今さらだけど『エヴァンゲリオン』が完結するまでの歴史を紹介 前編

サブカル

2021年3月8日に公開され、無事完結することのできた『エヴァンゲリオン』シリーズの歴史について、当時からファンだった私なりのまとめを紹介します。



目次

『エヴァンゲリオン』シリーズについて


2021年3月8日に公開され、現在ではAmazon Prime Videoでも視聴できるようになり、ようやく2023年3月8日に映像ソフトも発売される『エヴァンゲリオン』シリーズの完結編となった『シン・エヴァンゲリオン劇場版』。ようやくその長い歴史に終止符がうたれたわけですが、この人気シリーズにもそれなりの歴史がありました。1995年に『新世紀エヴァンゲリオン』としてテレビ放映が開始され、完結までに実に26年もの歳月がかかったシリーズですが、今回はそれまでの経緯や起こった出来事などを、当時からファンだった私の視点からまとめてみようと思いました。

内容的にはよそのサイトや動画などで、多くの人が伝えているものと同じかと思いますが、当時からの一ファンの目線からの一連の流れを解説したいと思います。ということで今回はこの作品についての魅力ではなく、その歴史についての紹介となります。内容の魅力については、以前紹介した記事の方を参考にしてみてください。

 

『新世紀エヴァンゲリオン』


1995年にテレビ東京の夕方の時間帯で放映が始まった『新世紀エヴァンゲリオン』。『機動戦士ガンダム』もそうでしたが、後に名作と言われたり、ブームとなった作品の特徴でもあるのですが、放送当時は視聴率は高くありませんでした。しかし、その内容は今でこそは珍しくない描写なのですが、巨大兵器を運用するなら、実際はこんだけ面倒くさいのかもしれないという他のロボットアニメにはない演出が特徴となり、一部当時のメカファンが注目していました。でも支持されていたのはその一部だけであり、その不人気ぶりからか、当時は玩具メーカーからは『エヴァンゲリオン』の商品は発売していませんでした。今でこそプラモデルを乱発しているバンダイも当時は知らんぷり。しかし、そんな一部のファンの熱は当時の模型誌にまで届くことになります。当時の模型誌では、まともなプラモデルや玩具商品が発売されない状況にもかかわらず、ガレージキットをメインの『新世紀エヴァンゲリオン』の特集などが組まれていました。私も当時はその存在を知らないままでしたが、この模型誌の特集でようやく『新世紀エヴァンゲリオン』の存在を知り、途中からではあったものの、テレビシリーズの視聴を始めました。前評判通り非常に面白いと感じた私は、当時1巻がレンタルが開始されたばかりのビデオ(当時はビデオテープ)を観て、一気にその魅力に取り付かれました。この頃は大手の玩具メーカーからは『新世紀エヴァンゲリオン』の商品は発売されていませんでしたが、多くのメーカーからガレージキットが次々は発売されていきました。私も当時、プラモデルメインだったのですが、どうしてもエヴァの立体物が欲しくなり、高額ではあったのですが、ガレージキットを購入し制作していました。テレビシリーズの展開も盛り上がっていき、毎週目が離せなくなっていました。そしてついにあの事件に対面することになります。



テレビ版最終2話


ちょっとずつ口コミでファンを増やしていった『新世紀エヴァンゲリオン』。これまでにないSFの演出、正体不明の敵、組織の裏での暗躍、魅力的なキャラクターなど人を惹きつける要素をてんこ盛りで、謎や伏線などもばら撒きつつ、盛り上がるだけ盛り上がった物語は最後の2話で当時のファン驚愕させました。当時放送された最後の2話、第25話と第26話は盛り上がった前回までのストーリーとは一切関係なく、主人公である「碇シンジ」の心の内面の物語が描かれ、突然物語は幕と閉じます。「ぼくはどうすればいいんだ!」「なにがいけないんだ!」(正確にはセリフは全然違います)みたいな自問自答を延々繰り返すの描写が30分で2話分放送され、最終回となったわけです。「え?人類補完計画ってなんだったの?」「使徒ってなんだったの?」「アスカどうなっちゃったの?」など24話までに起こったことの結末は一切触れませんでした。当時はSNSなんかなかったのですが、今の時代だったら200%炎上していたと思います。ファンはそんなモヤモヤを残したまま、一度ここで『新世紀エヴァンゲリオン』は完結します。

 

映画で完結


しかし、この衝撃的な形での幕切れとなった最終回が世間では大きな話題となりました。そこでそれまで興味のなかった層までが視聴するようになってきます。さらに口コミで人から人に伝わっていき、徐々に『新世紀エヴァンゲリオン』社会現象にもなっていきました。この頃になると、バンダイから各種エヴァンゲリオンのプラモデルも販売し始め、もちろん売れていきました。そんな話題が集まる中、ついに最終2話をもう一度作り直し、総集編と合わせて劇場版が公開されることが発表されました。それに伴い、テレビシリーズを深夜に一挙再放送を開始。そこで初めて視聴する層も加わり、人気はさらに拍車がかかることになります。そしてそんな映画にファンの期待が集まっていました。
しかし1997年3月に劇場公開された『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 シト新生』では、その新作部分は途中までで、完結しないという結果になってしまいました。この時、庵野監督は公開前に会見を開き、謝罪とこの時公開される映画は総集編と第25話の制作途中の部分までの公開されるということを発表しました。そして同じ年の7月に、ようやく完成された第25話、26話が『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に』という形で公開されることになります。
一応、テレビシリーズから続く『新世紀エヴァンゲリオン』はここでようやく完結を迎えることになりました。なりましたが・・・この『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に』も決してわかりやすい内容ではなく、それぞれのキャラクターたちの結末や物語は終わってはいるのですが、テレビシリーズのラストに近いモヤモヤをファンたちは抱えていくこととなります。

 

ブームが終焉


こうしてエヴァンゲリオンのブームは終わりを迎えたかに思われました。ビデオソフトのリリースは続いていたり、キャラクター商品も展開していきましたが、一時の熱は冷め、世間の興味は別のものへと向いていきました。
それからしばらくした後、2004年にパチンコ機「CR新世紀エヴァンゲリオン」が発表されました。私はパチンコをやらないので詳細はわからないのですが、どうもパチンコには人気になりやすい機種ってかメーカー?があるらしく、「CR新世紀エヴァンゲリオン」はそんな1種だったようで、パチンコでまた『新世紀エヴァンゲリオン』に火が着きます。原作ファンのみならず、パチンコファンまでにも支持を得る大ヒット機種となり、それと同時にこれまでエヴァンゲリオンを観てなかった新たなファン層をここでまた獲得する事になります。機種もいくつも発表されたようでした。

そしてこのパチンコをきっかけに、『新世紀エヴァンゲリオン』はまた動き出すことになります。続きは次回へ。

今さらだけど『エヴァンゲリオン』が完結するまでの歴史を紹介 後編
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今回は以上です。

 

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