正解できる?ラテラルシンキングを試す問題を紹介!

時事問題

突然ですが問題です。

男はレストランに入り「水をください」と頼んだ。

すると店員は突如、男に銃を突きつけた。

男は「ありがとうございます」と言うと、笑顔でレストランを去って行った。

一体、なぜでしょうか。

いわゆる、なぞなぞのようなこのこのクイズ。でもなんとなく普通のなぞなぞとは少し違う感じがします。この問題はラテラルシンキングと呼ばれる概念の象徴となる問題の一つ。解答の前にまず、このラテラルシンキングという謎の言葉の考え方について少し説明します。

水平思考(ラテラルシンキング)とは、問題解決のために既成の理論や概念にとらわれず、アイデアを生み出す方法のことを言い、マルタという国の医師で心理学者のエドワード・デボノという人が1967年頃に提唱した概念とのことです。

いわゆる普通の考え方、深く掘り下げて(垂直)考えていく論理的思考と逆で、「水平思考」はひたすら自由に発想を広げて(水平)考えるのが特徴で、このことが水平思考(ラテラルシンキング)と呼ばれているきっかけになったそうです。日本では、2004年に『ポール・スローンのウミガメのスープ』(ポール・スローン、デス・マクヘール著)と言う本が刊行されたことで知られるようになってきたそうで、この銃を突きつけられた男の問題は、この発想を象徴する問題の一つとの事です。

冒頭の問題は『銃を突きつけられた男』というタイトルがつけられています。そしてその答えは以下のようなもの。

目次

解答

男は急にしゃっくりが止まらなくなり、レストランで水をもらってなんとか落ち着けようと考えた。

その様子を見かねた店員が、レジの下にあった強盗対策の銃(もちろん、安全装置つき)を男に突きつけたのだ。

びっくりしたことが原因でしゃっくりが止まり、喜ぶ男。店員の粋なはからいに、「ありがとう」とお礼を言って、笑顔でレストランを去って行ったのだった。

というのがこの問題の解答とのことです。正直、はぁ?ってなりましたが、これがラテラルシンキングというものらしいです。私が考えた解答は、“店員が持っていたのは水鉄砲で、水鉄砲で水を飲ませた”という少しアレな解答ですが、残念ながら結構自信がありました。

他にもそんなのわかるかよ!っていう問題が多いのですが、単なるクイズではなく、あくまでもラテラルシンキングの考え方として参考にしてもらえばと思います。そのトレーニングとして、今回は他のラテラルシンキングの問題とその解答を紹介します。

 

問題2 葬式で微笑む男

ある若い女性の葬儀、人々は悲しみに暮れている。とても、心優しい女性だった。

しかしその葬儀の中で、一人だけずっと微笑んでいる男がいた。その男は、故人ともっとも近しい者のひとりだった。

保険金を受け取るわけでもないし、女性に恨みがあったわけでもない。むしろ、恩があるくらいだ。

最後に男は笑いだし、その笑い声は、会場中にこだましていくのであった。

この男、一体何者なのだ?

 

問題2 解答

その男とは、女性がこの世に残した、赤ん坊だ。

状況が理解できずに、いつものようにキャッキャと無邪気に騒いでいたのだ。

 

言い方が違うだけの答えとしては、納得できる問題ですね。

 

問題3 村上を読む女性

毎朝毎朝、眠い目をこすりながら電車で会社へ通勤してる僕。始発駅から乗れることだけがせめてもの救いだけど…ああ、それにしてもだるい!けれどそんな退屈な僕の人生にも、春が来たんだ。その女性の存在に気づいたのは、1ヶ月前のこと。

彼女は毎朝、必ず僕と同じ車両に乗ってくるんだ。いつもドアの近くに立って、差し込む日光で村上春樹の本を読んでいるのだけれど…分かるんだよね。本越しに、チラチラといつも僕を見てくるんだ。通勤ラッシュで、どんなに混み合った電車の中でも、すぐに僕のことを見つけようとしてくれているのが分かる。隠してもダメだよ。僕は途中で降りちゃうから、話しかけるタイミングなんて、今までなかったんだけど。

今日こそは決めるよ。そして僕は、彼女に告白した。

こっぴどくフラれた。

なぜだ。僕のこと、好きなはずじゃなかったのか。読者の皆さん…理由を教えてくれませんか?

