその後、社会現象になった『機動戦士ガンダム』、『新世紀エヴァンゲリオン』など、今も続くアニメブームの中で育ってきたのが、現在世代的に50代以上とのこと。彼らのことを「オタク第1世代」(1960年代生まれ)と呼び、今回そんな彼ら300人に「もう一度見たい、リメイクしてほしいアニメ作品」をアンケート調査したとのことでそのランキングが発表されました。

ちなみにこのアンケートは1人で1~3位の作品を選んでもらい、1位=3ポイント、2位=2ポイント、3位=1ポイントで算出したとのことです。アンケートは2021年2月フリージー調べです。
では、そのランキングを10位まで、私の解説を元にご紹介します。

目次

1位 宇宙戦艦ヤマト(1974年)66ポイント

アニメというジャンルが子供だけのものじゃなくした歴史的な作品。戦争としての戦闘の描写やその中で繰り広げられる人間ドラマなど現在のアニメーション作品で当たり前となった基盤を作りだした作品。テレビ放映後に映画化されるなど、その後の『銀河鉄道999』、『機動戦士ガンダム』、『超時空要塞マクロス』、『新世紀エヴァンゲリオン』と度々起こったアニメブームの起源となっているため、今回の1位に関しては納得の結果・・・なのですが、すでに『宇宙戦艦ヤマト2199』という作品でリメイクされているので、今回の主旨としてはどうなんでしょう。内容はどうであれ『宇宙戦艦ヤマト』に関しては、木村拓哉さん主演で『SPACE BATTLESHIP ヤマト』という名前で実写化もされてます。

 

2位 機動戦士ガンダム(1979年)63ポイント

本ブログでもなんども紹介しているガンダムが2位。これは納得ですね。ファーストガンダムに関しては、ちゃんとしたリメイクはまだないので、あの内容のものを最新の映像で観たいファンは多いと思います。劇場版の『Zガンダム』の新作カットがかなり綺麗なイメージだったので、やはりファーストガンダムも最新の映像でリメイクしてほしいです。個人的には声優さんも一新してよいかと。さすがに皆さんもうお年で、亡くなっている方もでてきているので、『ドラえもん』のように一度リセットするのがいいかと思います。ちなみにキャラクターデザインの安彦良和さんが描いた漫画『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』というファーストガンダムを描きなおしたものがあり、これもアニメ化されているのですが、アニメ化されているのは『THE ORIGIN』でのオリジナルエピソードのシャアとセイラの話だけなので、リメイクとは言えませんね。『THE ORIGIN』がすべてアニメ化されれば、リメイクに近いものが作られるかと思います。

 

3位 巨人の星(1968年)57ポイント

主人公の星飛雄馬がライバルの花形満や左門豊作やオズマらを相手に、訓練の末習得した大リーグボールを武器に戦う野球漫画がアニメ化されたものが第3位。お父さんの一徹がちゃぶ台をひっくり返たり、大リーグボール養成ギプスなど現在もネタとして使われることの多い作品ですね。多くのプロ野球選手にも大きな影響を与えたことでも有名。ちゃんとしたリメイクはされていないと思いますが、現在綺麗な映像でリメイクされたとして、当時のようにテレビのゴールデンタイムに毎日プロ野球中継があった頃の感覚ならわかるのですが、現代の若者にはあまり需要はなさそうですね。

 

4位 マジンガーZ(1972年)47ポイント

ゲームの『スパーロボット大戦シリーズ』でほぼレギュラーである日本のスーパーロボットの代名詞。永井豪さん原作ではあるものの、アニメは独自のストーリー展開となっています。当時、テレビでなんと全92話も放映されたことを考えるとその人気がわかるかと思います。割と最近その後のストーリーが描かれた映画『マジンガーZ / INFINITY』やその他のスピンオフなどの作品は作られていますが、もともとの『マジンガーZ』のリメイクはないですね。これは文句ない上位作品です。

 

5位 あしたのジョー(1970年)45ポイント

『週刊少年マガジン』で連載していたボクシング漫画のアニメ作品。当時の社会現象はすさまじく、ジョーのライバルである力石徹が作中で死んだ時には、架空の人物であるにも関わらず、葬儀が行われたほど。この作品を見たことない人でも「立て〜立つんだ、ジョー!」というフレーズをネタできいた事がある人も多いかと思います。もちろん、映画化もされています。また1970年に一度、そして2011年にヤマピーこと山下智久さん主演で実写映画化されています。

 

