そもそもなんで?中国でFGO『武則天』が規制対象になった理由とは

サブカル

スマートフォン向けの超人気RPG『Fate/Grand Order』の中国版で、アサシンクラスのキャラクター「武則天」が規制により、名前、イラスト、ボイス、プロフィールのすべてが削除され、あちこちで話題になっています。ゲームに対しての規制が急に厳しくなった中国。今回はこのFGOの「武則天」の何がいけなかったのか、どういった経緯で規制されたかなどを紹介します。ちなみに『Fate/Grand Order』を本ブログで扱うのは初となっていますので、知っている人も多いかと思いますが、少しだけ補足します。

まずは『Fate/Grand Order』について

つい先日、6周年を迎えたスマートフォン向けの人気アプリ。それが現在も高い売り上げを維持している『Fate/Grand Order(以下FGO)』です。ゲームブランドのTYPE-MOONの人気シリーズである『Fate』のスマホゲームです。元の設定のように、プレイヤーとなる主人公は、神話伝承に語られる英雄や偉人などを、英霊サーヴァントとして呼び出し、使役して戦闘をしていきます。いわゆるガチャはこのサーヴァントを得るために行います。ゲーム自体は非常にシンプルで、それぞれ5枚のカードが設定されているサーヴァントを基本3体準備して、ランダムで選ばれたカードを3枚選んで戦闘するというシステム。ゲームとしては珍しいシステムはあまりないのですが、元々の『Fate』というブランドと、ソシャゲでありながらも、壮大なストーリーが展開されることで、非常に人気のコンテンツになりました。エピソードの一部がTVアニメ化されたり、映画も公開されました。私も現在唯一続けているソシャゲでもあります。

 




 

問題となった武則天

今回規制の対象となったのキャラクターは、FGOのサーヴァント、アサシンクラスとなる「武則天」。本編第1部と現在展開中の第2部の間にあたる1.5部に登場したサーヴァントです。物語上、真相にたどり着くまでは、「不夜城のアサシン」と呼ばれ、その名前は隠されているのですが、ストーリーをすすめることで判明します。FGOではそんな感じですが、元の「武則天」は中国史上唯一の女帝で、唐の高宗の皇后となり、後に唐に代わり武周朝を建てたとされる史実に存在する偉人です。現在、中国ではゲームの規制が強化されていて、元々展開中だった中国版のFGO内でその規制に引っかかってしまったという事になります。現在「武則天」のビジュアルは、アサシンクラスを表したカードの柄で表記されているようです。

 

ちなみにゲームで中国が規制した内容の一覧は以下の通りです。

  • 現実世界の法律と照らし合わせ、これに反する行為および法を軽視する描写
  • 未成年の恋愛
  • 血液
  • Killや殺人といった死を連想する単語
  • キャラクターの明確な死亡理由の描写
  • 女性の下着および胸の谷間
  • 性器や女性の胸に攻撃や接触が可能
  • 相手を挑発する描写
  • ドクロや骸骨
  • 暴力行為(人外への“狩り”や“討伐”は合法)
  • 対戦によりポイントやアイテムなどの報酬が獲得できる要素
  • プレイヤーに恐怖心を与える要素
  • 民主主義的な描写
  • デモ
  • 習近平思想に反する描写
  • 中国への侵略/植民地化に関連した国や人物の美化または喧伝
  • 中国の偉人を現実とは異なる内容で描写
  • 性器及び性器を揶揄する表現
  • 性行為そのもお、または性行為を揶揄する表現
  • 身体変形、人体改造
  • 毒物、麻酔、精神侵食などの薬物表現
  • 他人を侮辱する表現
  • 帝国主義の描写
  • 風俗店や反社会的組織の描写
  • 占いなど非科学的行為をテーマとした作品
  • 英語

以上、非常に多い項目で、しかもこれをクリアできるゲームなんか存在しないのではないかと思われるほど厳しい規制が行われてしまったわけです。今回の「武則天」に関しては、「女性の〜」絡みでも多く引っかかりますが、最も大きいのは、赤字で表記している「中国の偉人を現実とは異なる内容で描写」という所ではないかというのが、一般的な意見となっています。中国では「オンラインゲームはアヘン」とまで言うほど、その規制が強まっていて、特に小中学生への規制はたいへん厳しいものになっています。上記の規制項目にも「英語」を全面的に規制しているあたり、戦時中の日本を彷彿させますね。

 

中国系サーヴァントはまだまだいる

さてFGOをプレイしている人ならご存知かと思いますが、中国系のサーヴァントはまだまだいっぱいいます。中でも攻略の要となっている「始皇帝」や「陳宮」をはじめ、「荊軻」「呂布」「項羽」「虞美人」など、パッと思い当たるうちでも結構います。他にもいると思います。「赤兎馬」は・・・馬だからセーフなのかなぁ。これらがすべて規制されるかどうかはわかりませんが、「武則天」がダメだと「始皇帝」もダメになる可能性は高いかと思います。いずれにせよ、日本では問題のない話なのですが、FGO以外にも神話伝承に語られる英雄や偉人をキャラクターとして使用しているゲームは他にもたくさん存在しています。今後規制の対象となっていく可能性は高いですね。ことFGOに関しては、元々男性の英雄や偉人を女性にしてしまう傾向が多いので、いろいろ叩かれる部分も多いかと思います。うちの息子は『ペルソナ』シリーズで「ヨシツネ(源義経)」を知り、その強さにシビレていたのですが、FGOのアニメを見ていた時に「牛若丸(源義経の幼名)」の姿を見て、ひいていたのが印象的でした。

今後まだまだ中国の規制で、消えていくキャラクターやゲームそのものがありそうです。
今回は以上です。

〈追記〉

今回の記事アップ後に、予想通りというか、予想より早く他のサーヴァントにも規制がかかったようです。

規制対象となったサーヴァントは、「荊軻」、「呂布」、「不夜城のアサシン(武則天)」、「哪吒」、「項羽」、「始皇帝」、「虞美人」、「赤兎馬」、「司馬懿」、「楊貴妃」、「水着虞美人」
とのこと。
あ〜、「赤兎馬」もだめだったかぁ。馬なのに。

 

https://twitter.com/ya72sei_2/status/1438179694864596994?ref_src=twsrc%5Etfw%7Ctwcamp%5Etweetembed%7Ctwterm%5E1438179694864596994%7Ctwgr%5E%7Ctwcon%5Es1_c10&ref_url=http%3A%2F%2Fjin115.com%2Farchives%2F52328615.html

 

 

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