ゲーム『ザンキゼロ』のストーリーを紹介しています。今回はPart10。メインのストーリーはサチカの物語です。しかし、物語は再びハルトの視点で進んでいきます。非常に長くなったので前編後編に分けてご紹介していて、今回はその前編となります。
思いっきりネタバレとなるので注意してください。
目次
『ザンキゼロ』のあらすじ Part10 原罪(前編)
マモルにも覚えがないというMANIの廃墟。マモルは世界が滅亡した日から、MANIを探したが見つけられなかったと言います。リョウがエクステンドマシンの残機カウンタが壊れていて、実は自分たち以外にも生き残りがいるんじゃないかと言います。その言葉にマモルがもしそうだとしたら、一つだけ気になっていた事が会ったと言います。マモルが最初にガレキ島で目覚めた初日、マモルより先にサチカがすでに目覚めていたと言います。そもそもマモルの復讐計画にはサチカは含まれていなかったので、サチカをエクステンドする予定はなかったと言います。しかし、サチカは目覚めていた。マモルは自分の設定ミスだと思っていたそうです。もし、マモルのミスではなかったとしたら、誰かがサチカをエクステンドした事になります。
そこでサチカが『はい、議論はそこまで』例のもとのサチカがまたでてきて、研究所に行ってみようと言います。もはや暴かれる過去もなければ、クロスケもいなくなったので、MANIにみんなで行くことにします。
真白ナノテクノロジー研究所
真白ナノテクノロジー研究所は自家発電設備があったようで、セキュリティなど含めた様々なシステムがまだ正常に作動していました。中央に大きなエレベーターがあり、そこから中に入れるとのことで、まずはエレベーターを目指すことにしました。ここにもクリーチャがいて、その都度対処しながら探索をします。
するとリンコがあるものを発見します。それはMANIのパンフレットでした。中を開くと、そこにはエクステンドTVにでてきていたショウとミライが描かれていました。元々、ミライとテラシマ・ショウはMANIのマスコットキャラクターでした。しかもただのキャラクターではなく、3Dモデルと合成音声、そしてAIうぃ組み合わせた『対話可能な自律AI』として開発されたキャラクターだと言います。しかし、AIが完成する前に世界が滅亡してしまったとマモルは説明します。マモルはエクステンドTVを作った時、その素材を使用したとの事でした。
MANIのクリーチャ
そしてエレベーターに近づいた時、リンコが老化現象を止める方法が、この研究所で見つかればいいと言います。すべて仮定の話ですが、他にも人類の生き残りがいれば、子供を作って滅亡を回避できると。その言葉にハルトはハッとします。どうしてここにクリーチャが・・・。ハルトはマモルにここMANIとガレキ島のエクステンドマシンも、他の廃墟みたいに繋がっているのか確認します。マモルは世界が滅亡してからMANIに来るのが初めてなのでそんな細工している暇はなかたっと言います。そこでマモルを気づきます。ハルトとマモルだけで理解している状況にミナモが説明するように二人に言います。ハルトはクリーチャが廃墟にいる理由を覚えているかミナモに聞きます。自分の警察手帳が証明してくれたと前置きし話します。メンバーのみんながエクステンドした時に生まれる“できそこない”がガレキ島から他の廃墟に排出される。それがクリーチャになるのですが、ここMANIとガレキ島は繋がってません。だとしたらなぜMANIにクリーチャがいるのかが説明できなくなります。つまりここにいるクリーチャはガレージキッドのメンバーたちから生まれたものではなく、別の何者かがここのクリーチャを生み出しているという事になります。もし、自分たち以外に誰かが生き残っていて、その人がMANIの人間だったとしたら、エクステンドマシンを改良できるかもしれない。ハルトたちはそんな期待を胸に先へとすすみました。
目覚めたサチカの正体