 

問題3 解答

男は始発駅から乗っているため、いつも必ず座っている。

女性は、男の降りる駅を知っていたため、いつも男が電車を降りたあと速やかにその空いた席を取り、座ってゆっくり村上を読むことを日課にしていた。ただ単に、男の席を狙っていただけだったのだ。

実はこの問題、私正解しました。少しうれしいです。

 

 

問題4 愛がなんだ

「アンタは救いようのない馬鹿だよ。…こうなったのも、全部アンタのせいだからね」

女はそう言うと、愛する男に刃物をズブリと突き刺した。真っ赤に染まるブランケット。

しかししばらくして、女は男の両親から熱烈に感謝された。一体なぜ?

 

問題4 解答

私は外科医。勤務中に、あろうことか自分の彼氏が担架で運び込まれてきた。

理由を聞いて呆れたよ。趣味のロッククライミングで、足を滑らせて落ちて骨折、すねから骨が突き出しちゃってるじゃんか!救いようのない馬鹿!すぐに手術室で、メスをズブっと突き刺して、開いて治したけどね。あー、危なかった。こんな風に怪我したのも、全部アンタのせい、自業自得だよ。

まぁ、完治してから、彼の両親から、「息子を治してくれてありがとう」なんて菓子折りが送られてきたのには、笑っちゃったけど。

問題としては、説明がもう少し欲しいところですが、そのあたりを想像できるかどうかというのがキモなのでしょう。おそらく。

 

問題5 気まぐれな部下

その部下は優秀なことで有名だったが、最近、少し社内でくすぶっている様子だった。

見かねた上司は、「よし、一肌脱いでやろう!」と、大きなプロジェクトをやってみないかとその部下に打診した。すると部下は、「是非やってみたいのですが、少し自信がありません」と言った。

正直、意外だった。自信満々なタイプに見えたが、内面は思いの外ナイーブなのかもしれない。「そういうことか。じゃあ俺が、バックアップ体制を整えてやろう」そう言うと上司は、さまざまな部署に働きかけ、部下が動きやすいような体制を1ヶ月ほどで作り上げてやった。そして部下に言った。「どうだ、今ならできるか?」

部下は「はい!」と晴れ渡った笑顔で答えた。

しかしその翌日、「今までありがとうございました」という言葉と共に、部下の辞表が机の上に置かれていた。一体、どういうことだ?

 

問題5 解答

その優秀な部下は今の会社の待遇に満足しておらず、なおかつ他の会社からヘッドハンティングを受け、交渉の真っ最中だった。会社で存在感が薄くなっていたのはそのためであり、大きなプロジェクトを打診された時は、別の会社に行く可能性があったため、取り組めないだろうと思っていた。しかし「やりたくない」と言ってしまえば、理由を説明せざるを得なくなってしまうため、「やりたい気持ちはあるが自信がない」とやんわりと断っていたのだ。

しかしそれを額面通りに受け取った上司がどんどんことを進めてしまったために、部下は非常にやきもきしていた。結局、交渉がうまくいき、上司がバックアップ体制を整えたのとほぼ同時期に、部下はうまく転職を決めることができた。晴れやかな笑みは、新しい会社が決まった安堵からきたものだったのだ。部下はもう元の会社のことはどうでもよくなり、静かに会社を去った。

上司が「一皮脱ごう!」なんて思ったのは、部下にとっては余計なお世話だったのかもしれない。

この問題、正解する事はできませんでしたが、解答を見た時、なんかフツーですね。意外性がないというか、なるほどというのがありませんでした。私。

 

 

問題6 裕介の憂鬱

裕介はポストを開くと、郵便物を取り出した。

その宛名が漢字違いの「○○ 裕助様」になっていることを発見すると、

届いた手紙を破り捨て、すぐにパソコンを開いて、あるウェブサイトのアカウントを削除した。

名前の漢字を間違えられたことが、そんなに嫌だったのだろうか。いや、そうではない。

一体、どういう状況なのか、説明してくれないだろうか。

 

