「シン・サンダーバード」?庵野監督が編集して2022年に放送予定

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「エヴァンゲリオン」シリーズで有名な庵野監督。かつて実写映画『シン・ゴジラ』が大ヒットし、その後『シン・ウルトラマン』、『シン・仮面ライダー』と制作が予定されていて、その度話題となっていますが、今度はあの『サンダーバード』に関わるというニュースがありました。しかし、これに関しては、編集のみを行うだけとのことなので、これまで発表した作品のようにリメイクするというわけではないようです。そもそも今の若者は『サンダーバード』なんて知らないのではないでしょうか。今回は当時のフィルムの修復とHDリマスターを施して新たに生まれ変わることになった「シン・コンプリート・サンダーバード」の制作のニュースとともに、『サンダーバード』ってなんなのかについて紹介します。




『サンダーバード』って何?

『サンダーバード』は、1965年から1966年にイギリスで放送された人形劇による特撮テレビ番組。なんと人形劇がテレビで流れていたんです。人が演じるドラマの特撮ではなくて、人形を操って物語を描いているのです。今でこそほとんど見なくなりましたが、昔は結構こういった人形劇でドラマが結構つくられていました。『サンダーバード』はそのはしりで、日本でも1966年に放送が開始されました。物語はというと2065年を舞台に、世界的な大富豪のジェフ・トレーシーとその家族らによって構成された国際救助隊が、それぞれ特徴的なスーパーメカ「サンダーバード」の1号から5号を使って、世界各地で発生した事故や災害で絶体絶命の危機に瀕した人々を、救助する活躍を描く物語です。私は子供の頃に再放送を見ていました。私の子供の頃、その時点で古い作品となっていた『サンダーバード』だったのですが、その頃に新作のプラモデルが発売されたりもしていたので、非常に長い間ファンに愛されている作品です。ディアゴスティーニでDVDコレクションがでるほど、古くからファンのいる作品でした。当時も劇場用長編版が2本製作され、2004年には実写映画を公開。2015年にはCGアニメとして「サンダーバード ARE GO」が放送されました。日本放送開始55周年を記念して、新作「サンダーバード55/GOGO」2022年に公開も予定さています。

 

当時の人気

『サンダーバード』は、とにかくオープニングから子供達を引きつけました。今でもバラエティ番組などでもたまに見かけるカウントダウン、英語の低く太めの声で「ファイブ!」「フォー!」「スリー!」「ツー!」「ワン!」「サンダーバード アー ゴー」というナレーションから始まり、劇中のシーンやサンダーバード1号から5号までの活躍を写していました。

サンダーバードは全部で5機あって、長男のスコットが乗る超音速有人原子力ロケット(大気圏内飛行)機のサンダーバード1号、三男のバージルが乗る超音速有人原子力の輸送機サンダーバード2号、末っ子のアランの乗る単段式有人原子力ロケット(これは宇宙用)のサンダーバード3号、四男のゴードンが乗る原子力潜航艇のサンダーバード4号、そして次男のジョンが滞在する原子力有人宇宙ステーションのサンダーバード5号があって、それぞれ物語の内容に合わせて、登場する機体も毎回違いました。登場頻度が高めだったのが、1号と2号。その中でも人気だったのが輸送機の2号でした。サンダーバード2号は胴体がそのままコンテナになっていて、状況に合わせて輸送するコンテナを変え、現地にいってそのコンテナ内のメカで対処するといった描写が多く描かれていました。ちなみに潜水艇のサンダーバード4号もこの2号のコンテナから発信していました。他にも地中をドリルで進んでいく「ジェットモグラ」も人気がありました。毎回それぞれの発進シーンも描かれ、発進シーケンスもトレーシー家のプールが開いたり、岩が開いて滑走路脇のヤシの木が倒れたり、かなり尺をとって見せていて、子供達の心をワクワクさせていました。

 

シン・コンプリート・サンダーバード

そしてようやく今回のニュースについて。そんな『サンダーバード』のダイジェスト編「ザ・コンプリート・サンダーバード」の編集を1985年に庵野秀明監督が関わっていたとのことで、今回も庵野監督が当時のフィルムの修復とHDリマスターを施して2022年にBS10 スターチャンネルで独占放送されることになったとのこと。新たなタイトルとして「シン・コンプリート・サンダーバード」と庵野監督が命名したとのことなのです。なので今回はこれまで発表された『シン』シリーズではなく、当時の映像に手を加えたものとなります。最初、文字だけ見たときはびっくりしましたが、完全新作ではありません。さらに庵野監督は以下のようなコメントを発表しています。

庵野秀明監督作品の『シン』シリーズって何があるの?
映画公開の終了が迫る中、興行収入が100億いくかいかないかで、まだ話題となっている『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』。庵野監督作品はこのエヴァのあとにも『シン・ウルトラマン』が予定されていて、まだまだ話題がつきそうもありません。しかし、この庵野監督の作品のタイトルについている『シン』ってなんなんでしょうか?今回は過去の制作された作品と合わせ、今後公開される予定のこの庵野監督のこの『シン』シリーズについてご紹介します。

 

庵野秀明監督のコメント全文

1985年に構成・編集で参加させていただいた「ザ・コンプリート・サンダーバード」は、当時、アッセンブルとインサートしかできなかったアナログ編集時代に膨大な時間と手間をかけて、周囲に大変な迷惑をかけながら何とか形にしたものでした。
当初の構成案はメカグラフィティとしてメカの活躍等を音楽に合わせた編集で魅せる予定でしたが、肝心のオリジナルサウンドトラックが存在しないという話を作業中に聞き、仕方なくMEテープ(音楽と効果音だけが入っているテープ)から使えそうな箇所をピックアップして貼り付けるしかなかったものでした。
MA作業(画と音を合わせる作業)にスケジュールの関係で立ち会えず、個人的に不本意な音響状態のまま発売されたものでした。
そして、諸般の事情から30年以上オクラに入っていたものでした。
良い思い出といえば、本屋さんで偶然会ったあさりよしとお氏に「1号2号の着陸のところが面白かった」と言ってもらったことでした。
そして今、「ザ・コンプリート・サンダーバード」に再び関わらせていただけることに感謝しています。16ミリポジフィルムのテレシネ画像がHD画質のリマスターとしてよみがえることに感謝しています。現在のデジタル編集と、発見されたオリジナルサウンドトラックとTBS再放送版の主題歌を使用した音響作業に関われる機会をいただき、感謝しています。
作業はまだ先ですが、当時描いていたものにできる限り近づけたバージョンアップ版として形にするつもりです。
改めて、当時ご迷惑をかけたスタッフの皆様と、再び形を整えさせていただく機会を与えてくださった東北新社様に感謝いたします。ありがとうございます。
サンダーバードファンの皆様に楽しんでいただける作品を目指して頑張ります。
よろしくお願いします。

『シン・ウルトラマン』、『シン・仮面ライダー』の公開が予定されている中、新たな『シン』のタイトルを冠した『シン・コンプリート・サンダーバード』。・・・ちょっと紛らわしいですよね。

今回は以上です。

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