ようやくエレベーター前についたメンバーたち。エレベーターは動いているようです。しかし、マモルは部外者侵入対策のロックがかかっていると言います。ロック解除にはパスコードが必要でマモルはそれをわからないと言います。エレベーターが使えないなら他のルートを探せばいいとハルトが言うと、そんな必要はないとサチカがいいます。
例の目覚めた方のサチカがエレベーターのカバーを開け、淡々とパスコードを入力していきます。そしてロックが解除されます。驚くマモル。サチカはこのMANIに来たことがないのに、なぜパスコードを知っているんだと質問をします。するとサチカが自分で考えたんだから分かるといいます。何を言っているのかわからないメンバーたち。するとサチカは『ガレージキッドの諸君。ここまで連れてきてくれてありがとう。』と言います。『ここから先は腕一本でも行けるからね。そろそろ一人立ちしようと思うんだ。』その言葉にマモルが『まさか、あなたは!?』と驚きの声を上げた瞬間でした。
サチカの義手の付け根に電撃が走り、右腕が吹き飛びました。そのままサチカは意識を失い床に倒れます。倒れたサチカを介抱するマモルに謎の声が、『サチカなら心配いらないよ。電脳が切り替わった影響で気絶してるだけ。』どこからか声が聞こえてきます。しかし、誰もいません。
するとゼンがハルトに足元の方を指差します。そこにはこれまでサチカの右腕についていた義手が、立って喋っていました。その声を聞いたマモルが誰だかわかります。
声の主はMANIの所長、寺島ダイチでした。
生きていた寺島博士
サチカに何をした?と寺島博士にマモルは聞きます。何もしていない、ただ分離しただけだと寺島博士は言います。そして『まさか、本当にサチカの記憶が戻った・・・なんて思ってないよね?演技だよ、僕の演技。あははははは。』
これまで記憶が戻ったと思われたマモルの妹としてのサチカは、義手から寺島博士が演じてたと言います。そして高らかに笑います。あまりの言動にさすがのハルトも『あなたは・・・・あなたは何なんですかッ!?』と声を荒げると、『こんな世界にしてしまった張本人さ。ボクは帰ってきたんだ。”世界の終わり”が始まった場所に。今度は”世界の始まり”を始めるためにね!』と言いながら寺島博士である義手はエレベーターに乗り込み、『もし、ボクに協力する気があるなら・・・追って来るといい。新たな人類の未来を、共に作り出そうじゃないか。』そう言ってエレベーターのドアが閉まります。そのまま追いかけようとしましたが、サチカが腕から出血しているというマモル。一度ガレキ島に戻って処置しなければ行けないと言い、みんなは一度、ガレキ島に戻ることにしました。
再び真白ナノテクノロジー研究所へ
ガレキ島に戻り、マモルによってすぐにサチカの治療が行われました。サチカの様子が気になる仲間達。するとサチカが元気に顔をだしました。意識を取り戻した後、義手の処理などをほとんど自分でやってしまったそうです。一安心したメンバーたち。そしてガレージキッドのメンバーたちは今後について話し合うことにします。マモルいわく、寺島博士は悪ふざけが皮をかぶったような人間で、自分の研究のためなら、倫理も常識も人情も家族すら関係なくなる人間との事でした。今の段階では、寺島博士の目的や真意がわからない。いずれにせよ、エクステンドマシンの老化現象を防ぐ方法も知っているかもしれないし、目的が何かを知るため、直接聞きに行こうという事になりました。ただマモルはサチカを連れて行くことは反対しました。寺島博士はこれまで、サチカの事を研究対象にしか見ていなく、今回の件でもそうですが、とにかくサチカに何をするかわからないと言います。しかし、サチカは一人で待っていたくないと訴えます。これまでも8人で行動してきたし、置いていってもおそらくついてきてしまいそうなので、一人で博士に近ずかないよう約束させた上で、全員で向かうことになりました。再び、MANI、真白ナノテクノロジー研究所に向かいます。
シン・エクステンドTV
エレベーターからMANI内部に侵入したメンバーたち。寺島博士がどこにいるのか話していると、床からテレビモニタが出てきました。みんなが不思議そうにしていると、今となっては懐かしい映像が流れました。
