なんとバンダイがHGのブランドであの『機甲戦記ドラグナー』の主役機の1つである「ドラグナー1」のプラモデルを発売することになり、しかも一瞬で完売してしまった事から、ネットやSNSで転売ヤーが“ガンプラと間違えたのでは?”と話題になっています。
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HG 1/144 ドラグナー1発売
タイトルの真相なんかより衝撃を受けたのが、今の時代にこの「ドラグナー1」のキットを発売するということ。ある程度の年齢じゃない限り、この「ドラグナー1」はリアルロボットアニメの中でも知名度はかなり低い方だと思います。それが今の技術でしかもHGのでキット化。ここ最近なにか話題になったような事ありましたっけ?「ドラグナー1」を発売するのなら、だいたい同じ時代にアニメで人気のあった「レイズナー」や「ザブングル」、「バイファム」などをHGで発売した方が売れると思うんですが、そう思っているのは私だけなのでしょうか。しかもその内容にも驚きです。当時は別で発売していたリフターも付属し、ハンドレールキャノンや“バリグナー”用の頭部パーツ、アサルトナイフにレールガンのマガジンの付け替えなど、当時夢見た「ドラグナー1」が現代に技術でプラモデルで発売するなど誰が予想したでしょうか。
ガンプラと間違えた?
さて、今回の記事のタイトルで伝えているように、一部ネットでは転売ヤーがガンプラと間違えて買い占めたのではないか?という疑惑がでているという事。たしかに興味ない人にはガンダムに見えてしまうメカですが、これはガンプラではありません。このメカが登場するアニメは冒頭でも言っていますが、『機甲戦記ドラグナー』。サンライズの作品ですが、富野監督も関係していません。まあ、見ようによっては『SEED』などに出てきそうなイメージですが、違いますね。知名度が低いのにも関わらず、20分で完売した事から今回も転売ヤーが疑われたわけですが、私個人としてはおそらくそれだけではないと思います。もちろん、転売ヤーも狙ったかもしれませんが、ガンプラはすぐ再販がかかるのを以前も記事で書いた通り、さすがに転売ヤーもわかったと思います。上記で私もいろいろ書いてしまったように、「ドラグナー1」は刺さる人には刺さるアイテム。普通に人気があって売り切れてしまっただけではないかと思います。ただ、もし万が一、転売ヤーがこの「ドラグナー1」を転売目的で購入していたとしたら、ガンプラのようには売れません。好きな人は好きなアイテムですが、定価以上の金額を出して買うアイテムでもないからです。
『機甲戦記ドラグナー』
さてせっかくHGでプラモデルが発売されるので、『機甲戦記ドラグナー』についても紹介します。『機甲戦記ドラグナー』は、1987年にテレビ朝日系の毎週土曜17:30 – 18:00に全48話が放送された、サンライズのリアルロボットアニメです。当時、この時間帯は毎年サンライズのリアルロボットアニメが放映されていて、この『機甲戦記ドラグナー』は『機動戦士ガンダムZZ』の後番組でした。監督は『銀河漂流バイファム』や『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』などを手がけた今は亡き神田武幸さん。当時ガンダムをリニューアルするというコンセプトで制作され、宇宙の軍事国家が地球に攻めてきたり、ライバルが敵のエースパイロットで異名があったり、ヒロインがその妹だったりと、何かとファーストガンダムを意識した内容でした。今回キット化される「ドラグナー1」は主役機のうちの一機で、他にも長距離戦用の「ドラグナー2」、電子戦用の「ドラグナー3」が登場し、基本的には3機が主役機でした。ただ評判はガンダムのようにはならず、物語も後半に行くにつれ、当時中学生の私からも「あれ?これ迷走してね?」と思うほど視聴者を不安にしていく展開でした。おそらくは前番組のガンダムの代わりというハードルと、中盤からの路線変更によるものが原因かと思います。リアルロボットアニメで「生身での修行の結果、銃弾をかわせるようになる」といった漫画的描写などがあったりしました。それでも1年間は放送しましたが、この作品をもってこの時間帯のリアルロボットアニメの放送は終わることになりました。
それでも残したものがある
アニメ作品自体はあまり振るわなかった『機甲戦記ドラグナー』ですが、すべてがすべてダメというわけではなく、当時話題になったこともたくさんありました。プラモデルの紹介で私も書いてしまった“バリグナー”はいまでも語られるほどの衝撃でした。これは何かというとアニメのオープニングの「ドラグナー1」が設定とは違うデザインで、その映像がめちゃくちゃカッコよかったのです。この原画を担当した人が大張正己さん。そのオープニングからアニメ本編にみんなが期待をするのですが、本編は本来の大河原邦男さんがデザインしたものになっていたので、ガッカリする人が多かったです。そんなこんなでオープニングに登場するアレンジされた「ドラグナー1」を大張さんのバリをとって“バリグナー”とファンの間では呼ばれてました。また当時のプラモデルの出来も非常によくて、メカに関しては総じて素晴らしい作品でした。ちなみに私はこの作品に登場した敵側のメタルアーマーの「ダイン(スタークダインではない)」が一番好きなロボットのデザインです。また神田監督がよく使っていた“量産機至上主義”も個人的には大好きでした。・・・ただ『機甲戦記ドラグナー』に関しては、量産機が主役機よりも性能が良くなってしまったので、それで離れていったファンもいたかもしれません。私は好きなんですけどね。そうゆうの。
いろいろな意味で伝説となった『機甲戦記ドラグナー』。確かに私も今回のキット化は嬉しいし、ほしいのですが、「ドラグナー1」に1/144で3000円以上はだせないかなぁ。という感じなので、おそらく万が一転売であっても誰も買わないと思います。再販を待ちましょう。
今回は以上です。
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