現在、大ヒット上映中の映画『劇場版 ソードアート・オンライン プログレッシブ 星なき夜のアリア』が公開して少ししてから、小説の作者である川原礫先生が、物語中で頻繁に使用される《スイッチ》について、ツイッターですごく詳細に説明しているのが話題になっています。
目次
川原礫先生のツイート
作品内に登場するVRMMORPG『ソードアート・オンライン』において、原作者の川原礫先生は戦闘の際、頻繁に使用されている《スイッチ》が、いったいどういう流れで生まれ、どういう意味があるのか?などが細かく紹介されています。ご本人は軽く説明しますとおっしゃっていますが、かなり長めのツイートとなっております。以下、川原礫先生のツイートです。
劇場版プログレッシブ公開から早くも10日が経ちますが、たくさんの方にご覧頂いていて嬉しい限りです! そんな中、キリトやアスナたちが戦闘中にやっている《スイッチ》がよく解らないというご感想を見かけるので、軽く解説します。
— 川原礫;SAO26巻10月8日発売 (@kunori) November 8, 2021
まず前提として、SAOはフレンドリーファイア(ファイアじゃないけど)ありのゲームで、攻撃が味方プレイヤーにも当たってしまいます(その際、犯罪者フラグが立つかどうかは状況次第)。なので、味方と密着した状態でモンスターと戦うことは推奨されません(不可能ではない)。
— 川原礫;SAO26巻10月8日発売 (@kunori) November 8, 2021
ゆえにパーティーを組んでいても、中型までのモンスターとは原則一対一で戦うことになります。その時、色々な理由(HPが減った、デバフ喰らった、武器壊れそう等々)で仲間と交代する必要が生じますが、モンスターも「どうぞどうぞ」と交代させてはくれません。
— 川原礫;SAO26巻10月8日発売 (@kunori) November 8, 2021
そこで、戦闘を意図的にブレイクし、味方と安全に交代するための技術《スイッチ》が生まれました。ブレイクする方法は色々ありますが、一般的なのは自分の強攻撃で敵をノックバックさせるか、敵の強攻撃を武器や盾でガードして自分をノックバックさせて間合いを作る方法です。
— 川原礫;SAO26巻10月8日発売 (@kunori) November 8, 2021
この際、高等テクニックですが敵の強攻撃を自分の強攻撃で迎撃できれば、双方がノックバックして大きく距離を取れるうえに敵は高確率で硬直(ディレイ)するのでより安全確実に交代できます。以上がよく行われる《防御的スイッチ》ですが、この他に《攻撃的スイッチ》もあります。
— 川原礫;SAO26巻10月8日発売 (@kunori) November 8, 2021
これは、ソードスキル使用直後の硬直中に味方とスイッチし、味方はソードスキルを発動しながら飛び込んできてまた次の味方とスイッチ…と連携して一人では繋げられない大威力ソードスキルをコンボ化するもので、タイミングが超シビアですが成功すると敵のガードを強制的に崩して大ダメージを狙えます。
— 川原礫;SAO26巻10月8日発売 (@kunori) November 8, 2021
映画でキリトたちは交代・回復のためのスイッチとコンボ狙いのスイッチを両方やってますが、ノックバックする時の、慣性に抗おうとする重量感の描写が本当に見事なので、ぜひそのへんにも注目して楽しんで頂ければ幸いです! 以上、平日の昼下がりだから許される突発解説コーナーでした!
— 川原礫;SAO26巻10月8日発売 (@kunori) November 8, 2021
(余談ですが、以上のことを踏まえて75層のスカルリーパー戦を観ると、スカ様の大暴れを横並びの強攻撃でガードし続けたキリトとアスナのコンビっぷりがどんだけ凄いのかお解り頂けると思います…! 二人でなければ十回はお互いの脇腹とか刺したはず)
— 川原礫;SAO26巻10月8日発売 (@kunori) November 8, 2021
なるほどといった感じ。これを知った上で本編を観たりすると、キリトたちのアクションをより深く理解して楽しめそうですね。『ソードアート・オンライン プログレッシブ』の原作小説は現在も進行中なので、今後小説を読むのにも楽しめる情報じゃないでしょうか。
『ソードアート・オンライン プログレッシブ』
ちなみに現在公開されている映画についても少し紹介します。今回の劇場版はテレビシリーズの続編ではありません。『ソードアート・オンライン(以下SAO)』のタイトルとなっているゲーム自体は原作では1巻と2巻、アニメでも第一期の前半で終了します。これは元々、作者である川原礫先生が、電撃文庫大賞への応募作品だったこともあって、舞台となるアインクラッドは本来100層ある設定なのですが、掻い摘んで描かれて、割と早いタイミングで75層で物語が終わってしまいます。そこで川原礫先生が、SAOをアインクラッドの一層からきっちり描きたいという事で、本編序盤のリブート作品として執筆されています。現在公開されている『劇場版 ソードアート・オンライン プログレッシブ 星なき夜のアリア』はこれのアニメ化。なのでキリトとアスナの出会いから改めて製作されている作品なのです。アニメ版はさらにヒロインであるアスナの視点で、さらに原作にはいないミトという新キャラクターも登場していて、原作ともさらに違った作品になっています。逆をいうとこれまでたくさん製作されていて、どっから入っていいかわからない人は、この作品から見ても問題ないという事ですね。原作の方では、すでに本編との矛盾が出てしまっていますが、リブートとして受け止めて、別作品としての認識が良いかと思います。
スカルリーパー
さて、今回の川原礫先生のツイートの最後の方で紹介していた75層のボスのスカルリーパー戦ですが、『プログレッシブ』の方では、まだまだだいぶ後にでてくる事になる(ってかそこまで続けられるのだろうか?)と思いますので、気になる人はテレビアニメの第1期の13話、14話でその戦いを見ることができます。『プログレッシブ』ではどうなるかわかりませんが、元のストーリーでは75層で物語が終わります。しかし、一つ前の映画作品の『劇場版 ソードアート・オンライン -オーディナル・スケール』のクライマックスでは、キリトたちはアインクラッドの100層のラスボスとのバトルを繰り広げることとなります。気になる人はそちらもチェックしてみてみてはどうでしょうか。
川原礫先生は『SAO』だけでも、本編と『プログレッシブ』を執筆中で、他にも別の作品を書いているので、映画の2作目も決定した『プログレッシブ』がどこまで描かれるのかも気になりますね。
今回は以上です。
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