画面に映ったタイトルは『シン・エクステンドTV』。以前のようにショウとミライが今度はカラーとなって登場しました。かつてと同じような掛け合いをする二人。そこに割って入ってきたのが、なんと寺島博士でした。寺島博士は今回のショウとミライはAIで、マモルのように前もって、セリフを打ち込んでいるのではなく、AIが自身で話していると言います。
するとショウが、このシン・エクステンドTVの目的はなにかを博士に質問します。寺島博士は『シン・人類再生ミッション』についての紹介といいます。シン・人類再生ミッションは、新たな未来・・・新たな人類の扉を開くための壮大な実験だと言います。そしてシン・人類再生ミッションには危険がともなうと言います。最後に『人類の!』『新たなミライを!』『テラシマショウ』といつもの掛け声が少し変わり、シン・エクステンドTVが終了します。
テレビが終わるとサチカが、あの人がサチカとマモルのお父さんなのかと、マモルに質問します。マモルがそうだと応えると、サチカは気を落としてしまいました。寺島博士は自分が父親であることは伝えてなく、ヒラサカ記念病院でサチカに痛みがともなうような酷い実験をしていたとマモルがいいます。寺島博士の事は覚えていたサチカは、彼が自分の父親であったということにショックを受けたようでした。
寺島博士が生きていた理由
奥へ進むとまたシン・エクステンドTVが流れます。シン・エクステンドTVでは、攻略ビデオがない代わりに、クローンやルシオラなどこれまでに知ったことや、まだ知らないことを教えてくれるようでした。まず生きていた寺島博士について。実は寺島博士もクローンだと言います。寺島博士本人は、世界最後の日に完全に死んだそうです。しかし生前、自分専用のペケ字キーを既にエクステンドマシーンにセットしており、MANI研究所のクーデターに巻き込まれて亡くなった瞬間にペケ字キーが自動起動したとのこと。ショウとミライと一緒に映っている博士はCGで、実際の身体はサチカについていた義手のままだといいます。
義手の手の甲の部分にペケ字キーがついていて、センサーが付いていたり、マイクで話すこともできるとのこと。寺島博士は元々いろんな人たちに命を狙われていたため、その保険だったと言います。エクステンドをせずに、義手になっていたのは寺島博士の専用ペケ字キーに対応したエクステンドマシンがなかったためといいます。博士が生き残っていた説明を終えると一旦、シン・エクステンドTVが終了します。
クローン人間について
しばらく進むとまたシン・エクステンドTVが始まりました。今度はクローン人間について。ショウが寺島博士にシン・人類再生ミッションはクローン人間の老化を防ぐことじゃないかと質問します。老化がなければ、子供を作ることができるんじゃないかと。寺島博士は老化現象がなくなれば、クローン人間であっても子供は作れると言います。
老化現象はクローン人間を長生きさせないための新型ペケ字キーの機能。体内のナノマシンが移植者の肉体を老化した細胞に作り変えていくシステム。これは体外に出てしまった細胞も同じで、血や精子も同じだと言います。受精してもすぐに死んでしまうので、新型ペケ字キーのクローン人間には子供を作ることができません。ただし、旧型であるサチカには老化の仕組みはないため、妊娠することは可能です。しかし他のメンバーが新型である以上、現状相手がいないわけです。ではやはり寺島博士が研究所に戻ってきたのは、その老化現象をなくすことなのかとショウがまた質問すると、そうでもあるし、それだけではないといいます。寺島博士いわく、シン・人類再生ミッションには、研究所の最深部にある世界で最初に作られたクローン人間製造機であるエクステンドマシン1号機が必要だといいます。
テレビが一度終了したあと、ユマがマモルに新型のクローンを長生きさせない理由はなにかと問います。マモルは旧型ペケ字キーで実験していた頃、被験者が暴走したり逃げ出すケースがあり、それでクローンの命にタイムリミットを設けようと寺島博士が考えたと言います。当時、不要になったクローン人間の殺処分が職員たちのストレスになっていて、それを緩和できるという意味でも、老化現象の実装は職員に歓迎されたそうです。