問題6 解答

裕介は、頻繁に届くダイレクトメールに悩まされていた。

すでに登録しているどこかのウェブサイトから、自分の住所などの個人情報が漏れているのではないかと疑った彼は、「裕助」「裕輔」「裕祐」など、少しずつ自分の名前の漢字を変えてそれぞれのウェブサイトに登録しておいた。少し漢字が違っても、荷物は届くから問題はない。

そして新たに届いたダイレクトメールに「裕助」と書かれていたことから、その名義で登録しているウェブサイトが怪しいと睨み、アカウントを削除することでこれ以上の流出を防ごうとしたのだ。

この問題も、前の問題同様、なんかフツーです。

 

 

問題7 地上39階

そこは「ABCヒルズ」と呼ばれる、成功した裕福層しかとても家賃が払えない高級マンションだった。

その47階に住むレイコは、いつもエレベーターを39階で降り、階段を利用して自分の部屋に戻ると言う。

特に工事中というわけでもないし、39階に恋人が住んでいるわけでもない。ヒルズにはスポーツジムも完備してあるから運動したいならそこでできるはずだが…

一体どうしてなのだろう。

 

問題7 解答

レイコは裕福層の娘で、今年9歳になる。

単純に自分の住む47階のボタンに背が届かないのだ。

 

正解はできませんでしたが、これは前の2問と比べて納得できました。ただ、そんな女の子が頻繁に1人で出かけているのかという疑問は残りますね。

 

問題8 てんやわんやの病院

その病院は、市内で唯一設備の整った病院であるため、市内で起こるすべての交通事故の患者を受け入れている。市内では運転の荒い者が多く、事故が頻発していた。

状況を改善するため、その市内で法律が改正され、運転手も同乗者も、シートベルトの着用が義務化された。

病院スタッフがほっと胸をなでおろしたのもつかの間、その病院に運び込まれてくる怪我人の数は、以前よりもずっと増えてしまったのだ。

一体なぜ、こんなことが起きてしまったのだろう?

 

問題8 解答

みんながシートベルトを着用し始めたことにより、本来だったら死亡事故になっていたものが、怪我ですむようになった。結果的に病院に運び込まれてくる怪我人は増えた。

結構、なんというか、ブラックな問題ですね。

 

 

問題9 拝啓 未来の私へ

ある女性は、いつも自分に宛てたポストカードを書く。

裏には、その日に読んだ本の感想を付け加えておく。

次の日も、また次の日も、彼女はそれを繰り返す。

一体どうして、彼女はそんなことをするのだろうか?

 

問題9 解答

女性は仕事柄、出張が多く、ほとんどの時間をホテルなどで過ごしていた。

しかし、まとまった休みが取れると、山奥にある実家に戻るのだ。

冬場だと、家のまわりの道が雪に埋もれてしまうため、帰省の1〜2週間前から、自分宛てに出先で購入したポストカードを送り続けることにしている。そうすることにより、郵便配達車が家までの道をならしておいてくれるため、家にたどり着くのがグッと楽になるのだ。

ただ、何も書いていないポストカードだとなんとなく寂しかったため、移動時間に読んだ本の感想を付け加えるのが習慣となっていた。

さすがにこんなのわかんないんじゃないでしょうか。正解した人いるんでしょうか。

 

今回は以上9問の紹介となります。

私は問題3のみ正解しました。あとは全然わからないし、答えを聞いてもはぁ?って感じになってばかりでした。でもラテラルシンキングは、単なるクイズというより、頭の体操に近いものだと思いますので、私のように文句を言わずにチャレンジしてみてください。問題は他にもありますので、いずれまた紹介したいと思います。

クイズ?頭の体操?ラテラルシンキングの問題を紹介!Part2
水平思考(ラテラルシンキング)とは、問題解決のために既成の理論や概念にとらわれず、アイデアを生み出す方法のことを言い、マルタという国の医師で心理学者のエドワード・デボノという人が1967年頃に提唱した概念とのことです。今回は他のラテラルシンキングの問題とその解答を紹介します。

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