7月26日に発売された月刊ガンダムエースの9月号にて、すでに制作が発表されている『劇場版 ガンダムSEED』について、福田己津央監督のインタビューが掲載されており、おぼろげではありますが、映画の内容がわかってきました。本筋や細かい設定はまだ今後の発表になるそうですが、今回明かされた内容についてご紹介します。
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劇場版は凍結していなかった
『ガンダムSEED DESTINY』の本放映が終了してすぐに発表された劇場版でしたが、その後、脚本家の奥様の体調が悪くなり、そして残念ながらお亡くなりになったという事もあり、ファンは完全に劇場版はなくなったものだと思っていました。しかし、劇場版は凍結したのではなく、ずっと水面下でプロデューサーなどが動いてくれており、2012年のHDリマスターの際に映画についてアナウンスをするか?という確認があったようですが、脚本が完成稿じゃなかったから、出来てから発表したいということで見送ったとのこと。脚本が完成しなかったのは、大きく引っ掛かっている問題箇所があって、そこをどうするかで完成できずにいたとの事です。その“大きく引っ掛かっている問題”をいっそ無くすこともとも考えたそうですが、そこを流してしまうと「SEEDじゃない」と思ったため、こだわったとの事です。“大きく引っ掛かっている問題”とはなんでしょうか。すごく気になりますね。さらに「ファンの皆さんはSEED、映画で検索しても何も出てこねえじゃん! て思ってると思う…イメージビジュアルすら出してないし」とコメントし、でも進んでるのは確かで、これからですが徐々に色々出てくるとコメントしています。
西川貴教さんについて
中国での「フリーダムガンダム」の立像のオープニングセレモニーにも出演された西川貴教さんですが、まだオファーはだしていないものの、主題歌は暗黙の了解で西川貴教さんに決定しているとの事です。西川貴教さんは、1作目の『ガンダムSEED』、続編の『ガンダムSEED DESTINY』にも声優としても出演しています。映画ではどうかという質問に監督は「もしお願いするにしても、西川さんが望むキャラクターを充てることができないと、ファンも納得しないと思うんですよ。良い発表ができるといいんですが、ここは少し考えさせてください。」とコメント。西川貴教さんの出演に対しては前向きであるものの、西川貴教さんにあったキャラクターが作れるかどうかという事のようです。でもきっと出てもまた死んでしまうんでしょうね。
ボツ案、20人のキラクローン
キラ、アスラン、シンの3人が揃ってる段階で敵になれる戦力となると、大量のキラクローンとかでないと…と思ったそうでしたが、大量にいたらおかしいし、キラがレイ(クローン)の立場になってしまうからという理由で没になったそうです。20人のキラクローンの発想の元は仮面ライダーに出てきたショッカーライダーとの事。これはこれで見てみたかった気もしますが、20人って流石に多いですね。絶望感が半端なくて。5人くらいならなんか戦いとして面白くなりそうでしたが、キラのクローン案はなくなったそうです。
敵は巨大モビルスーツではない?
福田監督はサイコガンダムみたいな巨大MSがあまり好きではないそうです。『ガンダムSEED DESTINY』にもデストロイガンダムというサイコガンダムのような巨大なガンダムが出ましたが、威圧感は出るが、結局苦戦はするけど普通のMSで倒せるじゃん…というふうになるので、映画の敵はちゃんと互角の性能で強敵たりえる物にしたいとコメントしています。劇場版に限らず、ガンダムシリーズは強敵として巨大なモビルスーツやモビルアーマーが登場し、絶望感を演出しやすいですが、たしかに結局倒されてしまうんですよね。『ユニコーン』に登場した「ネオジオング」は元の小説には登場しませんでしたが、本編だけでなく続編の「ナラティブ」にも続けて登場し、結局主役機に倒されてます。互角の性能の強敵となるとどんなモビルスーツが登場するんでしょうか。正直、個人的に一番気になるのが敵味方含めた登場するモビルスーツなんですよね。今後の続報に期待したいです。
劇場版は完結編
そしてインタビューの最後に、今回の劇場版をシリーズの完結編として作っているとコメントしています。キャラクターたちの決着点をきちんとつけて、監督なりの決着は全部つける予定との事。どのキャラクターが主軸になってくるかは想像にお任せするとのことです。しかし、福田監督の中で、「今回、こいついいな」と感じているのがシン・アスカとの事。もちろん、キラ、アスランや他のキャラクターも良くて、全員まとめて「SEED」のチームという感覚で、泣く泣く出番を切ったキャラもいるそうです。チョイ見せで入れる余裕すらないほど、内容を詰め込んでいるそうなので、そこは理解して続報を楽しみにしてくださいとコメントしています。とにかく今回はシン・アスカには良いドラマがあるとの事。『ガンダムSEED DESTINY』で散々な目にあったシンだけに、ここは期待したいですね。
以上が今回、福田己津央監督がインタビューで応えた内容でした。気になるのは完結編との事。キラ、アスラン、シンでなくても全く別の主人公で「コズミック・イラ」のその後のストーリーも観てみたいのですが、それはまた別の話しという事でしょうか。とにかく新モビルスーツたちのビジュアルを早くみたいですね。
今回は以上です。
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