6位 銀河鉄道999(1978年)43ポイント

1位の『宇宙戦艦ヤマト』と同じ、松本零士作品。漫画原作のアニメ化でこちらも映画化になった作品です。この映画化で主人公の哲郎の顔がなぜか美形になっています。そして何よりこの映画では、『宇宙海賊キャプテンハーロック』『クイーン・エメラルダス』なども登場し、当時の松本零士ファンを喜ばせました。そして今も人気なのが主題歌の「銀河鉄道999」。ささきいさおさんの歌うテレビアニメのOPテーマも大好きなのですが、やはり今でもエグザイルなどいろんなアーティストがカバーしているのは、当時ゴダイゴが歌った劇場版主題歌の「銀河鉄道999」でしょう。胸が高鳴る楽曲ですね。

 

7位 ドカベン(1976年)34ポイント

主人公の「ドカベン」こと山田太郎とチームメイトの岩鬼正美、殿馬一人、里中智、微笑三太郎などのライバル達の高校野球での活躍を描く水島新司さんの野球漫画のアニメ化作品。ちなみにアニメ化された当時はすでに野球漫画として人気があったので、漫画版序盤の柔道編が短縮されています。当時は『巨人の星』のように野球を題材にした漫画やアニメが人気でしたが、この『ドカベン』はそういった過剰な演出がない上での、野球の面白さを描いて人気となりました。この作品も様々な野球選手に影響を与えました。

 

8位 タイガーマスク(1969年)32ポイント

実際のレスラーも同名で登場してしまった伝説のプロレスアニメ、『タイガーマスク』が8位。孤児院「ちびっこハウス」や悪役レスラー養成機関「虎の穴」など、現在もネタとして使われる元を作った作品でもあります。なにより現実で本物のプロレス界にタイガーマスクも登場させてしまう影響力は凄まじかったですね。現実にタイガーマスクがあらわれただけではなく、アニメの方にも現実のレスラーだったジャイアント馬場やアントニオ猪木などが登場したのも話題になりました。2013年にウエンツ瑛士さん主演で、こっそり実写映画化して失敗したという話もあったりしますが、続編のような作品はあるのの、ちゃんとしたリメイクはされていません。当時の影響力を考えると上位ランクインも納得ですね。実写はアレでしたが。

 

8位 北斗の拳(1984年)32ポイント

『タイガーマスク』と同じ8位となったのが、「お前はもう死んでいる」で有名な『北斗の拳』。テレビアニメ化された当時私は小学生だったのですが、『週刊少年ジャンプ』で連載されていた漫画の絵と比べると、主人公ケンシロウが、眉毛が太いブルースリーみたいな感じでなんか違う感じがしてがっかりした思い出があります。なので、リメイクについては納得なのですが、その後、映画化された時に、原作にだいぶ絵を寄せた映像になっていたり、実は『真救世主伝説 北斗の拳』というタイトルで、5部作でリメイクされたりしていたので、今回のランクインはちょっと主旨が違うような気がします。

 

10位 デビルマン(1972年)26ポイント

『デビルマン』も何回かアニメで制作されていて、最近ではNetflixにて、『DEVILMAN crybaby』という作品でこれこそまさに現代風にリメイクされているので、今回のランクインに疑問がありました(今回こんなことばっか書いている)が、よく考えたらそのリメイクはすべて原作、漫画版の映像作品。あの問題となった実写版も漫画版がベースです。しかし、当時テレビアニメで放送されたデビルマンは、漫画とはほとんど別の作品となっていて、ようするに普通のヒーロー物として描かれていました。『デビ〜〜ル』と叫んで変身し、デビルチョップ、デビルアロー、デビルウイングなど、いろいろな能力を駆使してデーモン一族と戦っていたテレビアニメ版のリメイクだとしたら、かなり納得の結果です。『デビルマン』に関しては、原作の漫画版が名作だと世間に迷信のように吹聴されていますが、ヒロイックな明るめの作品となったアニメ版が私は好きです。ちなみにこのアニメ版ではマジンガーZと共演した映画『マジンガーZ対デビルマン』という作品も作られました。

そのほかのランキングについては以下のページより

リメイクしてほしいアニメ作品ランキング、50代男性(オタク第1世代?)が選んだTOP20 | 週刊女性PRIME
昭和・平成のアニメブームの中で育ってきた50代男性300人に「もう一度見たい、リメイクしてほしいアニメ作品」をアンケート調査した。

 

以上が「もう一度見たい、リメイクしてほしいアニメ作品」の上位10位までの作品でした。すでにリメイクされている作品もあったりしますが、いずれにせよ今回のアンケート対象が「オタク第1世代」ということもあり、ファンではない現代の若者がこれらのリメイク作品を見たところで、果たして当時のような印象を持てるかは疑問が残りますね。

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