そしてエクステンドマシン1号機についても考えました。なんとサチカクローンを作ったのがエクステンドマシン1号機との事です。普通のエクステンドマシンと違うのかとハルトがマモルに質問すると、作りも原理も他のマシンと根本的に違うといいます。当時はルシオラもペケ字キーもなかったと言います。しかし、なぜ寺島博士が1号機を必要としてるかわからないと言います。
ルシオラとクリオネについて
しばらく進むとエクステンドマシンを見つけます。これがテレビで言っていた1号機かと思っていましたが、このタイミングでまたシン・エクステンドTV流れます。それは1号機ではなく、3号機だとテレビの中で寺島博士は説明します。ガレキ島の2号機や他の廃墟にあったものと同じだと言います。この3号機からルシオラの暴走が始まり、世界が滅亡したといいます。ルシオラとは、寺島博士が作ったナノマシンのことで、ガレージキッドのメンバーや、マシンの中にも流れているといいます。ルシオラはもともと人間の死体をクリオネに作り変える目的で作られ、戦争で死体が出た時、それを兵器に転用するのがそもそもの目的だったと言います。死んだ味方や敵にナノマシンを注射し、携帯可能な兵器に作り変え、戦場から持ち帰るそれがCLINICAL ORGANIC NERVE EQUIPMENT。臨床有機神経装備、通称クリオネ。この研究でルシオラが完成し、クローン人間を作る技術も完成したと言います。ある時、誰かが3号機のデータを改変し、ルシオラを暴走させたと言います。暴走したルシオラは死体だけではなく生きた人間もクリオネに変えていった。人間をエサにしてどんどん自己増殖していき、暴走プログラムはネットワークを通じて他のマシンにも感染し、あっという間に世界に感染していったといいます。ペケ字キーはルシオラやクリオネを制御するために作られたといいます。
シン・人類再生ミッション
おそらくは研究所の最深部までたどり着いた時、例によりシン・エクステンドTVが流れます。今回はシン・人類再生ミッションについて。シン・人類再生ミッションとは、 シン・人類を再生させ、新たな世界を始めることが目的だといいます。シン・人類すなわち『エクステンド人類』による世界だといいます。MANIをウロついているクリーチャの正体は人類が滅亡したきっかけとなった日にルシオラの暴走により、クリーチャと化した研究員たちだといいます。MANIの探索を始めた時にハルトとマモルが持った疑問の答えがこれでした。滅亡の日からずっと生きている彼らは、老化現象の逆で不老現象が起きているそうです。寺島博士は丈夫なうえに不老である彼らは、進化した人類の形ともいえるのではないか、と話します。寺島博士はハルトたちのように過去のトラウマに苦しむことや、黒崎ヨウスケのように誰かが他の人を殺してしまうというようなネガティブな行動や出来事は、すべての人類の心のアルゴリズムにバグが組み込まれているからと言います。その心のバグは修正されるべきだと言います。完全なる人類として生まれ変わるために。体はクリーチャのように強く、歳もとらない、そして心にバグのない人類。それがエクステンド人類なのかとミライが寺島博士に聞くと、『半分正解』といいます。そしてシン・エクステンドTVも最後だといいます。
最後の扉
最後の扉の前でサチカは懐かしい匂いがするといいます。中に入ると、クロスケのエクステンドマシンにあったようなが培養液の入った槽が見えました。これがエクステンドマシン1号機。
『もともとコレはね・・・”サンタクララ・システム”と呼ばれていたんだ。サチカの母親であり、クローン研究に身を捧げた比良坂クララの名前に因んで。』
寺島博士の声がしました。すると奥からあの義手が現れました。
果たして寺島博士の真意、シン・人類再生ミッションとはいったい・・・
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