シリーズ完結編『ZERO ESCAPE 刻のジレンマ』のススメ!

サブカル

これまで脱出ゲーム『極限脱出』シリーズとして1作目の『極限脱出 9時間9人9の扉』と2作目の『極限脱出ADV 善人シボウデス』というゲームを紹介してきました。今回はその完結編となる『ZERO ESCAPE 刻のジレンマ』をご紹介します。

 




目次

『ZERO ESCAPE 刻のジレンマ』

前2作をプレイした人は絶対プレイした方がいい作品。『ZERO ESCAPE 刻のジレンマ』は1作目の『極限脱出 9時間9人9の扉』と2作目の『極限脱出ADV 善人シボウデス』に続く3部作の完結編として制作されたゲームです。内容は「シネマパート」という物語が進行していくムービーパート、「クエストパート」として所々に挿入されるこのシリーズの醍醐味である脱出パート、それと今回の3作目独自の選択肢を選ばなければならない「ディシジョンパート」で構成されていて、それぞれの選択肢を選んだ展開の後もフローチャートで、選ばなかった選択肢も選び直せるというシリーズではお馴染みな仕組み。ただこの作品はこれまでと違い、時系列で物語が進むのではなくて、「物語の断片」としてプレイヤーがどのシーンをプレイもしくは鑑賞するかを選ぶ変わった仕組み。最初は時系列が理解できず、わけがわからないのですが、クリアするとフローチャートにハメられていき、だんだんと物語の全貌が見えてくるという仕組みになっています。脱出パートも簡単すぎず、難しすぎずという難易度で、謎が謎を呼ぶ展開にやめ時を失うゲームとなっています。この作品からプレイしてもいいように、補足はたくさんしていますし、レビューした人の意見でこの作品だけプレイしても問題なかったという人が結構いましたが、私は断然過去の2作品を先にプレイする事を強くおすすめします。理解度や感慨など全然違いますから!

 

ざっくりストーリー

2028年12月31日のネバダ砂漠で、火星で生活する事を想定した実験として『Dcom』という施設に、8人の若者が集められ、火星共同生活実験というものが行われていました。実験といっても、施設内で8人が一定期間共同生活をするだけのもの。その実験が開始され6日たった時、事件が起こりました。意識を失っていた8人が目覚めた時、独房に監禁されていることに気付きました。8人は消防士のカルロスをリーダーにしたCチーム。看護師をしているダイアナをリーダーにしたDチーム。そして『Dcom』にはいなかった頭に球体の被り物をして、記憶を失っている謎の少年をリーダーにしたQチームの3チームに分けられ監禁されていました。そこへ『2番目のゼロ』と名乗る謎の人物が登場し
ます。3チームはそれぞれのエリアに分かれ、これから『ディシジョンゲーム』を開始すると『2番目のゼロ』は言います。
再び意識を失った9人が次に目覚めたとき、それぞれ監禁施設のC区画、D区画、Q区画へと移されていました。そこで『2番目のゼロ』からの放送があります。この施設から脱出するためには、エレベーターホールへの扉である「Xドア」から地上に出るしかないと言います。Xドアを解錠するには6個のパスワードを入力する必要があり、パスワードは参加者が1人死亡する毎に1個ずつ開示されると言います。戸惑うメンバーへ最初の『ディシジョンゲーム』を開始すると告げる『2番目のゼロ』。その内容は、各チームがどこかのチームに投票し、2票はいったチームの3人はそのまま処刑されるという物。そこで施設で飼っていた「ガブ」という犬もこの監禁施設につれて来られている事に気づいたCチームのカルロス。カルロスは狭い通気口を移動できるガブに、手紙を書き、それぞれのチームの票をバラけさせようと提案します。CチームはQチームに、QチームはDチームに、DチームはCチームに投票すれば、処刑は行われないというアイディアをガブを使って他のチームに伝えようとしました。しかしそれぞれのチームで色々な思惑が起こります。もし、この提案を受けたフリをして、違うチームに投票したら・・・。果たして9人は無事に脱出することができるのでしょうか。

 

独特な雰囲気

実はこのシリーズは海外でかなり人気があるシリーズらしく、そのためか3作目ではアメリカ人がメインで、終始海外ドラマのようなイメージで物語が展開していきます。そして完結編という事で、1作目のの主人公の純平とヒロインの茜。2作目の主人公のシグマとヒロインのファイもそれぞれのチームに加わって参戦しています。グラフィックも前作までに比べるとかなりキレイになっていて、臨場感が増しています。2作目のファイのCGを見てた時、とてもヒロインのオーラがありませんでしたが、今回のファイはめちゃめちゃ好みでした。・・・ま、それはいいとして、今作は前作までのように、主人公の視点というものが存在していなくて、全体を見ていく感じで進行します。なので全員が主人公といっても過言ではないくらい、どのキャラクターも存在感があります。あえて主人公が誰かというのであれば、各チームのリーダーではないでしょうか。3作目にも関わらず、驚かせる展開は相変わらず準備されていて、とあるシーンでは「え!」と思わず声に出してしまうほど、驚きの展開もありました。冒頭でもお伝えしましたが、今作だけのプレイでも問題ないように作られていますが、3作をすべてプレイすると先程の私のように「え!」となるはずです。

 

おすすめだけど注意

非常におすすめのこの作品なのですが、人によっては注意が必要です。というのも、物語のテーマがテーマなだけに、かなりグロい表現が多々あります。これまでのシリーズもそれなりに殺されるシーンなどは多々ありましたが、今作は比べ物にならないほどの残虐表現があります。ちなみにCEROはDです。人によっては気分が悪くなるかもしれません。刺殺、射殺などは全然軽いレベルで、過激なものになると、酸で肉片になるまで溶かされたり、焼却されて灰になったり、爆弾で頭を吹っ飛ばされると言った表現もあり、どうやったらショッキングに思うだろう?というのを模索しているかのような残虐表現がかなり目立ちます。グラフィックが進化しているので、如実に伝わってきます。苦手な人は注意が必要です。

さて最後に、この作品をもしプレイする場合は、クリア後にクリアデータからゲーム内のメニューの「FILE」を確認してみてください。その後のキャラクターたちの後日談を文章で確認する事ができます。この「FILE」はクリア後の追加されたとか、追加されているとかの情報が一切ないので、気づかない場合が多いです。これを読むとその後のハッピーエンドをしっかりと確認できます。特に純平と茜。これくらい映像でみせてくれてもよかったのになぁ。特にやりたいゲームがない人は、この『極限脱出』シリーズの3部作をプレイしてみてください。今だとPS4かSteamが遊びやすいかと思います。携帯機ですとPS Vitaとニンテンドー3DSでプレイできるので、中古屋さんとか探してみるのもいいかもしれません。

今回は以上です。

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